岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

住宅型有料老人ホームに入所された方からの電話。

2009-11-06 22:44:13 | 地域包括支援センター
要介護度認定の結果を心待ちにしていた10月に施設入所されていた方の認定結果が出ました。
要介護1ということです。
それまでは要支援2でしたから、1段階重くなったわけです。
これでヘルパーの利用回数も増やすことが可能になります。

担当も地域包括から施設のケアマネさんに替わります。
これが順当なところでしょうか。

しかし、ご本人にとって、外部からの訪問者は親族がたまに来るだけとなります。
ご本人は電話で「建物の中ばかりで元気なくなる」と話されます。

「外に散歩に出たらいいじゃないですか」と話すと、
「え?出られるの?」

「もちろんですよ」と話すと、事務所に話してみるという。

今までは「近所の人と立ち話ができたのに」と話される。
今もなおご本人の荷物を置いてあるマンションに帰りたい様子です。

これからは、私のようなものも来なくなる。

確かに、食事は3食テーブルに載っている。
入浴も支援を受けられる。
デイサービスは施設内にある。
医師は往診してもらう。
散歩は施設内を歩行器で数往復する。
買い物はヘルパーが代行する。

安全、安心な暮らしとなった。
親族は安心されています(親族が入所手続きを進めた)。

しかし、本人の気持は晴れない。
私も同じ。

在宅でのハラハラドキドキも、今となってみれば生きている証のように思えてしまう。

ご本人は「なんとか慣れようと思う」と話されるが...。
私には、定期的に電話をするくらいしかできることがない。

※写真は岡山城月見櫓。

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2 コメント

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施設に入ることの安心とは? (どりーむ)
2009-11-06 23:37:57
以前、一人暮らしで、ご家族の通い介護の限界から、
新しくできた有料老人ホームに入所を支援したケアマネが、施設に面会に行き、

「新しいきれいなところでよかったわ~。
でも、おむつ交換とかにまで手が回らないみたいで、
私がおむつ交換をしてきたわ」と
話してたのを聞き、

何らかの施設にはいるということの安心、というのは
どういうことだろう?と思ったことがあります。

施設系のケアマネさんたちも、
ケアマネ業務を「専任」として、
本当に業務の遂行にあたることができない
といったことも、よく伺います。

施設ケアマネさんたちの奮起を期待するとともに、施設のケアマネさんたちとも、どうすればつながりあい、利用者さんへの支援のため協働できるだろうと、思います。
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継続的支援 (岩清水)
2009-11-07 08:49:06
高齢者の方、特に施設に入所された方の多くは
本当に限られた方との交流になりますね。

自宅にお住まいだった時の人との繋がりもほとんど途絶えてしまします。
わたしたちも同様です。
忙しさにかまけて訪問できていません。
プランの切れ目が縁の切れ目では、「ご本人中心」とはとてもいえません。
経過記録に「終了」と書いたりしています。

これは、介護と医療の連携でもいえます。
引き継いだあとの連絡もほとんどされません。
それが当たり前になっているのは、保険制度中心の支援になっているからでしょうね。
このあたりをもう一度きちんと考えたいと思います。
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