パンツとTシャツだけの若い女を黒人男が鎖でつないでいる、というジャケットのデザインからするとゲテモノとしか見えない。クリスティーナ・リッチとサミュエル・L・ジャクソン主演というのが微妙で、一流俳優には違いないのだけれど、スカさないで変な映画にも出る人たちなので。エンドタイトルを見ると、製作にジョン・シングルトンがついているのだが、「ボーイズ’ン・ザ・フッド」の監督でもあるが、「ワイルド・スピード2」のプロデューサーでもあるので、あてになるようなならないような。
ところがこれが意外なくらいマジメな内容。アメリカのど田舎での黒人と女性と、抑圧されている同士の共鳴もだが、抑圧している側の白人男の描き方が、途中までよくある暴力亭主かと思うと、もっと程度の高い展開になる。
冒頭のインタビュー映像あたりからして、黒人文化でのブルースの意味、といったことが関係あるらしいのだが、残念ながら理解できない。ただ、ジャクソンのギターと歌が大いにものを言っているのはわかる。
(☆☆☆★)