北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

釧路夕焼けフォーラム2013

2013-03-23 23:45:45 | Weblog

 夕焼けふぉーらむ2013が市内のホテル最上階のレストランで開催されました。

 改めて釧路の夕日と夕焼けの魅力について語り合おうというイベントで、今日は時間帯的にもホテルの会場的にも、夕焼けの大鑑賞会を行おうという趣向です。

 芳賀代表からは、「昨年は3.24で夕焼けを見るイベントがあったのですが、ひどい大雪だったという思い出があります。今年は天気が良くて良かった」という挨拶がありました。本当に今日は夕焼けがよく見えそうです。
 
 来賓の蝦名市長からは挨拶で、「青年会議所の3カ年にわたる取り組みの成果を称えつつ、また夕焼け切手の販売など、多くの場面で釧路の夕焼けと夕日が釧路からの情報として発信されている」と言っていました。

 

   ◆   ◆   ◆


 さて、トークセッションは四人のゲストスピーカーから、「世界三大夕日を語ろう」というテーマでのコメントです。

 まず釧路地方気象台の予報官である馬場さんからは、「なぜ釧路の夕日はきれいなのか」というお話。

 馬場さん釧路出身で、気象庁に入ってからの転勤生活で釧路は三回目。しかし釧路が世界三大夕日と知ったのは昨年のコトで恥ずかしい、といいます。うん、これはいかん。

 夕日がどうして赤いのかというと、日が傾いたときには日の光がより長く大気の中を通ることになり、そこで青に近い短い波長のものが減衰してゆき赤に近い色が残るからです。

 釧路では冬の間日照時間が多いが、冬の空気は乾燥して澄んでいる。この時の大気にはゴミが少ないので赤まで行く途中の黄色やオレンジに近い色が出る傾向にあります。

   ◆   ◆   ◆

 次は夕焼けおじさんこと、改めて芳賀久典さん。

 子供の時は外で遊んだもので、夜になって空が赤くなると家に帰る時間。つまり、夕焼けは腕時計代わりでした。

     ◆  

 10年位前に写真の幅を広げようと思っていたら、「釧路港は三大夕日と言われるけど夕焼けの写真はないの?」と言われました。

 そこで夕日を撮影していたら、知り合いになったカメラマンの中村さんは、夕日が沈んでも帰らずに、そこからさらに粘っていました。

 実は夕焼けは、夕日が落ちてからの色が変わる姿が美しいのに、みんなそれを知らないのだと思いました。

 やがてインターネットが普通になってから、インターネットで夕焼けのライブ発信ができるようになった。

 ネットで動画を配信していると、「グリーンフラッシュは見えますか?」という問い合わせが来るようになりました。

 それまでグリーンフラッシュなんて知らなかったのが、実は、「見えると幸福になる」という伝説があって、ハワイなどでの観測記録しかありませんでした。

 それをおととしの12月31日に緑に光ったのを自分が見たのです。

 そのときは写真を撮れなかったのが年が明けた、1月7日についにビデオと写真を撮ることができて、その話題が全国を駆け巡り、翌日にはスペインの国営放送で紹介もされた。

 空気が乾いたときには見えやすいのでぜひ見てほしい。

   ◆   ◆   ◆


 さて、夕日を写すライブカメラですが、昨年は全日空ホテルとまなぼっとの一番上のレストランにU-ストリームカメラをつけてもらいました。

 今度はプリンスホテルにもつけてもらう予定ですが、市のライブ動画配信カメラは不安定。

 こうしたカメラを増やしてゆけば、災害時の状況把握にもつながるし、防犯にもつながるに違いない。それはもちろん夕日と夕焼けを見るのにもつながってゆくわけで、これが私が考える『釧路ライブカメラ構想』です。

 夕焼けの思い出が今に繋がっている。釧路という副読本には、最後の一行に『世界三大夕日の釧路港』という文字があった記憶があるが、今の副読本にはないそうです。

 ぜひそれを入れていただきたいと思っています。


     ◆ 


 次にカメラマンの中村誠司さんからは、夕日の撮影にまつわるお話。

「きれいな夕焼けの時は案外雲が多いもので、そういうときにこそ驚くような色が出るものです。美しい夕焼けに出会うコツは、沈んだ後にちょっと待つことです。忍耐です(笑)」


 一通りのお話が終わったところで、カメラマンの中村さんに尋ねてみました。

「グリーンフラッシュを撮影されたときというのは、カメラは連写だったのですか?」
「するどいですね。グリーンフラッシュが現れる時間はせいぜい0.2秒程度という短さです。ですから、見えてからシャッターを押していたのでは間に合いません。頃合を見計らって、連写で撮影して一枚写るかどうか、というシビアな条件なんですよ」

 
   ◆   ◆   ◆


 話が終わったところで、沈みゆく夕日の大鑑賞会。

 釧路で見る最後の夕日と夕焼けかもしれません。

 良い思い出ができました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする