先日、職場のビルのお掃除をしてくれている女性がとても丁寧に洗面台を磨き上げてくれているのを見て、思わず話しかけました。
「こうやってお掃除を丁寧にしていると、ご自宅の掃除もきれいにされるようになるんでしょうか」
すると突然話しかけられた女性はちょっと考えながら、「あー、そうですねえ。やっぱり汚れているところに目が行きますね。そう思うとやっぱりきれいにするようになりますね(笑)」
「なるほど、やはりそうなんでしょうね。勉強になりました」
17歳の時に裸一貫で上京し、幾多の山坂を越えながら一代で日本を代表する人材育成コンサルティング会社を築いたアチーブメント社長の青木仁志さんは「モチベーションが下がることはないのですか」と訊かれたときにこう答えたと言います。
「行為は感情に先行する」と。
好きだからやるとか、嫌いだからやらない、ということではなくて、まずはやってみることによって「好き」だとか「やる気」などの感情は後からついてくるというのです。
まずは目の前にある仕事に没頭することです。
その結果として成果が上がったり、仕事のコツや喜びに気が付くとそこからきっとモチベーションは上がってゆくことでしょう。
やってみる、感じる、考える。
好きだろうが嫌いだろうが、得意だろうが不得意だろうが、愚直に前に進む。
そしてそれを繰り返すことが達人の道に繋がるのでしょう。
何気ない会話のつもりが、お掃除の女性から人生の哲学を教わりました。
まさに「人生、われ以外皆師」ですね。