prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

ムダが多い

2004年07月19日 | Weblog
メールについてくるウィルスをチェックするサービスに入っているのだが、このところ毎日数件は駆除しましたという連絡が入る。駆除したのだからそれはいいのだが、こう多いと知らないところで新手が混ざってこないか心配になる。

弁当についている醤油入れのことを正式には円筒状のを「たれびん」、魚の形をしているのを「ランチャーム」というのを知る。容量は3cc。しかしトリビアばやりとはいえ、これだけのネタで30分もたせるとは良い度胸だな、日テレ。

梅雨明け宣言した途端、裏日本で集中豪雨。シャレにならない。

アイスクリーム

2004年07月18日 | Weblog
アイスクリームをお裾分けしてもらう。量があまりなくて六種類もあって、それぞれ味にこくがある。食べ過ぎないよう気をつけないと。もっとも、このところ食べる量かなり増やしているのだが、太らない。気づかないところで随分消耗しているみたい。
落ち穂拾い的に読みそびれていたドストエフスキーの「未成年」をやっと読了。あまり人気のない作品だが、無理はない。ドストエフスキー最大の魅力であるところのド迫力的キャラクターが出てこないからだ。長編の中では例外的に殺人が出てこないし。

「スキャンダル」

2004年07月17日 | 映画
ラクロの「危険な関係」を韓国に翻案しての映画化だが、奇しくもフランスの最初の映画化で主演したジェラール・フィリップも、ヨン様ならぬフィリップ様と呼ばれた二枚目だった。“様”づけというのは昔の女学生センスと思えるが、誰が言い出したのだろう。

初め遊びで人の心を弄んでいた連中が自分でも思いがけないうちに本気になってしまい、弄んだ報いが返ってくるという物語は、途中から本気になるあたりがえてして甘く見えがちになるのだが、割とここではうまくいっている。西洋人がやる時ほどアクが強くならないせいか。

版画で春画を刷るのは日本の浮世絵みたいだが、韓国にも似たようなものがあったのだろうか。R-18指定だが、どこにそれに該当する描写があるのか見当もつかない。
(☆☆☆)


本ホームページ

「白いカラス」

2004年07月17日 | 映画
予告編だとゲイリー・シニーズ扮する小説家がエド・ハリスに今書いている本のタイトルを聞かれて「白いカラス」と題名に合わせた(この邦題はなかなかうまい)答をしていたが、本編だと「人間の傷」と訳していた。The human stainだからふつう人間の汚れ、とかシミ、といった意味が先に来ると思うが、いずれにせよ最近の予告編は明らかに言っていることと訳が大幅に違うことが目立つ。字幕がキャッチコピーに近いものになっているみたい。

原作だとシニーズの小説家の目を通して出来事が綴られるのだろうが、映画にすると直接ドラマと関わってこないから、ややとってつけたような人物になってしまったきらいあり。

年齢からいえば老人のアンソニー・ホプキンスと今が盛りのニコール・キッドマンの組み合わせというのが、見ていても一向に違和感がないのはいいのか悪いのか。

事故を起こした後のエド・ハリスの目がさりげなくイッていたり、キッドマンの手のアップで爪の先に少し汚れが詰まっている(牛の世話をしているから)あたりの神経の細かさ。

政治的に正しい言い換えがやたら流行ったというのは、結局正しいつもりでいることを声高に言い募ることで正しさを証明しようとした愚かしさ(moral stupidityと言っていた)が支配的だったわけで、そういう意味ではテロとの戦いなんて言い募っている今はもっと愚かしいということになる。「人間はだんだんバカに、独善的になっている」という劇中の台詞が印象に残る。
(☆☆☆)

シンクロニシティ?

2004年07月17日 | Weblog
「シルミド 裏切りの実尾島」イ・ウグァンを読んでいたら、韓国でもさらわれた子供がサーカスに入れられて体を柔らかくするよう酢を飲まされる、という日本でもお馴染みの都市伝説があるのにびっくり。それともどっちかがどっちかに伝えたのだろうか。

青山ブックセンターが営業停止。ずいぶん立ち読み(椅子があったのでしばしば座り読み)させてもらったけれど、それがマズかったか。

写真は貝で作られた鳥の細工。

警戒?

2004年07月16日 | Weblog
地下鉄で切符を買っていると、ぬっと駅員が回って来てガムで釣り銭をくっつける細工をしていないか確認していく。買っている最中にチェックしているのだから、びっくり。
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「地雷を踏んだらサヨウナラ」

2004年07月16日 | 映画
いい素材なのだが、どうも画作りや傍役の厚みがなくて、十分迫力が出ないまま終わった観。いっこうに戦時下という感じがしない。主人公の実在人物・一ノ瀬泰造がどんな写真を撮っていたのかもあまりよくわからないのでは、不徹底な印象は免れない。
(☆☆★★★)

炊飯器

2004年07月16日 | Weblog
台所のシンクの下から電子レンジ用の炊飯器なんて変なものが出てくる。もらいものだけれど、使いようがないなあ。あと、すき焼き用の鉄鍋とか、親子丼専用の鍋とか、使わないなあというもののオンパレード。
未使用のものはオークションにでも出すか。誰が欲しがるのわからないけれど、安くして。
黒酢の試供品というのをもらう。効果あるにせよ、三日分ではわからないだろうに。

