prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「フローズン・リバー」

2010年02月03日 | 映画
題名になっている「凍った川」が、荒涼としていつ底が抜けるかわからない登場人物たちの生活状況そのものの画になっている。
モホークの居住区が中途半端に治外法権になっているのを利用して、不法入国者を運ぶことになるプア・ホワイトが半ば巻き込まれて半ば乗っていく過程が細かく描きこまれているシナリオが見事。

低予算のせいか、撮りこぼしているのではないかと思えるところが散見される。たとえば、パキスタン人の夫婦が預けた「荷物」をジャマだからと捨ててしまうシーンがセリフではフォローしているが画としてはすっぽ抜けていて、いきなり捨てた「荷物」を探して見つけるところに跳ぶ。
案の定、氷が割れて車が動けなくなるところなど、ここぞというところでアクセントが効かないのも金がないせいか。惜しい。
(☆☆☆★★)


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