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2017年5月17日は、「怪文書(文科省の社内文書を菅官房長官がこういった)」が国民の目に触れた日でした。
その日から前川さんの自宅は報道陣に囲まれ誰も出入りができなくなりました。
事件当事者となればだれでも同じように報道陣に包囲されます。
自宅に帰ることのできない前川さんはビジネスホテルに泊まるしかなかったのです。
雲隠れ状態の彼を記者会見に引き出したのは、東京新聞のあの望月記者でした。
彼女も前川宅の包囲陣の中にいたのですが、前川さんに「包囲を解くから共同記者会見に出席してほしい」と申し入れることで各紙誌の意見をまとめ、5月22日に共同記者会見が開かれました。
前川さんはやっと自宅に帰ることになったわけです。
この経緯は、望月記者の講演でも聞きましたので事実です。
前川さんは恩義に感じる人です。
こののち、望月記者の単独インタビューも受けています。
もちろん大きな記事になりました。
ここで触れておかなければならないのが、読売新聞による前川さんの出会い系バー記事です。
同日、産経新聞も報じています。
この情報源は官邸ということで間違いないでしょう。
当時の官房副長官の杉田和博氏(元警察官僚)が前川さんに、出会い系バーの件で注意していたというのです。
前川さんに尾行がついていたのでしょう。
読売新聞の記者からはこの記事が書かれる前に出会い系バーに関する取材要請があったそうです。
この記者はどこから情報を得たのかといえば官邸しか考えられないですね。
このような記事が一面を飾ったのです。
それにしても、官邸の慌てようが手に取るようにわかりますね。
「怪文書」→「醜聞記事」への展開。下手なストーリーです。
「これでいいの?山陽新聞」というテーマの集会ですが、「癒着でいいの?読売新聞」になってしまいました。
その他、週刊文春や月刊文芸春秋からも取材を受けたそうです
驚いたことに、文芸春秋の単独インタビューは、ゴーストライターが「独占手記」にしてしまったのです。
勝手に、前川さんが書いたことになりました。
抗議する前川さんに、文芸春秋側には「よくある話ですから」と言われたそうです。(そうなんですね)
その「独占手記」が、あろうことか読者賞を取ったそうです。
こんなことになるのがマスメディアの世界なんですね。
やはり当事者にならないとわからないことです。
つづきます。