prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「幸福」

2008年11月19日 | 映画

オープニングで遠くに家族がぼやけて写っているひまわりのアップに虫がとまっているのが、幸福という言葉についた一点のシミとも見える。さらに、妻が最初にするのが、消えかけた焚き火に水をかけて消す、というのも何か意味深。セリフではなくカメラが物を言っている。

それにしても、あれだけ悪びれずに自分が幸せなら妻の幸せと思い込める夫というキャラクターは、男の作者だとなかなか描けない気がする。妻と浮気相手が、ほぼ同じタイプというのも辛辣。