「MAKIKYUのページ」では以前、韓国の首都・ソウルを走るソウルメトロ1号線の(新)1000系車両に関して取り上げましたが、今日は同線で活躍するソウルメトロ車両でも少々古参に当たる車両に関して取り上げたいと思います。
この車両は首都圏電鉄(現在は忠清南道まで路線が延伸された事もあり、広域電鉄という呼び方が使われています)が運行開始した1974年当初からKORAILと共通仕様で導入され、当初導入された車両は日本製でしたが、程なく国産化されて増備が続き、幾度ものモデルチェンジを経て90年代に至るまで製造された交直両用車です。
運行開始当初に導入された車両は車両使用年数の短い韓国の事ですので全て退役(一部は保存されている様です)していますが、現在走っている車両もデザイン等は大きく変わっているものの、旧日本国鉄→JRで一生を風靡した通勤型車両・103系をベースとした抵抗制御である点は相変わらずで、今もなお東京近郊では今や聞けなくなった懐かしい(?)走行音を奏でて走っています。
ソウルメトロのこのタイプの車両は、元々KORAIL車両に比べて運行本数が少ない(1号線系統の路線長を考えれば当然ですが…)事や、1号線系統のソウルメトロ車両はVVVFインバーター制御の(新)1000系が主流を占めている事もあって、見かける機会は他の車両に比べて少ないですが、同形のKORAIL車は幾度ものに渡る塗装変更を経ているのに対し、こちらの塗装は70年代から相変わらずという事もあり、随分古風な印象を受けます。
またこの車両は開業当初に製造された車両に後から中間車両を組み入れて増結した事もあって、初期車両が廃車になった際に中間に組み入れられていた付随車のを(新)1000系に編入したものも一部存在します。
これは塗装が(新)1000系と同様に改められ、屋根上の冷房装置も新型になっていますが、台車などは相変わらずで見た目は歴然としており、またステンレス車の中にグレー塗装という事で見た目もかなり異様な感じを受けます。
MAKIKYUがこの編成に乗車する際は電動車狙いですのでここに乗る事はまず有りませんが、これでは一般の乗客からも敬遠されてしまって前後の車両に乗客が集まって混雑が発生しなものか気になりますが、鉄道の普及度や関心が今一つという土地柄もあってか、さほど問題にはなっていない様です。