
8050問題は、親元に引きこもった子ばかりではありません。
例えば、介護離職をして親元に帰った子です。
親の介護をするには、実家にもどらなければなりません。
遠距離介護という手段もありますが、条件が限られます。
介護ヘルパーも短時間の援助しかできません。
簡単に介護施設に入るわけにもいかないとなれば常時介護をする人手が求められます。
そうして実家に帰る子どもがいます。
子どもが家に戻れば、介護ヘルパーは利用できません。
子どもも介護に手がかかり、再就職ができない状態になります。
親の状態がよくなれば再就職できますが、悪くなればまた介護離職をしなければならなくなります。
これが私の体験です。
そして、年金がもらえる歳にはなっていない。
となれば、頼るのは親の年金ということになります。
今は年金をもらえる歳になりましたが、一時期は収入がない状態になりました。
50代以降の再就職が難しいのは今も変わらないと思います。
「高齢者は住み慣れた地域で暮らそう」という理念は理解できますが、そのための援助は限られたままです。
軽度の要介護者の支援サービス利用は縮小が続きます。
家族の支援は欠かせません。
この事態も、8050問題です。
当然、今に始まったことではありません。
20年前から、8050問題は進行していました。
用語が新しいだけです。
引きこまらなくてはならない状態に陥る条件はいろいろです。
お読みいただきありがとうございました。