MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
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リンク先サイト追加のお知らせ(070715)

2007-07-15 | Weblog

皆様、いつも「MAKIKYUのページ」にアクセス頂きありがとうございます。

本日より、あさかぜ82号様のHP「Railroad Trip<相互>へのリンクを開始致しましたのでご案内致します。

このページはまだまだ工事中のコンテンツも多いですが、関西を中心とした国内の鉄道や路線バスの写真やペーパークラフトなどを取り扱われており、今後の発展が期待されます。

またペーパークラフトに関しては国内だけでなく、韓国の鉄道や路線バスに関するものも公開されているのも注目です。

Railroad Trip」へのリンクにつきましては、トップページのBOOKMARKに1週間~10日程度は周知期間として掲載するほか、リンク集(1)-1から随時リンク可能です。

なお「MAKIKYUのページ」では鉄道・バス関連サイトや韓国・中国関連サイトをはじめ、それ以外の内容を取り扱ったサイトを含めてリンク先サイト様を引き続き募集しておりますので、「MAKIKYUのページ」へのリンク希望される方はコメント欄或いはメール(連絡先は「このページについて」の項目に記しています)にてお知らせ下さい。


ソウル市内を走るブルーバス~同じ様な車両がゴロゴロ走っていますが…

2007-07-15 | バス[大韓民国]

 

「MAKIKYUのページ」では今日から「Railroad Trip」(あさかぜ82号様)へのリンクを開始致しましたが、今日はリンク開始記念も兼ねて、「Railroad Trip」でもペーパークラフトを公開されているソウル市内のブルーバス(大宇製)に関して取り上げたいと思います。

「MAKIKYUのページ」では今まで何度も韓国の路線バスに関する記事を取り上げていますが、ソウル近郊の路線バスに関して取り上げた際には、青や黄緑一色の塗装を纏ったバスを何度も取り上げ、この様な塗装のバスばかりが走っているのかと疑問に思われている方も居られるかと思います。

これは近年ソウル市が主体となって路線バスの改編を進める際に、路線の性質に応じてバスの種類を4分類し、それぞれ色分けしている事が要因で、最近は市内中心部を走る路線バスは単色のバスばかりになっていますが、塗装と路線の性質は以下の通りとなります。
(現在のシステムでは他に系統番号も地域毎に分類されていますが、ここでは割愛します)

レッドバス(赤色)=広域急行バス。主に都心と郊外の団地などを結ぶ比較的運行距離の長い系統で、基本的に着席を前提とした車両を使用しており、観光バスタイプの車両も多用されます。名前の通り急行運転を行っており運賃も一般の路線バスに比べると割高、T-Money(ICカード乗車券)による地下鉄との運賃通算の対象から外れている事もありますので、MAKIKYUはまだ乗車した事がありません。

ブルーバス(青色)=幹線バス。最も良く見られる一般的な路線バスで、市内中心部をはじめ、ソウル市から外れて郊外へ向かう路線も多数設定されています。大半は一般的な路線タイプの車両が使用されていますが、一部は座席バスタイプの車両(座席数が多く、背もたれも大きく高級感あり)が使用されており、これに当たると乗り得です。

グリーンバス(黄緑色)=支線バス。これもブルーバスと並んで数の多い路線バスで、MAKIKYUがソウルで路線バスに乗車する場合はブルーバスかグリーンバスのどちらかという程ですが、支線バスという名前の通り、ブルーバスに比べると脇道にそれる様な路線も多く、観光とは無縁の生活路線ばかりですので、観光などでソウルを訪問する外国人の利用頻度は低いかと思いますが、土地の日常を感じるには絶好の存在です。
またマウルバスと呼ばれる短距離を走る様な小型バス路線で使われている車両も、最近は黄緑色一色のバスが多いですが、これはマウルバスという表記(韓国語)があり、運賃も一般の路線バスに比べると割安に設定されています。

イエローバス(黄色)=循環バス。割合限られた狭いエリアの中を循環する路線の幾つかが該当し、運賃も一般の路線バスに比べて割安に設定されている様ですが、系統数が少ない事もあって、MAKIKYUはまだ乗車した事がありません。
また循環路線でもイエローバスとして運行している路線はごく一部で、グリーンバスなどで運行している路線も多数存在します。