「カレンダー・ガールズ」

2004年07月15日 | 映画
ネタ一発という感じ。
なんでおよそ普通のヌードグラビアとは縁のなさそうな中年英国女性たちが脱いだのかという理由づけには必ずしもこだわっていない。病院への寄付を集めるというのだったら他のやり方もあったわけで、ウケるのが楽しいからか、これでまだなかなかと思っているのか、お堅い顔ばかりしてられないというのか、など色々と考えさせて、映画全体とすると<>に向かう。その代わりドラマとするといささかスラスラいき過ぎるわけで、後半ちょっと手づまり気味になる。
御婦人方が「フル・モンティ」の男どもより堂々としているのは、まあ当然。
字幕で「女の戦い」と訳してあったのは、zuluと言っていた。ズール戦争のことだろう。激戦ということか。
(☆☆☆)

眠い…

2004年07月15日 | Weblog
なし崩し的に梅雨明け。なんだか、眠い。冷房かけていても体力を知らず知らずのうちに消耗しているみたい。
スタミナをつけるつもりで、もち豚のしょうが焼き。アサリの味噌汁。トマトとレタス、キュウリのサラダと、筑前煮。食欲は旺盛。

写真はアメリカ人の大道手品師。

「友引忌」

2004年07月14日 | 映画
ブライアン・デ・パルマばりの行き当たりばったり的構成。
ギョンアという暗い感じの子がサークルに入って虐められて自殺し、その子の幽霊に殺されたサークルのメンバーは目を抉られている、というスジなのだが、どうも幽霊になる前から周囲の人間に祟っていたみたいで、回想の扱いが曖昧で混乱を招く。さらに自殺したのには実は裏にトリックがあったという、とってつけたような展開になり、そのトリックがどう見てもムリヤリな上、なんで目を抉られていたのかよくわからず、最後の方では幽霊のコワさとは別に普通の人間がいきなりサイコキラーみたいになり、あまつさえジェイソンのごとき不死身になるという調子。
幽霊が出てくるあたりは演出のセンスを感じさせるが、ストーリーを追うのに余計な負担がかかるものだから場面にのめり込めず、オチも頭でそうですかと思うにとどまる。

スポーツマンのメンバーの部屋の壁にエゴン・シーレとともにやけに不健康なチャップリンの画が描かれていたり、エリートのOBのオフィスの壁に「ゲルニカ」が架けられているあたり、妙に凝っている。鍵になるビデオのタイトルが‘a few good man’。「ア・フュー・グッドメン」のもじりなのは明白。
原題の意味はわからないが、英語題はnightmere。日本題はなかなかうまい。
(☆☆★★★)

急に思いだした

2004年07月14日 | Weblog
「いま、どのような指導者が求められているという議論は皆無だった。重視されたのは『イメージ』だけである。…そしてある日突然、これでもかこれでもかとたたき始めたのである。…どんなに人気のある首相でも、いや、人気があればあるほど、徹底的にたたかれる。…この落差が政治不信の一因になっていることも確かなのである」
この文章が書かれたの、いつだと思います? 1993年8月のこと、筆者は田勢康弘、「政治ジャーナリズムの罪と罰」の一節、細川首相が退陣する前のことです。このマスコミの進歩のなさ。
別に小泉の肩を持つ気はないが、わずか3年前あれだけイメージを売りまくって儲けておいて、今度は叩けるだけ叩いて儲けましょう、反権力ぶりましょう、という態度がミエミエの今回のマスコミの御都合主義には腹がたつ。自分で政治不信煽れるだけ煽っておいて、ナニが投票率が伸びません、だ。誇張でなく、マスコミは政界以上に自浄作用がない。

「スイミング・プール」

2004年07月13日 | 映画
主人公はプロット重視タイプらしいイギリスのミステリ作家なのだが、映画そのものはあまりプロットのひねりではなく感覚的なスリルで引っ張っていく、フランス映画らしい作り。

フランスからチャールズ・ダンスの編集者になんべん電話しても一向に出ないので何か陰謀を巡らしているのかと誤解させるところなど、思わせぶりすぎるところはあるが、ゆらめく水を湛えたプールのそばに若い女と初老の女が並んでいるだけで、ある予感があって飽きない。

子供かと思った小さな女が、アップになると老人というあたりの異様さ。男は老いも若きも意馬心猿というあたりも意地悪い。ラスト出てくるもう一人の若い娘がブレース(歯列矯正器)をつけている。若さ、というより稚さの記号であるとともに、やはりこれもこの監督の一種の変態趣味。
ルドヴィール・サニエがしきりと若くて豊満な肉体をさらすもので、初老(出演当時58歳?)のシャーロット・ランプリングと対照しているのかと思うと、ラスト近くでランプリングが意外なくらい若々しい身体を見せるものでびっくり。若い女と張り合うのが回春法ということか。
(☆☆☆★)