出先から家に帰らず心斎橋に行った。
明日は30日。11月も終わる。
30日のギャラリーの更新に
御堂筋の銀杏を使いたくて写真を撮りに行った。
心斎橋から難波に向かって歩き始めた。
今年は暖かい日が多かったせいで、まだ黄色くない銀杏もあった。
例年なら今頃もう御堂筋はまっ黄色に染まっている。
私は錦秋の季節の御堂筋が大好きだ。
淀屋橋から難波までの間に4列に並んだ銀杏並木。
車で御堂筋を走ると
フロントガラスに銀杏の葉がハラハラと舞い落ちる。
黄色いタペストリーを掛けたような風情だ。
京都や奈良には紅葉では勝ち目がない。
神戸のエキゾチックな雰囲気にも勝ち目はない。
秋の大阪が誇れることはこの御堂筋の銀杏並木だ。
この銀杏並木の誕生にはこんな秘話がある。
夏は青葉で緑の陰、秋ははらはらと散る風情が
都会に情緒を醸し出す樹を探していた。
ポプラやヤナギも候補にあがり、銀杏に決ったのは
東洋の特産で外国人にも珍しがられるという理由だった。
ところが当時銀杏の苗木が小さなものしか見つからず
完成を間近にした梅田から大江橋間に限ってプラタナスの並木
苗木を育てる時間的な余裕のあった大江橋から難波間が
銀杏並木になったという。
また大阪の秋の風物詩として
毎年御堂筋のギンナン落としのニュースが全国に流れる。
たくさんのギンナンを自由に拾っている姿は大阪らしくていい。
しばらくは歩行者やドライバーの目を楽しませてくれる
御堂筋の銀杏並木。
やがて落葉を迎えると大阪にも本格的な冬が訪れる。