ソウル市内の路線バスにおける塗装分類は、近郊から乗り入れてくるバスを除くと上記の4分類になりますが、最近ソウルで始まったこの塗装分類は首都圏の一部都市でも行われており、現在仁川Incheon広域市や高陽Goyang市などを走る路線バスでもこの塗装分類が行われていますので、一般路線バスに該当するブルーやグリーンのバスはかなりの台数になっています。

また使用されている車両も、大半は現代と大宇の2メーカーで占められていますし、韓国では事業者毎の車両に関する差異が乏しい事もあって、一部の低床車などを除くと同じ様なバスばかりが走っているという印象を受けますが、良く見ると最近は行先表示がステッカーからLED式に改められたなども存在しており、ここに掲載した2台の大宇製ブルーバスでも行先表示の有無など若干の差異はあります(この記事に掲載した2台は、あまり差異のない方ですが…)ので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様もソウルへ行かれる機会がありましたら、同じ様に見える路線バスでも、色々観察して見ると面白いかもしれません。


横浜タウンバス・134系統~横浜に進出した異色の富士急バス

2007-07-14 | バス[首都圏]

最近横浜市内では、市営バスの不採算路線や他社競合路線の撤退・民営移管が進んでおり、「MAKIKYUのページ」でも既にこれに関連した記事を取り上げた事がありますが、今日はその中でも富士急に移管された異色の路線で、MAKIKYUも昨日初めて乗車した134系統に関して取り上げたいと思います。

134系統は現在「横浜タウンバス」の名称で富士急の子会社・フジエクスプレスが運行しており、横浜市内で同社の路線バスはこの1系統のみですが、神奈川県内で富士急のバスというと県西部を走るバスという印象がありますので、横浜市内で富士急の路線バスが走るというのは異例ですし、それも市営バスばかりが走る本牧(ほんもく)周辺ではこの路線のみが別事業者ですので、非常に目立つ存在となっています。

この系統の運行区間は桜木町~本牧地区間を日の出町・長者町・山元町・麦田町・みなと市民病院などを経由して結んでおり、本牧地区ではラケット状に循環する形態となっていますが、現在でも市営バスで運行されている中心部~本牧地区の他系統に比べると、桜木町~本牧地区間は大回りなルートとなっています。

また運行本数が限られている事も利用が振るわず、民営移管対象路線になった一因と思われますが、運行本数は民営移管と共に増便されても1時間に1~2本(40~60分間隔)ですので、路線自体も桜木町~本牧を直接結ぶというよりも、途中の停留所間における地域の足としての性格が強くなっています。

使用される車両は中型の日野製ノンステップバスが専属で用いられ、AT車となっているのが特徴ですが、塗装も富士急の一般路線バスとは大きく様相が異なるものとなっており、デザインはベイブリッジやランドマークタワーなどの横浜を代表する建物を車体に描き、横浜らしさを感じさせるもので、窓上にはレインボーカラーのラインが入り、コンセプトも「見て・乗って楽しいバス」を目指したものとなっています。

運賃は210円均一でこれは市営時代と変わらず、また神奈川県内を走る他の富士急バスと同様に「バス共通カード」も使用できますし、その上横浜市営地下鉄とバス、川崎市バス、神奈中と江ノ電のバスで使用できる「マリンカード」にも対応しており、富士急のバスでは異色の「共通カード取扱車」ステッカー(水色)が貼られているのも特徴です。
(富士急の自社バスカード(神奈川県内をはじめ、静岡・山梨県内でも利用可能)に対応しているか否かは未確認ですので、もし確認された方が居りましたらコメント頂けると幸いです)

また本牧地区では現在市営バスでも大半の車両でまだ対応していないICカード乗車券「PASMO」にも対応しており、バス得の対象にもなっていますので、この点では市営バスより優れていると言えますし、民営移管と共に横浜市内で幅広く使える市営バスの一日乗車券や全線定期券の利用可能路線から外れてしまった事は惜しまれる限りですが、運行本数の増便で市営時代より利用しやすいバスを目指している事や、バス共通カードに加えてマリンカードも通用する事、車内放送では同社が東京・港区で運行しているコミュニティバス「チーバス」の4ヶ国語放送程ではないものの、英語放送も流れる点などは評価できる気がします。

ちなみに運行時刻などは富士急HPの中に横浜タウンバスの項があり、こちらに運行時刻などが掲載されていますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も本牧方面へ行かれる機会がありましたら、是非一度この「横浜タウンバス」に乗車されてみては如何でしょうか?


