prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「僕らのミライへ逆回転」

2008年11月15日 | 映画
ハリウッド大作をアナログ的ハンドメイドでリメイクする、という基本アイデアが気に入って見たのだけれど、実際の出来の方は期待ほどにはいかず。

映画ごっこ遊びの楽しさ、というのはわかるのだけれど、リメイクの製作現場は見られても実際の映像としては出てこなくて、そんなものを見て作り手でもない人間が喜べるのかどうか、という部分をオミットしたのは一種の「逃げ」に思える。

クライマックスに用意された「みんなで一緒に見る」映画の楽しさ、というのは今では失われてきているし、実は昔もあったかどうかよく考えてみると結構怪しい。ありもしなかった過去を美化する作り、というのにはなんか警戒心が働く。

「みんなで作る」映画というのが、伝説のミュージシャンのフェイク・ドキュメンタリーというのは釈然としない。なぜ今現在の自分たちを撮らないのだろう。つまらないはずがないのに。

エンドタイトルにリメイクした映画のタイトルが並ぶのだが、「キング・コング」があくまで1933年製作のオリジナルがもとで、ジャック・ブラック主演なのにもかかわらわずリメイク版のそれではないのが、こだわっている感じ。
(☆☆☆)


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