著書『母子寮と母子生活支援施設のあいだ』のあとがきの最後の文章から。
「私は今、母子寮という歴史的遺産が住まい手である女性と子ども自身によって再生されることを夢想する。
人が守られつつ解き放たれていられる空間は、たとえ老朽化した建物であったとしても実現できる。
そのような新しい実践を支える思想とその実践との出会いを、この本を通じて求めている。
本書のもつ未熟で欠落した部分は、そのような読者によって補われるに違いない」
人が守られつつ解き放たれていられる空間。
この言葉を噛みしめたい。
わたしたちの仕事は、この空間の中にあるし、空間の中にしかないといえる。
※この本で引用されている研究者に、福島三千子さんという方がいらっしゃる。
母子寮の研究をされている。
高齢になって研究を始められようで仏教大で修士論文を書かれた。
なんと1917年生れです。
須藤さんはこの方を発見した喜びも書かれている。