水仁線で活躍したナロー客車

2007-07-12 | 鉄道[大韓民国・KORAIL列車]

先日「MAKIKYUのページ」で、韓国の鉄道博物館に保存されているディーゼル動車に関する記事を公開した際、水仁線に関するコメントがあり、MAKIKYUも鉄道博物館で撮影した画像を振り返ってみたら、この路線の車両を撮影した写真がありましたので、今日取り上げたいと思います。

水仁線は名前の通り水原~仁川(仁川は現在の仁川駅とは別の場所で、特に京仁線との接続は考慮されていなかった模様)を結ぶ路線で、軌道幅762mmのナローゲージで日本統治下の時代に建設された路線ですが、道路網や路線バスが非常に発達している韓国の土地柄もあってか、1970年代以降は仁川方から路線の短縮が進み、最後に残った水原寄りの区間も95年に廃止されていますが、割合最近までこの様な路線が首都圏(ソウル大都市圏)で走っていた事自体が奇跡的ともいえます。

廃止直前の末期には専らディーゼル動車が用いられていた模様で、機関車牽引の客車列車はいつまで運行されていたのか分かりませんが、かつて使用されていた客車の1両が、水仁線沿線からさほど遠くない場所に立地する鉄道博物館に収蔵されています。

現在韓国(38度以南)で運行されている鉄道は全て標準軌で、ナローゲージが存在しない事は惜しまれますが、鉄道への関心もまだまだという感がある韓国において、過去にナローゲージの路線が存在した事を広く印象付ける貴重な証として姿を留め、容易にその姿を拝める事は有難い限りです。

また韓国では北韓と呼ばれる38度以北のエリア(通称:北朝鮮)では幾つものナローが存在する様ですが、ここはなかなか足を踏み入れる事はできず、仮に行けたとしても、現状では自由に行動できる土地柄ではなく、ナロー路線訪問もまず絶望的かと…

そういった意味では、東アジアの某島国は今でも現役のナロー路線も存在していますし、随分恵まれている様に感じられるのはMAKIKYUだけでしょうか?


小田急5000形(5060F)~前面スカート下部に注目!

2007-07-11 | 小田急グループ

以前「MAKIKYUのページ」でも取り上げた事がある小田急5000形電車(該当記事はこちらをクリック・記事で掲載している写真の編成は廃車済)ですが、この形式の中でも5060編成だけは電子警笛の試作車となった事が影響して、前面スカートに丸い穴が開いているのが他の編成と異なる大きな特徴となっています。

最近になってNゲージ鉄道模型完成品で同形が製品化された際にも、この編成がモデルに選ばれていますが、他の製品との汎用化を図る事や強度面の関係もあるためか、丸穴などは印刷表記のみとなっている事は惜しまれます。

MAKIKYUも先日取り上げたJR321系電車と共に久々の(模型)新車導入(実車は全然新しくないですが…)で購入したのですが、それを記念してなのか偶然にも10日ほど前に小田急線に乗車した際には急行の後ろ4両でこの編成に遭遇し、相模大野で切り離された後の姿が写真です。

ちなみにこの編成の座席は、かつての小田急では有り触れていたものの今や数少なくなった紺色のバネイスを装備しており、座席はバケット化されていませんが、模型ではバケットシート車を意識したのか座席を表現した製形品でピンク色のモノが使用されており、前面スカートと除くとかなり出来栄えも良い製品だけに、この点は少々惜しまれる気がします。

また実車は順次廃車が進行している状況で、この編成も近い内に退役を迎えるかと予想されますので、なるべく今の内に乗り心地を堪能しておきたいもので、急行などの列車で6両編成と併結して新宿寄り4両で運用される事が多いですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も小田急線を利用された際にこの編成に遭遇される機会がありましたら、是非乗車されてみては如何でしょうか?
(余談ですがMAKIKYUは小田急線の急行に乗車する際、4両と6両で異なる形式を連結して運行している事が多いのが影響してか、編成の連結部分(6号車と7号車)で列車を待っている事が多く、ここで待っていると編成を見て6両と4両のどちらか好きな車両を選べますのでおススメです)


