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JR西日本 キハ120形気動車(岡山地区)

2007-03-19 | 鉄道[中国]

昨日は首都圏私鉄等でICカードシステム・PASMOが導入されて大いに注目を集めていますが、JRをはじめ、各地の私鉄等でもダイヤ改正が実施された路線は数多く、その中でも岡山県を走るJR西日本の津山線(岡山~津山)は昨年発生した落石事故から4ヶ月ぶりに復旧し、ようやく平常ダイヤに戻っています。

今日は昨日の津山線復旧記念を兼ねて同線でも活躍し、4ヶ月前の落石事故の際には不幸にも被災してしまった車両でもあるキハ120形気動車に関して触れたいと思います。

この車両は1990年代にJR西日本がローカル線での合理化を図る為に非電化線区に導入した軽快気動車で、両運転台の単行形気動車という事もあって1~2両の短編成で運行される事が大半で、全車両がワンマン運転に対応(この形式が使用される列車は大半がワンマン運転です)しています。

導入線区は高山本線や関西本線から美祢線に至るまで幅広く、JR西日本エリア各地で姿を見る事ができますが、導入地区毎に異なる塗装はバリエーション豊かで見応えがあります。

この車両は初期に登場したごく少数の200番台と呼ばれる車両は鋼製車体となっていますが、大半はステンレス製車体を採用しているのが特徴で、この車両は座席配置によって更に番台区分がされていますが、岡山地区で使用している車両はクロスシートを4ボックス設けた300番台と呼ばれる車両で、赤とオレンジの帯を巻いているのが特徴です。

岡山地区のこの車両は津山を発着する路線4方向(岡山・佐用・智頭・新見まで)と芸備線の新見~備後落合間列車で使用されますが、岡山~津山間では普通列車の半数程度、その他の区間では大半の列車(区間によっては定期列車の全て)で使用されていますので、中国山地をローカル線乗り継ぎで縦断を目論むと必ず遭遇する車両で、そうでなくても津山周辺のローカル列車に乗車すると遭遇頻度が高い車両(ただ快速ことぶきや急行つやまには充当されません)ですが、軽量車体でエンジンの振動がよく伝わり、また座席が異様に薄くて硬い事から、長い時間乗車していると結構疲労を感じ、「極悪気動車」と評する人も居る程です。

居住性に関してはこの車両が使用される一部区間で併用され、国鉄時代から使用されている旧形のキハ40系列に比べても見劣りする感が否めず、短時間の乗車ならまだしも、長時間の乗車になるとかなり辛い気がしますので、青春18きっぷなどで乗車する際は要注意車両(居住性だけなら、結構悪評を良く聞く東北のワンマン運転対応通勤型電車の方がずっと良好な気がします)であるとMAKIKYUは感じていますが、ワンマン対応車として新製された事もあって前面展望の良さは数少ないこの車両のメリットで、また閑散線区を長時間運行する事が多いにも関わらずトイレなしと言う惨状も、近年トイレ取り付け改造が進んでいる事(これなら最初からトイレ付きにしていた方が良かった気が…)はせめてもの救いと言える気がします。