「座頭市」をベトナム後の現代アメリカに移してルトガー・ハウアーが演じる珍品。1989年と四半世紀前の製作とあってハウアーの若いこと。
悪役で唐突にショー・コスギが現れるのも時代を感じさせます。
銃をいくらでも使える世界で盲目の身で仕込み杖(まで座頭市そのまま)で敵を倒すというのはムリありすぎで、昔なぜかビートルズのリンゴ・スターが出演した「盲目ガンマン」というマカロニ・ウエスタンがあったが、あれよりムリなくらいの設定なのだが、敵がまあバカでマヌケで勝手にやっつけられてくれます。そのくせ死にはしないで何度も再登場してはまたやっつけられるのだからコメディではないかと思うくらい。ハウアーも割りと目を開けたまま芝居していて、さほど盲目っぽく見せようとしていない。
実の子供ではないにせよ子供連れで旅するあたりは「子連れ狼」みたい。