北総監獄を走るであろう(?)電車~H:新1000形(ステンレス製)

2007-07-10 | 北総監獄

つい数日前の土曜日、先日取り上げたロマンスカー7000形復活旧塗装の記事にもトラックバックが送信されているred star様主催の集まり(2次会)に参加しており、この集まりは田端で開かれたのですが、その帰りにMAKIKYUが横浜市内某所へ帰るには山手線~東横線(渋谷乗換:東京~横浜間の移動では最も愛用している路線です)を予定していたものの、気が変わって久々に少々奮発して「快特」にでも…という事で、急遽品川から「赤い電車」で知られる路線に乗車する事に…

この鉄道は高速運転にやたらと拘りがある事で知られ、「快特」という種別はその象徴ともいえる存在ですが、MAKIKYUが「少々奮発」という表現を使う位ですので、安さと快適さを売りにしている東横線よりは早いものの、運賃は首都圏大手私鉄では比較的割高な部類に入り、「快特」は一応特別料金不要を売りとしているものの、実質的には運賃に特急料金ならぬ快特料金が包括されているといっても過言ではない気がしますし、都内に乗り入れる大手私鉄では唯一、都心を割安に抜ける移動には欠かせない交通機関でもある東京メトロとの接続駅がない事も更に割高感を感じる要因となっています。
(まあ線路が繋がっていて相互直通運転を行っている首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)や、その親会社などよりはまだ良いですが…)

ただそれでも自社線内のみを走る列車には昔から2ドアクロスシートの専用車両を用意しており、現在運行している2ドア車のグレードは首都圏を走る特別料金不要の列車ではかなり上位に位置するものですので、この車両に乗車できる限りは割高な実質「快特料金」ともいえる割高な運賃を奮発しても納得が行くのですが、昼間時間帯でも快特の半数は通称「ニセ快特」「SH快特」などと呼ばれる地下鉄直通快特で、これは3ドアの一般的な通勤型車両が用いられますし、最近は「ブカブカ」した好みが大きく分かれる異様な感触の座席を装備している車両の出没頻度が高くなっていますので、これには余程の事がない限りMAKIKYUは乗車する気にはなれません。

そんなMAKIKYUの事ですので、当然ながら「快特」に乗車するとなれば線内のみを運行する列車(下りの場合は泉岳寺・品川始発:通称A快特)を狙って乗車し、先日も2ドア車の登場を期待していたのですが、現れた車両は期待外れの3ドア車でした。

ただやって来たのは最近導入されたばかりのステンレス製車体の車両で、これにMAKIKYUが遭遇するのは初めてという事もあって少々乗車してみました。

この形式の車両は以前にも1次車を「MAKIKYUのページ」内で取り上げた事があり(該当記事はこちらをクリック)、概要などは1次車に関して取り上げた際に記していますので割愛しますが、この形式は増備される度に何らかの仕様が変更される程で、そのためバリエーションが幾つも存在しています。

とはいえ割合最近まで増備されていた車両は、アルミ合金製の塗装車体に海外製の機器を多用した下回り、車端部にボックスシートを配した座席配置といった特徴が踏襲され、外観のデザインや内装などもあまり変わらない事もあり、製造時期によって幾つもの差異が見られるとは言え、素人目にはさほど差異が感じられない事(「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は色々感じる方も多いかと思いますが…)もあって、同一形式である事が納得できる状況でした。

しかし今年に入ってから登場した車両は見るからに今までの新1000形とは別物で、仕様変更もかなり多岐に及んでいますので、どう考えても同一形式とは思えず、実質的に別形式といっても過言ではない気がしますが、まして現行車両の続番というのは理解し難いとMAKIKYUは感じます。

ちなみに今回登場した新1000形の最新編成ですが、仕様変更としては車体材質の変更(ステンレス製を採用)が最も目立つ点で、無塗装でカラーテープを貼り付けるのはこの鉄道では初めて(乗り入れ事業者の事例は幾つもありますが…)ですが、「赤い電車」を印象付ける為にかなり広範囲に紅色のカラーテープを貼り付けており、随分けばけばしい印象を受けます。

運転席高さや広さなども変更されたために前面形状もやや変化しており、側面も雨樋がかなり目立ち、運転席後部の窓が廃止された部分にはロゴが掲出されているものの、これも中途半端な感じが否めないなど、全体的にどうもスマートさに欠ける様に感じられます。

