本州の友人が定年退職し、ちょっと暇な今の時期にドライブで札幌までやってきました。
写真が趣味だという彼はドライブをしながら北上を続け、下北半島からフェリーで北海道入り。
事前に示し合わせて今日の夜に会って飲もうという事で、久しぶりの旧交を温め合いました。
ドライブをしながらの旅と言っても別にキャンピングカーと言うわけではなく、普通の乗用車でホテルや旅館を泊まりつないでのロングドライブです。
季節がちょうど今年の桜の開花にマッチしていて、角館や弘前など桜の名所でも桜の良い写真が撮れたと喜んでいました。
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「ところで」と彼が言うので、「どうしましたか?」と言うと、「雪国の道路はなぜあんなに傷んでいるのですか?」という質問。
「うむ、それはですね…」と雪が降ってそれが融けるときの水が悪さをして舗装を傷めるのだという話をぼそぼそと説明します。
「それにしても傷んだならもう少しちゃんと修繕できないものでしょうかね」
「予算がないんですよね」
「ふうん…そうですか…、なんだか走っていても疲れちゃうし、イメージがあまりよくないですよね」
そこで彼が「でもしょせんそんなものでもう当たり前だというのなら我慢するしかないですかね」というので、「我慢しないでいいです!」と思わず声を大きくしました。
「北海道の道民はもうその現状に慣れっこになってしまっていますが、慣れていない他所からの観光客にこそ『おかしいんじゃないの』と問題提起をしてほしいです。我慢しないで、投書やSNSでもいいので可笑しいなと思う事を言ってもらわないと現状は変わらないと思います」
やはり普段見慣れていない景色を見せられると、様々な面で彼我の差が浮き彫りになってきます。
良いことは感心してもらえばよいけれど、劣っていると指摘されることは改善してゆかなくては恥ずかしい。
指摘されてそれができな言い訳をしている自分もちょっと情けないなあ、と思ったのでありました。