なにしろ、「インディペンデンス・デイ」「Godzzilla ゴジラ」の監督の新作だからどんな大味大作かと思ったし、中盤までのCG見せ場てんこもりは質は一段と上がったにせよ相変わらずの観(ヘンな日本の登場も)だが、中盤氷河期並みの氷雪に閉じ込められたニューヨーク公立図書館の息子を父親が助けに行くという展開になると、ムリヤリには違いないのだが、コレ聖書の中の出来事みたいなものかと思えてきて、見方がやや変わって来た。
初めにデニス・クエイドの学者が気候の大変動を半ば無意識に予言していながら、それに副大統領はじめ誰も従わず、唯一それに従った息子ジェイク・ギンスホールに、図書館に避難した民衆たちの大半もまた従わない。そして従った者は助かり従わない者は助からない、というのは預言者と民衆との関係みたいで、「出エジプト記」とか、それのバリエーション(「ポセイドン・アドベンチャー」)みたいだった。
(☆☆☆)
だから西洋文明の知の結集である公立図書館の本を暖をとるために燃やしてしまうというのは、アイロニカルではある。また、アメリカからメキシコに避難民が殺到し、国境封鎖を解かせるためアメリカが債務を棒引きにするというのは、「インディペンデンス・デイ」のアメリカ万歳をそっくり裏返したよう。ここでの大統領は見事なくらい影が薄く、いつ死んだのかもわからない。もっとも、結局学者に代表されるエリート(選民)の知と勇気は氷河期まがいの大災害にも勝つわけで、ラストさんざんバカを重ねて来た副大統領が突然改心して「新しい教え」を解く。たしか「教え」にあたる語はtestamentと聞こえた。
聖書の「旧約」とか「新約」とかいう時はold testamentとかnew testamentと言うのでしたね。おまえが言うか、と思ったが。
初めにデニス・クエイドの学者が気候の大変動を半ば無意識に予言していながら、それに副大統領はじめ誰も従わず、唯一それに従った息子ジェイク・ギンスホールに、図書館に避難した民衆たちの大半もまた従わない。そして従った者は助かり従わない者は助からない、というのは預言者と民衆との関係みたいで、「出エジプト記」とか、それのバリエーション(「ポセイドン・アドベンチャー」)みたいだった。
(☆☆☆)
だから西洋文明の知の結集である公立図書館の本を暖をとるために燃やしてしまうというのは、アイロニカルではある。また、アメリカからメキシコに避難民が殺到し、国境封鎖を解かせるためアメリカが債務を棒引きにするというのは、「インディペンデンス・デイ」のアメリカ万歳をそっくり裏返したよう。ここでの大統領は見事なくらい影が薄く、いつ死んだのかもわからない。もっとも、結局学者に代表されるエリート(選民)の知と勇気は氷河期まがいの大災害にも勝つわけで、ラストさんざんバカを重ねて来た副大統領が突然改心して「新しい教え」を解く。たしか「教え」にあたる語はtestamentと聞こえた。
聖書の「旧約」とか「新約」とかいう時はold testamentとかnew testamentと言うのでしたね。おまえが言うか、と思ったが。