
初めて読みました。
鳥居さん、知りませんでした。
Wikipediaにも掲載されていました。
この本で書かれている内容でした。
彼女の生い立ちを著者が聞き取っています。東京新聞記者です。
鳥居さんは、2歳で父母が離婚後、厳しい家庭、家族環境で育っています。
小学校4年で母親の自殺、養護施設入所。
その後、祖母と二人暮らし。
16歳で祖母の死、そして親戚からの脅迫、
DVシェルターに避難後、里親へ預けられています。
その後、ホームレス状態をへてアパートに入居しました。
このような成育状況だったため、小中学校教育もまとも受けていませんが
形式的に中学校卒となり、定時制高校にも通うが授業についていけません。
就職のために職業訓練校でIT教育を受けますが、基礎的な教育が欠如しているために
大変な思いします。
プログラム言語がどうしても理解できないのです。
それでも卒業にこぎつけます。
この努力には驚かされます。
精神的な障害を抱えるようになった彼女を支えたのは、薬であり文字でした。
彼女があった虐待(家族、親戚、養護施設、教育現場等)は想像を絶するものかもしれませんが
NPO活動の中で同じような体験をして育った若者に出会っている私にはとてもリアルです。
こころを閉じ込められた若者たちの救うのは、文字だったり絵だったり音楽だったりします。
芸術には、そのような若者を救う役目があります。
歌人である鳥居さんの一首を紹介します。
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揃えられ
主人の帰り待っている
飛び降りたこと知らぬ革靴
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読み終わったら、外が明るくなりました。