20日から青春18きっぷの有効期間となり、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にもこの切符を使って各地へ出かけられる予定を立てられている方も居られるかと思いますが、今年夏は新潟県中越沖地震が発生して信越本線の一部区間などで当面不通・バス代行となる事が見込まれる事もあって、地震の被災地からさほど遠くない地域を走りながら、今回の地震では大きな被害を受けず運行されている第3セクター鉄道・北越急行(ほくほく線)が、今年夏のみ特例で青春18きっぷで乗車できる様になっていますので、今日はこの機会に同線の普通列車で使用されるHK100形電車について取り上げたいと思います。
この車両は1997年のほくほく線開業に合わせて導入され、その後も数両が増備されている車両ですが、一部のイベント用車両以外は白と青に赤帯の塗装を纏い、車内はセミクロスシートとなっており、運行時間が1時間程度とさほど長くない事もあって、ローカル線用とはいえトイレ設備が省略されているのは惜しまれます。
ほくほく線は新幹線を除くと日本一の高速運行を行う路線だけあって、全線単線ながらも特急列車が頻繁に行きかう路線ですので、普通列車も特急列車の運行を阻害しないように加速性能や高速性能に優れた車両を使用しており、ほくほく線内を走る定期の普通・快速列車は現在この形式のみで運行されていますが、ほくほく線内だけでなくJR線に乗り入れて直江津と越後湯沢へ足を伸ばす列車も多数設定されていますので、ほくほく線を利用せずJR線内のみで乗車する事も可能です。
沿線人口は少なく利用客の大半は特急列車を利用する事もあって、普通列車は基本的にワンマン運転を行っていますので、この形式は当然ワンマン対応となっていますが、ワンマン運行で用いられる案内放送は男声を用いており、また始発・終着時にはチャイムが流される事も特徴的です。
また運転席が半室構造となっている事もあって前面展望は抜群ですので、ほくほく線の特徴ある設備などを観察するにもうってつけで、走りっぷりも地方の1ローカル線を走る車両とは思えず大手私鉄の車両顔負けといった感がありますので、なかなか乗り応えのある車両です。
MAKIKYUは今までに2回ほどほくほく線を利用した事があり、その際は所持していた青春18きっぷなどとは別に950円(犀潟~六日町間ほくほく全線の片道普通運賃)の乗車券を購入してこの車両に乗車し、車内ではJRと直通運転を行っている事もあって別線区とは知らずに乗車した乗客から、トンネル内の信号所で停車した際に乗務員が運賃を徴収する光景(ほくほく線らしい事ですが…)を見ていますが、今年夏は青春18きっぷでも乗車でき(何故か北海道&東日本パスは以前から利用可能で、不思議に思えてなりませんが…)、今までJRとは別運賃という事で敬遠していた方も乗車のチャンスですし、信越本線代行バスは被災地域を通り混乱も予想されますので、青春18きっぷで今年夏に新潟県中越方面へ足を伸ばされる予定のある方は、是非ほくほく線を利用され、HK100形電車に乗車されてみては如何でしょうか?
(勿論青春18きっぷユーザー以外の方にもオススメですが…)
写真はHK100形(一般仕様)の外観と車内の様子です。