prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「汝のウサギを知れ」

2021年03月09日 | 映画
ブライアン・デ・パルマの初期の自主制作作品Greetings('68)Wedding Party('69)Hi Mam!('70)はそれぞれ日本では「ブルーマンハッタン Part2 黄昏のニューヨーク」「御婚礼 ウェディング・パーティ」「ブルーマンハッタンPart1 哀愁の摩天楼」のタイトルでロバート・デニーロやジル・クレイバーグが出ていたりしているからVHSリリースされたわけだけれど、日本公開に関してはかなり不遇。
一応メジャー系で撮った最初の映画であるこれも今までビデオも出ていないしこのCS放映が日本語字幕つきで見られるのが初めて。

正直、それもムリないところもあって、おおむねコメディを狙って外してるのだから相当に見ていてツラい。

キャサリン・ロスのフィルモグラフィーで「あなたのウサギを知ること」のタイトルで「ステップフォードの妻たち」(のちにニコール・キッドマンでリメイクされた、そのオリジナル版)と並んでちらちらと見ていた。
そのロスの出番も半ばを過ぎたあたりだし、綺麗で可愛く撮れているのはいいとして(何しろ役名がTerrific-Looking Girlだ)、あまりに主人公に都合いいので何だろうと思う。

考えてみると、デパルマは「キャリー」「アンタッチャブル」といった大予算の大ヒット作も作る一方で、「ミッドナイトクロス」みたいな大予算の大コケ作品
も大家になってからも小規模予算の作品も行き来しながら作っていて、批評的にぶっ叩かれたことは数知れず。

双葉十三郎が「ブライアン・デ・パルマ作品はどこか欠陥商品的なところがある」と書いていたけれど、はたから見た作風が確立している割に妙に外れることがある。一番一応好きなものを作れた時期にすでに外しているのだから。





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