原題はirresistible(抵抗できない)。irresistible forceだと不可抗力。
ちょっとわかりにくいので、スイング·ステートというある程度知名度を持つようになった言葉を邦題にしたわけだろうけれど、アメリカ大統領選についてかなり日本でも伝えられるようになったからには違いない。
で、二大政党制のアメリカではほとんどの州ではどちらかの政党の候補者が選ばれるか決まっているわけだが、中にはどちらが勝つか微妙な州もいくつかある。
その一つのウィスコンシン州の小さな町の町長選が舞台になる。こんな小さな町の選挙でも二大政党の代理戦争になるというわけ。
ウィル·ファレルの民主党系の選挙参謀が乗り出してきて、元軍人という経歴からも風貌からもむしろ共和党向けの候補者ではないかと思わせるクリス·クーパーの陣営を組織する。
ちょっとわかりにくいので、スイング·ステートというある程度知名度を持つようになった言葉を邦題にしたわけだろうけれど、アメリカ大統領選についてかなり日本でも伝えられるようになったからには違いない。
で、二大政党制のアメリカではほとんどの州ではどちらかの政党の候補者が選ばれるか決まっているわけだが、中にはどちらが勝つか微妙な州もいくつかある。
その一つのウィスコンシン州の小さな町の町長選が舞台になる。こんな小さな町の選挙でも二大政党の代理戦争になるというわけ。
ウィル·ファレルの民主党系の選挙参謀が乗り出してきて、元軍人という経歴からも風貌からもむしろ共和党向けの候補者ではないかと思わせるクリス·クーパーの陣営を組織する。
選挙に莫大なカネがかかること、極端に世論調査の技術が発達してやたらとか細かく階層に分けて戦術を決めること、などのモチーフが示されるわけだが、個々はそれほど目新しくはなく、細かいくすぐりを入れてきて笑わせるけれど、どうもしっくりこないなと思っていると、ラストでそれまで嵌まってこなかったピースがすべてぴしりと嵌まって全体像が見えてくる手際にびっくり。
選挙をこちらまで上からのコントロール目線で見ていたことに気づかされるというわけ。
製作にブラッド・ピットの製作会社プランBが参加していて、どの程度ブラピが内容まで噛んでいたのかは知らないが、プロデューサーとしての実績をまたひとつ加えた感。
ちゃんと皮肉や批判含めて政治を描いておいて爽快感を感じるように仕立てるというのは珍しいと思う。
ここでは民主党内部の思い上がりやエリート主義が皮肉られていて、共和党についてはほぼノータッチ。政敵の共和党系の現職の町長にしても一見してふつうのおっさんという描き方。
監督・脚本は16年間にわたり政治風刺コメディ番組「ザ・デイリー・ショー」の司会を務め、アカデミー賞でも2度司会を担当したジョン・スチュワート。
クーパーの娘役のマッケンジー·デイヴィスと共和党候補者の参謀役のローズ·バーンがなんだか似ていて混乱した。
ショートヘアとロングヘアの違いはあるけれど、バーンは他の映画ではブルネットにしているので、両方ブロンドにしなくてもよかったのでは。