アクターズ・スタジオの創立者のリー・ストラスバーグの娘として初めから注目されてデビューし、二十歳の時にはすでに「女優志願」ではヘンリー・フォンダ、クリストファー・プラマーといった一流どころと共演して、将来の大女優と目されたがおかしな男(クリストファー・ジョーンズ)と結婚したり女たらし(リチャード・バートン)に騙されたり、子供が障碍者なので作品を選ばずに出演せざるをえなかったりで一流にはなりきれなかった人。
ずいぶん小柄で、冒頭から車椅子に乗って登場、運転手にお姫さま抱っこみたいな感じで抱きかかえられて運ばれる。肉体的にも弱い感じの上に目が大きく不安げなのがスリラー向けということだろう。
育ちの良さを感じさせるのも役に一捻りして生かされている。クリストファー・リーも同様。
ダグラス・スローカム(インディ・ジョーンズ・シリーズ1~3の撮影監督)の撮影が素晴らしい。後年は広大なロケーションの名手の印象が強くなるが、ここでの緊密な白黒室内撮影も見事。
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