以前に書いた田母神前空幕長の論文問題は、今日参議院による参考人質疑が行われたようです。
世間では結構な話題になり、参考人招致まですることとなったのですが、テレビ中継はなかったようです。ニュースソースをそのまま出さないから、感想めいた記事が横行してしまって、何が話されて何が伝えられなかったがよく分からなくなるというのでは、まさに言論の自由の根幹のはずなのですが。
で、いくつかのネット記事を読んでみても、結局本当に何が問題だったのか、与野党の言い分がどちらもよく分からない、というのが正直な感想です。
野党側の質問として、「昨年5月、田母神氏は空自の部内誌『鵬友』に今回と同趣旨の論文を寄稿。これについて浜田防衛相は「チェックしていなかったのは問題だった」と不手際を認めた。田母神氏は「今年になり(世間に)騒がれたから話題になった」と語った、という記事がありました
そうか、部内誌に【今回と同趣旨の論文を寄稿したこと】も問題で、【チェックしなかったこと】も問題なのか…。
結局、論文の中身というよりは、『問題』といわれるようなネタを提供したことが問題で、そういうネタであることをチェックできなかったことが問題だったみたい。…ということは論文の中身はそれでいいわけか。
与野党の歴史観に関して聞いてみたかった気もしますが。
※ ※ ※ ※
記事の中にある、【問題とされた】部内誌『鵬友』に書いた同趣旨の論文って一体なんだろう、と思っていたら、それを紹介するブログにたどり着きました。
現役雑誌記者によるブログ日記!by オフイス・マツナガ
こちら → http://officematsunaga.livedoor.biz/archives/50735093.html
ネットの世界がすごいのは、うやむやな価値観の押しつけに対して、原典に当たることで自分自身の判断が出来る社会だということです。ネットの世界のルールは『まずは疑え』なのです。
このオフィス・マツナガさんの記事によると、田母神さんは「鵬友」という部内誌に『航空自衛隊を元気にする10の提言』という論文をパートⅠからパートⅢまで三つ書いているとのこと。
中身を実際に読んでみると、航空自衛隊のトップとしての組織論などが中心になった記事で、そのなかで自衛隊が批判される風潮に対してのコメントもある、というもの。
興味深かったのは、有事の際はどんな人も守るが、平時は多少のえこひいきをしたつきあいをしても良いのではないか、という下り。
〈パートⅠより〉
(…前文略…)
念のために断っておくが、親自衛隊派も反自衛隊派も有事に際し自衛隊が等しく安全を保障する対象であることはいうまでもない。いかなる思想を持つことも自由民主主義国家においては許容される。しかしながら有事自衛隊が効果的に任務を達成するためには、平時においてこれらの人たちと自衛隊の関わり合いについては差があって当然と思うのである。親自衛隊派の人たちとより親しく付き合い、必要な情報を提供し、あるいは情報の提供を受け、国の守りの態勢を整えることは自衛隊の義務とさえ言えるだろう。
また、えこひいきできない人は決して尊敬されることはない。戦後のわが国の全方位外交なるものがあった。どんな国とも等しく仲良く付き合うというものだ。こんな考えを持つ人と長い間友達でいることはできない。困ったときに助けてくれるかどうかいつもわからないのだ。友人としては最も信用できない類の人たちである。結果としてわが国は国際的に信用の高い国であるのか。どうもそうとはいえないようだ。結局は経済大国にふさわしい尊敬を得ていないのではないか。日本の国は顔の見えない国といわれるが、自衛隊も善良な国民から顔が見えないと言われてはいけない。もっと自己主張をすべきである。自衛隊はえこひいきをするくらいで丁度公正、公平になることができる。(以下略)
※ ※ ※ ※
確かにこうやってみると、全体を読まずに部分だけを抽出すると問題に見えるかもしれませんね。
「まずは疑ってかかれ」がネットの鉄則。もちろん私のコメントもその対象です。
世間では結構な話題になり、参考人招致まですることとなったのですが、テレビ中継はなかったようです。ニュースソースをそのまま出さないから、感想めいた記事が横行してしまって、何が話されて何が伝えられなかったがよく分からなくなるというのでは、まさに言論の自由の根幹のはずなのですが。
で、いくつかのネット記事を読んでみても、結局本当に何が問題だったのか、与野党の言い分がどちらもよく分からない、というのが正直な感想です。
野党側の質問として、「昨年5月、田母神氏は空自の部内誌『鵬友』に今回と同趣旨の論文を寄稿。これについて浜田防衛相は「チェックしていなかったのは問題だった」と不手際を認めた。田母神氏は「今年になり(世間に)騒がれたから話題になった」と語った、という記事がありました
そうか、部内誌に【今回と同趣旨の論文を寄稿したこと】も問題で、【チェックしなかったこと】も問題なのか…。
結局、論文の中身というよりは、『問題』といわれるようなネタを提供したことが問題で、そういうネタであることをチェックできなかったことが問題だったみたい。…ということは論文の中身はそれでいいわけか。
与野党の歴史観に関して聞いてみたかった気もしますが。
※ ※ ※ ※
記事の中にある、【問題とされた】部内誌『鵬友』に書いた同趣旨の論文って一体なんだろう、と思っていたら、それを紹介するブログにたどり着きました。
現役雑誌記者によるブログ日記!by オフイス・マツナガ
こちら → http://officematsunaga.livedoor.biz/archives/50735093.html
ネットの世界がすごいのは、うやむやな価値観の押しつけに対して、原典に当たることで自分自身の判断が出来る社会だということです。ネットの世界のルールは『まずは疑え』なのです。
このオフィス・マツナガさんの記事によると、田母神さんは「鵬友」という部内誌に『航空自衛隊を元気にする10の提言』という論文をパートⅠからパートⅢまで三つ書いているとのこと。
中身を実際に読んでみると、航空自衛隊のトップとしての組織論などが中心になった記事で、そのなかで自衛隊が批判される風潮に対してのコメントもある、というもの。
興味深かったのは、有事の際はどんな人も守るが、平時は多少のえこひいきをしたつきあいをしても良いのではないか、という下り。
〈パートⅠより〉
(…前文略…)
念のために断っておくが、親自衛隊派も反自衛隊派も有事に際し自衛隊が等しく安全を保障する対象であることはいうまでもない。いかなる思想を持つことも自由民主主義国家においては許容される。しかしながら有事自衛隊が効果的に任務を達成するためには、平時においてこれらの人たちと自衛隊の関わり合いについては差があって当然と思うのである。親自衛隊派の人たちとより親しく付き合い、必要な情報を提供し、あるいは情報の提供を受け、国の守りの態勢を整えることは自衛隊の義務とさえ言えるだろう。
また、えこひいきできない人は決して尊敬されることはない。戦後のわが国の全方位外交なるものがあった。どんな国とも等しく仲良く付き合うというものだ。こんな考えを持つ人と長い間友達でいることはできない。困ったときに助けてくれるかどうかいつもわからないのだ。友人としては最も信用できない類の人たちである。結果としてわが国は国際的に信用の高い国であるのか。どうもそうとはいえないようだ。結局は経済大国にふさわしい尊敬を得ていないのではないか。日本の国は顔の見えない国といわれるが、自衛隊も善良な国民から顔が見えないと言われてはいけない。もっと自己主張をすべきである。自衛隊はえこひいきをするくらいで丁度公正、公平になることができる。(以下略)
※ ※ ※ ※
確かにこうやってみると、全体を読まずに部分だけを抽出すると問題に見えるかもしれませんね。
「まずは疑ってかかれ」がネットの鉄則。もちろん私のコメントもその対象です。