岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

8割の行動制限は大変厳しいけれど達成しなければ収束しない。

2020-04-20 14:32:57 | 新型感染症

黒木登志夫先生の4月17日付レポートから(山中伸弥教授のサイトより)

レポートの最終部分を抜粋させていただきます。

 

⽇本の感染拡⼤はゆっくりだからと⾔って、のんびり構えている余裕はない。このペースで
拡⼤が進むと、現在(4 ⽉ 15 ⽇)8,300 ⼈の感染者数は 5 ⽉ 15 ⽇には 140,000 ⼈に増え、
死亡者は 3,000 ⼈に近付くことになる。再⽣産数が1を超えている限り、感染爆発はゆっく
りではあれ確実に起こるのである。さらに、今後感染者数が増えて⾏くと、経路不明感染
者の増加によって⼈々がもはや接触を避けることができなくなり、再⽣産数が増加して、現
在までより遥かに急激な拡⼤が起こる可能性も否定できない。
接触を8割減らすと、1から3の再⽣産数は 0.2 から 0.6 程度になる。中国の⼆⽉半ばから
三⽉半ばの⽔準である。これによって中国ではピーク時に毎⽇ 3,000 ⼈の感染が報告され
ていたところを約⼀ヶ⽉で数⼗⼈のレベルまで下げることができた。それでも、感染者数は
その後横ばいから緩増加の傾向にある。四⽉半ばになって武漢のロックダウンはある程度
解除されたが収束には程遠い。
接触 8 割削減は⼤変厳しい要請である。7 割か 6 割でも良いのではないか考えるかもしれな
い。しかし、削減割合は、時間的に、地理的に、そして社会的に、バラツキがある。実際の
削減割合が⼩さいほど収束には時間がかかり、また、再⽣産数が1を超える部分が残れば感
染症はそこから再び指数関数的に拡⼤する。厳しい削減に国⺠が納得して取り組めるよう
に、政府は情報公開と説明を徹底し、同時に⽀援策を早期に実⾏に移すことが重要ではない
だろうか。 

 

※赤の下線は岩清水です。

ロックダウンした国としなかった国をデータで比較しています。

日本は緩やかながらも一貫して増加傾向にあり、「現在までより遥かに急激に拡大する」可能性もあると書かれています。

非常時には最悪の事態を想定して行動することが求められます。

それが苦手なのが日本です。

幸運はその原因が分からなければ、やがてどこかに行ってしまうものです。

 

お読みいただきありがとうございました。



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