SNS時代のインフルエンサーが主役だが、少しずつ描写が現実離れしている。
たとえば主役姉妹が人目を避けてとじ込もっているところにヘルメットに手拭いでマスクした中年男たちが押しかけてくるところなど、70年代安保闘争のデモ隊か何かと思った。
男たちの頭の中の時代が今とは明らかにずれている、あるいは意識的にずらしている。
姉が玉城ティナ、妹が湯川ひなの姉妹がかなり似ている、というか髪型など似せているわけで、それでいて混乱しないのは玉城ティナの不自然なくらい色白でくっくりしたエキゾチックな顔立ちのせいで、インフルエンサーとして表に立つのも姉という役割に合っている。
インフルエンサーをことさらに影響力ありげに描いているわけではなくて、単に迷惑なもので心ここにあらずという感じで習慣的にスマートフォンを妹に向けたりする。
ビジネスとしてコラボを呼びかけてくる相手が導入したアプリが暴走したりするのだが、それほど悩んでいるようでもなく単に迷惑そうなのがかなり新鮮。