ヤングケアラーという用語が気になり始めたのは2014年頃でした。
当時は、親の介護をする子供たちのことを指していたように思います。
9月22日の毎日新聞「記者の目」欄に山田奈緒記者が〔ヤングケアラーを取材して〕という記事を書かれています。
連載記事のまとめとして書かれています。
この連載では、
「私は、若年性認知症とや精神疾患の親と暮らした人、幼いきょうだいの世話に追われた人、難病の親のケアを続ける人の話を聞いた」
と書かれており、私が知っているヤングケアラーの範疇が拡がっていることを初めて知りました。
「『自分が家族をなんとかしなくてはしなければならない』と踏ん張り、自分の希望や欲求を込んできた人が多かった。
よく口にしてきたキーワードは『普通』。家族で遊びに出かける、家族写真を撮る、将来の夢を思い描く、などの『普通』を果てしなく遠く感じているようだった」
「子どもの優しさやまじめさに甘えてきた社会の在り方だ。ワーキングプアや一人親世帯の貧困、障害や疾患への偏見や無理解、家庭との両立が難しい働き方など、家族を取り巻く諸問題の付がヤングケアラーを生んでいる」
「『いつでも相談に来てください』という待ちの姿勢の支援は無責任だ。」
「『家族を助けたい』と頑張る子どもたちに、家族が苦しいのは『あなたのせいではない』と伝えなければならない。
相談窓口の設置や言葉の啓発など表面的な支援だけでは救済の範囲が限られる。
国や自治体が進める支援の先に、困難を抱える家庭の痛みを想像し、共感できる社会の実現という大きな目標があってほしい。」
非常によくまとまった記事でした。
大変参考になりました。
総裁選を進める議員さんに伝えたい言葉です。