主演の故ジャン・マリア・ヴォロンテは有名なコミュニスト、監督のダミアーノ・ダミアーニは社会派ドラマ「警視の告白」の原案・脚本、脚本のサルバトーレ・ラウリーニはやはり「警視―」の脚本、となると、メキシコ革命を扱っている本作はマカロニ・ウェスタンとはいってもどこか革命論がかった感じがある。
ラストシーンの「その金でパンを買うな、ダイナマイトを買え」という決め台詞は、「目先のことにとらわれるな、戦い続けろ」というメッセージということか。
ヴォロンテがところどころ自分でもよくわからないで行動する、いきなり人を撃ったりするところが面白い。ゲリラ隊の隊長とはいってももっぱら金目当てで動いているのは、十分「目覚めていない」状態ということになるか。
実は革命指導者を暗殺するためにヴォロンテの部隊に潜入したアメリカ人と「友情」で結ばれているかのよう、というか結ばれてはいるのだが、騙されていたとわかると、結局許すことはない、というのも闘いに本来妥協はない姿勢を見せているよう。
もちろん映画自体はそんな理屈っぽい調子ではなく、あくまで野卑で荒っぽい調子を崩さないのだが、どこかスジが通っている。
ルー・カステル扮するアメリカ人が軸になって話が展開するのに、配役序列ではヴォロンテはおろか、ヴォロンテの弟役のクラウス・キンスキーより下。
(☆☆☆★★)
群盗荒野を裂く〈インターナショナル版〉 - Amazon
ラストシーンの「その金でパンを買うな、ダイナマイトを買え」という決め台詞は、「目先のことにとらわれるな、戦い続けろ」というメッセージということか。
ヴォロンテがところどころ自分でもよくわからないで行動する、いきなり人を撃ったりするところが面白い。ゲリラ隊の隊長とはいってももっぱら金目当てで動いているのは、十分「目覚めていない」状態ということになるか。
実は革命指導者を暗殺するためにヴォロンテの部隊に潜入したアメリカ人と「友情」で結ばれているかのよう、というか結ばれてはいるのだが、騙されていたとわかると、結局許すことはない、というのも闘いに本来妥協はない姿勢を見せているよう。
もちろん映画自体はそんな理屈っぽい調子ではなく、あくまで野卑で荒っぽい調子を崩さないのだが、どこかスジが通っている。
ルー・カステル扮するアメリカ人が軸になって話が展開するのに、配役序列ではヴォロンテはおろか、ヴォロンテの弟役のクラウス・キンスキーより下。
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