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JR東日本 455系電車(磐越西線色)~この派手な装いも…

2007-07-01 | 鉄道[東北]

昨日は災害の影響で、長い間不通となっていた福井県の越美北線が全線復旧した喜ばしいニュースがあり、また昨日・今日の2日間は東急東横線で登場当時の姿にリバイバルした8000系電車のさよなら運転(他の編成に関しても風前の灯火といった状況です)なども行われていますが、東急8000系のさよなら運転に関する記事を公開した際には、福島県の磐越西線(電化区間:郡山~会津若松~喜多方)を走る455系電車も…というコメントを頂き、この電車ももう引退という事で、今日はこの磐越西線を走り続けた455系電車に関して取り上げたいと思います。

この車両は国鉄時代に急行形車両として製造された交直両用の電車で、国鉄時代は東京~東北方面を結ぶ急行列車などで使用されたもので、近年は新型車両の導入で大きく数を減らしているものの、JR転換から20年以上経過した現在でもまだ走り続けています。

国鉄末期には急行列車の特急格上げや快速格下げなどで急行列車が大幅に削減された事もあり、JRに引き継がれてからの同系は、本来の用途である急行用とはかけ離れたローカル運用で用いられる状況となっているのは皮肉ですが、急行用のデッキ付きでボックスシートが並ぶ座席配置は混雑対応の面で難があり、車端部はロングシートに改造されていますが、それでも混雑対応には難があり、仙台近郊などでは車両構造が災いして列車遅延なども多発する状況でしたが、ボックスシート主体の座席は長時間乗車となる際の評判も良く、デッキ付きの構造も保温性の面では優れていますので、これは一長一短といった所です。

近年は老朽化も進行している事から更新工事が行われた車両も多数存在し、この車両は内装などが改められていますが、同時に先頭車のライト配置を角型に改めていますので、外観を一目見ただけでも容易に識別できます。

磐越西線で運行されていた同系も近年は大半がこの更新工事施工車で占められており、同線用に運用されている車両は近年、白と赤にグレーという随分派手な装いに改められて活躍していましたが、この塗装は1編成(3両)で一体となる大胆でユニークな塗装は個性的でMAKIKYUとしても悪くない気がしますが、登場当時の原型とは大きくかけ離れている事もあって評判は大きく分かれる様です。

また同線で活躍していた車両の中には、一編成だけグリーン車と指定席(普通車)として運用する為に、先頭1両の座席を取り替えて大幅にグレードアップした改造車両が存在していた事も特徴ですが、近年は455系のグリーン車や指定席での運用設定がなくなった事もあって他編成と共通で使用されており、これはグリーン車部分は座席数が少ないものの特急のグリーン車に匹敵する豪華な座席を装備していましたので、MAKIKYUも一度だけ遭遇した際には随分乗り得な車両という感を受けたものです。
(それも割安な青春18きっぷでの乗車でしたが…)

しかしこの車両の活躍も車両の老朽化や、最新型のE721系電車導入に伴って遂に引退を余儀なくされて大胆な装いも見納め、また上に記した話も思い出となり、これからの磐越西線(電化区間)はE721系電車導入による玉突きとなる719系電車が活躍する事になります。

この車両の導入によって一部では両数減少による混雑なども懸念されている様ですが、719系も東北地方では割合居住性の面で評判が良く、既に磐越西線と同様に高速バスとの競合が激しい仙山線快速などでも運用実績のある車両ですので、今後の磐越西線における719系の活躍も期待したいものです。