先日あるところで買い物をして、クレジットカードで支払おうとしました。
「暗証番号での支払いでよろしいですか」「はい」という会話を経て、お店の方はカードを差し込む支払い機を持ち出してきました。
カードを挿入口に差し込んで「では暗証番号をお願いします」と言われました。
ふつうこのような番号を打ち込むテンキーの配列は、上段左から7,8,9で、一段下の左から4,5,6、一番下の段が左から1,2,3そしてその下に0ということになっています。
パソコンが一般的になりLotus1-2-3やexcelなどの表計算ソフトが登場する前は、数字の合計を出すのに、目は書類上の数字を追って、指はテンキーの真ん中の5のところにある突起を頼りにしてキーを見ずに目で見た数字を押すという離れ業をする同僚がいました。
帳票を上から下まで足し算をして、2度同じ答えになればチェック完了。
すごいなあ、と思いましたが、私はとうとうそこまでは上達しませんでした。
ちなみにスマホをはじめ、電話の数字の配列はこれとは違うことに気づいていましたか?
スマホはダイヤル式がボタン式に代わったプッシュホンのときから変わっていないのですが、上段左から1,2,3、中段が4,5,6、下段が7,8,9で、その下に0が配置されていて、パソコンのテンキーとは配列が異なるのです。
歴史的に言うと、先に登場したのは実は上段が7,8,9から始まるパソコンのテンキータイプで、プッシュホン式配列は後からなのだそう。
こんなのは後から登場したのが先行事例に合わせれば良さそうなものですが、そうはならなかったのが現実。どんな確執があったのでしょうねえ。
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さて、話を買い物の決済に戻します。
カードを差し込んで「暗証番号をお願いします」と言われて数字を押そうとすると、画面は液晶、しかも数字の配列がバラバラだったのです。
【例えばこんな感じ】
「こ、これは…」
普通4桁の暗証番号を押すときは、テンキーの数字の位置関係も頭にある中で数字を押しているのですが、数字の配列がバラバラになると戸惑います。
「押しにくいかもしれなくてすみません。しかしテンキーだと数字を押す順番を見られることで暗証番号が露見することもあるので、先日からうちはこのようなシステムを入れました」とのこと。
さらに「少し斜めから見るともう画面の表示が見えないんですよ」とも。
指紋や静脈の形、目の虹彩などで本人確認されて、余計な数字の記録と記憶から解放される未来はなかなかやってきませんが、「暗証番号を覚えているかどうか」で本人かどうかを判断する現代日本の時代の一つの知恵かもしれません。
さて、この手のランダム配列の取り組み、現代社会にに支持されるのでしょうか。
興味のあるところです。
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