今年(2007年)は小田急電鉄開業80周年という事で、通勤車両各形式にそのステッカーが貼られ、また駅構内などに告知広告なども掲出されていますので、ご存知の方も多いかと思いますが、今年は同時に小田急の看板とも言える特急ロマンスカーの運行開始(1957年・名車SE車の運行開始:それ以前にも小田急で座席指定制特急の運行はあり)から50周年という節目の年にもなっており、それを記念して7000形ロマンスカー(LSE)1編成を登場当時の塗装に復刻しています。
LSEは1980年代前半に4編成が製造された特急車両で、11車体連接・展望席付きという如何にも「ロマンスカー」らしい車両とも言える車両の一つ、また鉄道友の会のブルーリボン賞も受賞するなど、人気を博している車両の一つでもありますが、名車SE車から続くバーミリオンオレンジとグレーの塗装を採用したロマンスカーとしては最も新しく、またこの塗装を採用したロマンスカーの中で現在でも唯一現役で走っている形式となっています。
それでも現在活躍しているロマンスカー車両の中では最古参に属する車両という事もあって、近年はバリアフリー対応も兼ねたリニューアルが行われ、塗装は後に登場した10000形(Hi-SE)をベースにした白と赤の塗装に改められて内装も大きく変化しており、また最近になってパンタグラフもシングルアーム式に取り替えられているなど、見た感じは登場時と随分変わっています。
しかしそれでも車両の形状自体はさほど変化していない事もあり、かつての塗装を復刻させれば登場当時から暫くの姿を偲ばせるには充分なもので、またかなり人目を引く存在にもなっていますが、シングルアーム式のパンタグラフやバリアフリー対応で拡張された一部の扉などを見ると、やはり旧塗装のリバイバルである事を感じさせられます。
この旧塗装となったLSEは現在、特別なイベント列車の設定時以外はLSEが用いられている通常の運用の何れかに運用されますが、さほど運用数が多くないとは言え、ロマンスカーは全席座席指定制で基本的に特急券は事前に購入する必要があります(車内で特急券を購入すると所定特急料金の他に350円が加算され、その上空席がない場合は立席を余儀なくされます)し、始発駅で入線後に空席がある場合以外はこの編成に遭遇できるか否かは運次第ですので、乗車できればかなり幸運なものです。
ただMAKIKYUは非公式ながらも昨日の運用に関する情報を入手しており、ダメもとで乗車1時間程前にはこね22号の空席を照会(小田急線の各駅券売機で容易にできます)した所、一席だけながら前展望席も空席があり、これなら復活旧塗装でなくても…という事で特急券を購入して乗車したら復活旧塗装の編成に遭遇でき、またMAKIKYUは大の小田急ファンでありながらも乗車する車両は主に通勤型車両でロマンスカーに乗車する機会が少ない事もあって、リニューアル後のLSE乗車はおろか小田急の展望席乗車も初めて(同じ形式を名乗る中京圏の某大手私鉄で走っている真っ赤な電車なら何度もあるのですが…)でしたので相当感激したもので、乗り慣れた小田急線も、展望席から眺める車窓は通勤型電車に乗っている時とは何となく違う様に感じるものです。
「MAKIKYUのページ」をご覧の方の中にはこの旧塗装となったLSEの一本後を走るロマンスカーに乗車し、この車両が走る姿と遭遇して「30分前の列車なら…」と思われた方も居られるかと思いますが、復活旧塗装の編成は一編成だけとはいえ今後暫くは走る様ですので、「MAKIKYUのページ」にアクセスされている皆様も機会がありましたらこの編成の姿を是非ご覧になり、また乗車されてみては如何でしょうか?
写真は新宿駅停車中の復活旧塗装となったLSE、ロマンスカー50周年記念ロゴと、シングルアームパンタグラフとリニューアル後の内装が覗く旧塗装復活を感じさせるワンシーンです。
また別件ですが、昨日はこね22号の一本後に箱根湯本を発車するロマンスカーの最後尾車両に乗車され、イベントを企画されたred star様や幾つかのリンク先サイト管理人をはじめとする皆様、飛び入りでオフ会に参加させて頂きましたが、どうもありがとうございました。
復活旧塗装をはじめとするLSEの話題に限らず、この件でも何かありましたらこの記事のコメント欄をどうぞご利用下さい。
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