真珠湾攻撃二ヶ月前の話なので、日本の扱いは愉快なものではない。渡辺謙の発言力のせいか、型通りの悪役ではないのが救い。
登場人物同士の人間関係の綾みたいなものは希薄。
回想形式が中途半端。長くなりすぎたのを縮める方便かと憶測する。
当時の上海を今の上海で撮れるわけがないので、どこで撮ったのかと思ったらタイ。
ストーリーの語り手になるアメリカ人のジョン・キューザックが、濃ゆい東洋人キャストに囲まれると一番ひょろっとして植物的というバランスがおもしろい。
チョウ・ユンファが拳銃を構えると、二挺拳銃にならないかなと期待してしまう。
(☆☆☆)