車内も車端部のボックスシートを廃止してロングシートのみとしており、そのロングシートは相変わらず「ブカブカ」した座席ですので「オールブカブカ」という恐ろしい状況になっており、この車両の座席に座るのであれば否応なしに「ブカブカ」座席への着席を余儀なくされますので、MAKIKYUとしては実質的に「無座」を余儀なくされ、これではとても長時間乗車しようとは思えない代物という気がしますし、運転席背後の座席が廃止された事もあまり評判が良くない様です。

また客室ドア内側の化粧板が廃止され、金属地が剥き出しになっている事や、天井にFRP整形品を用いている事などは、見るからにコストダウンした車両という印象を受けます。

その上車内案内表示装置はLCDではなく相変わらずLED、車外行先表示はフルカラーLEDを用いているものの、これも側面は相変わらず目を細めないと良く見えない様なやたら細長いものを用いているなど、近隣他社の最新車に比べると新鮮味に薄れ、仕様を某フィルムメーカーの「1回用カメラ」(レンズ付きフィルム)によく似たあだ名で呼ばれる事が多い車両に近づけただけという印象を感じますが、競合する路線の車両グレードを考えて同程度のモノというのであれば、せめて座席も同程度のモノを採用して欲しかったものです。

ただ下回りは今までの同形で特徴的だった海外製機器の多用を止めて国産機器を多用していますので、信頼性やメンテナンス効率の向上が図れると思いますし、騒音面では相変わらず他社の車両に比べると騒がしい印象を受け、振動を激しく伝える様に感じられる台車も相変わらずとはいえ、異様なまでに煩かった海外製機器を搭載した車両に比べると騒音面で大きく改善されているのは評価すべき点で、座席を改善すればコストダウン車両ながらも居住性の面では許容できる車両になるかと思いますので、今後はこの面での改善に期待したいものです。

あと余談ですが、今回のステンレス車体を採用した新1000形は仕様変更が多岐に及ぶ事や、同形式を導入した当初にトラブルが多発して慎重になっている事もあるのか、現在は線内運用に限定されている様ですが、近い内に地下鉄直通列車にも使用され、首都圏の辺境まで足を踏み入れる可能性が極めて濃厚な状況ですので、記事カテゴリー「北総監獄」、記事タイトルの冒頭は「北総監獄を走るであろう(?)電車」とさせて頂きました。

それにしてもこの車両は最新型で絶対の自信作という自負があるのか、現在は2ドア車に混じって花形の快特で運用(Wing号では使用されない様で…)している事も多いですが、どう考えても快特に重点運用される2ドア車に比べるとグレードは大きく見劣りする感がありますし、他社線への直通運用に充当されるとなれば、この車両に僅か1駅数分乗車するだけで300円を支払うという事態も考えられますので、これはどうも頂けない気がします。

この車両に関しては「赤い電車」の利用者やファンの間でも賛否両論が大きく分かれ、上記に記したMAKIKYUの見解とは異なる印象を持たれている方も大勢居られると思いますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様でこの車両に関して何か感じている事などありましたら、コメントも是非どうぞ。


小田急7000形電車(旧塗装)~ロマンスカー50年を記念して、あの塗装が遂に復活

2007-07-08 | 小田急グループ

  

今年(2007年)は小田急電鉄開業80周年という事で、通勤車両各形式にそのステッカーが貼られ、また駅構内などに告知広告なども掲出されていますので、ご存知の方も多いかと思いますが、今年は同時に小田急の看板とも言える特急ロマンスカーの運行開始(1957年・名車SE車の運行開始:それ以前にも小田急で座席指定制特急の運行はあり)から50周年という節目の年にもなっており、それを記念して7000形ロマンスカー(LSE)1編成を登場当時の塗装に復刻しています。

LSEは1980年代前半に4編成が製造された特急車両で、11車体連接・展望席付きという如何にも「ロマンスカー」らしい車両とも言える車両の一つ、また鉄道友の会のブルーリボン賞も受賞するなど、人気を博している車両の一つでもありますが、名車SE車から続くバーミリオンオレンジとグレーの塗装を採用したロマンスカーとしては最も新しく、またこの塗装を採用したロマンスカーの中で現在でも唯一現役で走っている形式となっています。

