基本的なプロットは、ヒッチコックの「バルカン超特急」の舞台を列車から飛行機に変えただけ。窓ガラスに残った落書きの跡の使い方など、そのまんま。
密室での人間消失というのは魅力がある出だしだけれど、謎の解決部で理に落ちすぎて白けがちになるのを、ヒッチはさすがにうまく理屈に縛られず映画的見せ場とすりかえた。
で、これはどうかというと、なんと理に落ちてすらいない。観客をナメとるのかと言いたくなる解決。ジャンボジェットの乗客全員の目が節穴でないと成り立たない話ではないか。
さらに娘の居場所がなんで初め探したときわからなかったのかも、曖昧。
ドラマとすると、失踪するのが幼い娘で、その母親が必死で探すというのがメインになるのだが、必死になりすぎてあまりに非常識な行動に走るもので、途中で気持ちが離れる。さらにそれを通り越して、お話より母親の方が怖くなってしまう。ジョディ・フォスターがどこまでメイクかわからないが、凄惨な顔で駆けずり回るからなおのこと。
周囲が全員味方になってくれないというシチュイエーションは現代的か知らないが、脇役の書き込みを薄くすることにもなって、ますますジョディのワンマンショーがかってきた。
余談だが「バルカン―」の元ネタになった実話では、パリ万博に来た母娘のうち母親が失踪した。
ジャンボジェットの客席以外の場所が見られるのは見もの。
(☆☆★★★)
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密室での人間消失というのは魅力がある出だしだけれど、謎の解決部で理に落ちすぎて白けがちになるのを、ヒッチはさすがにうまく理屈に縛られず映画的見せ場とすりかえた。
で、これはどうかというと、なんと理に落ちてすらいない。観客をナメとるのかと言いたくなる解決。ジャンボジェットの乗客全員の目が節穴でないと成り立たない話ではないか。
さらに娘の居場所がなんで初め探したときわからなかったのかも、曖昧。
ドラマとすると、失踪するのが幼い娘で、その母親が必死で探すというのがメインになるのだが、必死になりすぎてあまりに非常識な行動に走るもので、途中で気持ちが離れる。さらにそれを通り越して、お話より母親の方が怖くなってしまう。ジョディ・フォスターがどこまでメイクかわからないが、凄惨な顔で駆けずり回るからなおのこと。
周囲が全員味方になってくれないというシチュイエーションは現代的か知らないが、脇役の書き込みを薄くすることにもなって、ますますジョディのワンマンショーがかってきた。
余談だが「バルカン―」の元ネタになった実話では、パリ万博に来た母娘のうち母親が失踪した。
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