星のひとかけ

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doyle bramhall II ’s works : その2

2010-01-09 | MUSICにまつわるあれこれ
昨秋に突然 難聴の症状になって音楽が聴けなくなって、、で、いっぱい聴きたくても聴けないCDが貯まってしまっていて、、、

昨年中に紹介できなかった ドイル・ブラムホールII参加の傑作を。。

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思うに、、 ドイル君は ブルースマンには違いないが、、 必ずしもブルースギタリストではないような感じもあって、、 自身のアルバムも、 決してブルース色が濃いわけでもなく、、(だからSRV仕込みのブルースギターを期待して彼のアルバムを聴くと、 何これ? ブルースじゃないじゃん、、 ということになると思います)

だから、彼が参加のアルバム検索をしてみると、、 案外ソウル系のアーティストの名前が出て来て驚いたりします。。 その驚いた一番の人、、 Me'Shell NdegeOcello

ミシェル・ンデゲオチェロ、という一度聞いたら忘れられないお名前、かつ、一度聴いたら忘れられない声の女性ベーシストさん、、 彼女を初めて聴いたのは、、 15年くらい前かな、、 故郷のにいさんが好きで車でかかってました。。 が、、 当時の私には 大人っぽすぎた彼女のVoと、 なんか先鋭的すぎたかも。。 で、自分では一度も聴いたことがなくて、、、

だから、 ドイル君が彼女のアルバムに 3枚も!参加してるのを知って驚きました。

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まずは、「Bitter」1999年作品。

アルバムの6曲目で、ジミ・ヘンドリックスの「May This Be Love」をカヴァーしていますが、スローでけだるいSoulに仕上がっているので私は Jimiの曲とは全然わかりませんでした。。 
つづく、7曲目が ドイルとの共作「Sicerity」。
こちらも、 ミディアムスローな大人な曲調ですが、 ずっと曲の背後で奏でられてるギターのリフがすごく印象的な曲、、 で、どちらかというとフュージョンぽいが、しかし一聴でドイル!と解る音色もちょっと挟みこまれて、、。 そして中間では突然 歪んだワウのかかった、、まるで黒猫の叫びのような(笑)ギターソロ。。 全般的にアンニュイな、まさに「ビター」な曲調の中で、 このソロは 非常に効果的に目立ちます。
 


次は、 「Comfort Woman」2003年作品

ドイルは 6曲目と7曲目に参加。
6の「Liliquoi Moon」は、 アコースティックギターを配したこれもスローな浮遊感のある曲で、、、、 しかし、 ドラムのアタックと共に曲が一転! HR/HMばりにギターが唸るブルースロックへと豹変(このあたり、まるでベックスボレロみたいで、、 キース・ムーンのドラムスと共にジェフ・ベックとジミー・ペイジのギターが唸り出す、、みたいな感じ) 、、 ドイル君、 ギター何重録音してるんだろ、、 少なくとも2回? 3回? 以上重ねてるかな。。

つづく「Love Song #3」はドイルとの共作。 これもスローな曲ながら、冒頭から歌のバックに バリバリに歪んだドイルのギターが聴かれる。。 で、、 ギターソロ。。 ライナーに、この曲はジミヘンの「Little Wing」を思わせるような事が書かれていたと思ったけど、、(私は曲は似てるとは思わなかったけど)、、 ここでのギターソロはまさしくジミヘンばりに弾き倒してます。 ドイルのソロ作でも、ARC ANGELSでも、 ここまでは弾き倒してないだろぅ、、という位。。 あのロジャー・ウォーターズとのLIVE、、 カンファタブリーナムでバリバリに唸らせてギュゥンギュン言わせていたソロを彷彿させます(笑)。。

ンデゲオチェロの ちょっと低めのクールで知的なヴォーカルや、 ちょっとテクノ風のJazzのような曲や、ダブサウンドや、 色合いで言ったら鉛とかダークなトーンを感じる曲が多い中で、 これら(↑)のドイルのソロの入った部分は、 いきなりそこで血肉の色合いになる、、というか、、(表現むずかしいな、、) すごくいい効果を出してます。

新しい作品では、 2007年の「夢の男 The World Has Made Me the Man of My Dreams」にも参加しているのだけど、、 これはまだ聴いてない。

でも、 上記2作でも、 ドイルのエッジの立ちまくった鋭いギターと、 ンデゲオチェロの低音の相性はとてもいいし、 すごく効果的だし、、 ふたりの共作をもっと聴いてみたい気がします。 、、というより、、 ドイル、 ソロ作をぜひ早くつくって! 

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ドイル参加の曲だけ紹介しましたが、 両アルバムとも素晴らしい作品だし、、 なんだか 夜とか、 明け方とか、、 ひとりで車を走らせている時などに聴いたら鳥肌が立ちそうにいいアルバムだと思う。。 (自分にそういうシチュエーションが今はなかなか無いけれど) じっと耳を傾けていたいアルバム。 

ドイル経由で再認識できて良かった。