人が出入りするのに戸や扉をきちっと閉めないで少し開いたままにしているシーンが割りと目立つ、と思ってたら、加瀬亮がいったん戸を開けっ放しにして店から飛び出してまた戻ってくる重要なシーンで、戸の開けたてが決定的にものをいうようになっている。
島津保次郎監督の「兄とその妹」(1939年 松竹)という映画で、戸の開けたてを多用して人物の動きを一種様式的に仕立てた演出があったというが、どの程度関係あるのか。
姉が標準語で、弟が関西弁なのはなぜなのだろう、鶴瓶の標準語というのは考えにくいが、どの程度の期間この姉弟は一緒に育ったのかなとも考えたくなる。「東京物語」の家族は広島弁と標準語と関西弁と、いろいろ混ざっていた。
山田洋次は寅さんの最期についてどこかで野たれ死にするという案を出していたけれど、「母べえ」で鶴瓶はおじさん役でそれを実践し、今回はその延長をやっていると言っていいだろう。
日本映画の伝統と自分の作品の系譜の両方について、こだわり抜いている感。
(☆☆☆★★★)

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島津保次郎監督の「兄とその妹」(1939年 松竹)という映画で、戸の開けたてを多用して人物の動きを一種様式的に仕立てた演出があったというが、どの程度関係あるのか。
姉が標準語で、弟が関西弁なのはなぜなのだろう、鶴瓶の標準語というのは考えにくいが、どの程度の期間この姉弟は一緒に育ったのかなとも考えたくなる。「東京物語」の家族は広島弁と標準語と関西弁と、いろいろ混ざっていた。
山田洋次は寅さんの最期についてどこかで野たれ死にするという案を出していたけれど、「母べえ」で鶴瓶はおじさん役でそれを実践し、今回はその延長をやっていると言っていいだろう。
日本映画の伝統と自分の作品の系譜の両方について、こだわり抜いている感。
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