それでも現在活躍しているロマンスカー車両の中では最古参に属する車両という事もあって、近年はバリアフリー対応も兼ねたリニューアルが行われ、塗装は後に登場した10000形(Hi-SE)をベースにした白と赤の塗装に改められて内装も大きく変化しており、また最近になってパンタグラフもシングルアーム式に取り替えられているなど、見た感じは登場時と随分変わっています。

しかしそれでも車両の形状自体はさほど変化していない事もあり、かつての塗装を復刻させれば登場当時から暫くの姿を偲ばせるには充分なもので、またかなり人目を引く存在にもなっていますが、シングルアーム式のパンタグラフやバリアフリー対応で拡張された一部の扉などを見ると、やはり旧塗装のリバイバルである事を感じさせられます。

この旧塗装となったLSEは現在、特別なイベント列車の設定時以外はLSEが用いられている通常の運用の何れかに運用されますが、さほど運用数が多くないとは言え、ロマンスカーは全席座席指定制で基本的に特急券は事前に購入する必要があります(車内で特急券を購入すると所定特急料金の他に350円が加算され、その上空席がない場合は立席を余儀なくされます)し、始発駅で入線後に空席がある場合以外はこの編成に遭遇できるか否かは運次第ですので、乗車できればかなり幸運なものです。

ただMAKIKYUは非公式ながらも昨日の運用に関する情報を入手しており、ダメもとで乗車1時間程前にはこね22号の空席を照会(小田急線の各駅券売機で容易にできます)した所、一席だけながら前展望席も空席があり、これなら復活旧塗装でなくても…という事で特急券を購入して乗車したら復活旧塗装の編成に遭遇でき、またMAKIKYUは大の小田急ファンでありながらも乗車する車両は主に通勤型車両でロマンスカーに乗車する機会が少ない事もあって、リニューアル後のLSE乗車はおろか小田急の展望席乗車も初めて(同じ形式を名乗る中京圏の某大手私鉄で走っている真っ赤な電車なら何度もあるのですが…)でしたので相当感激したもので、乗り慣れた小田急線も、展望席から眺める車窓は通勤型電車に乗っている時とは何となく違う様に感じるものです。

「MAKIKYUのページ」をご覧の方の中にはこの旧塗装となったLSEの一本後を走るロマンスカーに乗車し、この車両が走る姿と遭遇して「30分前の列車なら…」と思われた方も居られるかと思いますが、復活旧塗装の編成は一編成だけとはいえ今後暫くは走る様ですので、「MAKIKYUのページ」にアクセスされている皆様も機会がありましたらこの編成の姿を是非ご覧になり、また乗車されてみては如何でしょうか?

写真は新宿駅停車中の復活旧塗装となったLSE、ロマンスカー50周年記念ロゴと、シングルアームパンタグラフとリニューアル後の内装が覗く旧塗装復活を感じさせるワンシーンです。

また別件ですが、昨日はこね22号の一本後に箱根湯本を発車するロマンスカーの最後尾車両に乗車され、イベントを企画されたred star様や幾つかのリンク先サイト管理人をはじめとする皆様、飛び入りでオフ会に参加させて頂きましたが、どうもありがとうございました。

復活旧塗装をはじめとするLSEの話題に限らず、この件でも何かありましたらこの記事のコメント欄をどうぞご利用下さい。
(またこれに関連する記事のトラックバックも歓迎します)


ロマンスカー車内販売のアイスコーヒー~今なら特製カップも…

2007-07-08 | 小田急グループ

今日の記事で取り上げた復活旧塗装の小田急7000形(LSE)電車ですが、MAKIKYUが昨日この車両に乗車した際には、車内販売のアイスコーヒーをロマンスカー50周年記念で期間限定となっている特製カップ付きで注文してみました。

写真がそのアイスコーヒーで、所定の価格(300円)は決して安くはない気がしますが、その値段に+50円(350円)で特製カップをお土産に持ち帰れるとなればむしろ割安に感じるもので、またロマンスカーの展望席という特別な空間で頂くアイスコーヒーは格別なものです。
(特製カップはアイスコーヒー以外でも何らかのドリンク注文に+50円でもれなく付いてきますが、車内販売が乗務しているロマンスカーは限られ、またJR車両で運行されるあさぎり号も対象外ですので要注意です)

ちなみにこの特製カップですが、デザイン的には現在活躍しているロマンスカー5車種の内、ロマンスカー4車種の絵柄はあるものの10000形(Hi-SE)だけが抜けているのが気になりますが、他にロマンスカーロゴと50周年記念ロゴ付きとなっている事と、LSEが旧塗装となっている点は注目です。

また材質はポリプロピレンとなっており多少の衝撃なら全然平気ですし、耐熱温度も120度となっていて熱い飲み物でも使え、実用性も充分かと思いますので、MAKIKYUはこのカップをこれから愛用して行きそうですが、皆様もロマンスカーに乗車される機会がありましたら是非、このカップ付きでドリンクを注文されてみては如何でしょうか?


JR西日本 321系電車~アーバンネットワークの新鋭通勤型車両

2007-07-06 | 鉄道[近畿・JR]

 

MAKIKYUはさほどでもないのですが、友人との相互乗り入れの走行距離調整(?)と言う事で鉄道模型(Nゲージ)も多少集めており、先月下旬には久々の新車導入(模型購入)、そして数日前にようやく試運転を行ったのですが、その車両は5月に模型が発売されたばかりの321系電車で、今日はこの車両の実車に関して取り上げたいと思います。

321系はJR西日本のアーバンネットワークと呼ばれる近畿圏エリアの通勤輸送用に、2005年から増備がはじまったばかりの最新鋭通勤型車両で、乗客の流動が最も著しく私鉄との競合も激しい東海道本線(区間によって別の通称もついていますが…)やその直通線区の山陽本線、福知山線などの各駅停車に集中的に運用されていますが、これは既存の201系電車などを他線区に転用する事で東海道本線の各駅停車を新型車両(207系も含む)で統一し、性能面での向上を図る狙いもある様です。

編成は7両1編成で、編成内は1両(付随車:モーターのない車両)を除いて各車両の片側を電動台車(モーター付き)、もう一方を付随台車(モーターなし)として編成の組み換えにも容易に対応できる様になっているのが大きな特徴で、これは以前JR西日本がローカル線区用に製造したワンマン運転対応の単行形電車125系(小浜線や加古川線で活躍)に類似していますが、これだけの編成を組む車両でこの様な電動車構成となっている車両は他社を含めても類がなく、この形式の大きな特徴となっています。

先代の207系とは異なり4+3両での分割は考慮されていないのも特徴で、そのため京田辺以遠での分割運用が存在する学研都市線(片町線)への運用には現在充当されていませんが、将来的には乗り入れ可能となっている様ですし、また同線や直通運転を行っている東西線の列車でも分割を行わない列車も多数存在しますので、これらの路線に運用されても良いのではという気がします。

またこの車両はメーカーに纏まった両数を一括発注する事で、製造コストを大幅に下げている様ですが、それでも外観のデザインや内装は決して安っぽさを感じるものではなく、車内のグローブ付きの照明などはむしろ高級感を感じる程で好感を持てますが、LCDによる案内表示装置も中吊り広告の如く枕木方向にモニターが設置されているのも日本の他鉄道では余り見かけない大きな特徴(韓国などでは当たり前なのですが…)となっています。

近年見るからにコストダウン車両である事を感じさせる車両が続々と導入されているエリアに居る人間としては、この様な車両に日頃乗車できる方々が羨ましく感じ、線路が繋がっており、同じICカード(ICOCAなど)で乗車できる東海道本線でもエリアによって随分な格差があるものと感じさせられます。

ただこの車両が使用される列車は比較的混雑率が低いのか、つり革は枕木方向にはLCDモニター下部の目立たない場所に少し設置されているだけですし、座席も幅を広げた代わりに座席数が減少しており、座席脇の仕切りも混雑時には少々辛い造りとなっているなど、混雑時間帯の乗車には少々厳しいと感じる面も幾つか見受けられ、また加速性能も最新型の通勤車両にしてはやや劣るのも気になります。
(この様な特徴は、この車両が使用される路線と競合する私鉄の最新型車両にも見受けられますので、地域的特性と言ってしまえばそれまでなのかもしれませんが…)


韓国鉄道 9100型ディーゼル動車~大陸で活躍した日本製気動車

2007-07-04 | 鉄道[大韓民国・KORAIL列車]

 

先月「MAKIKYUのページ」では、韓国の鉄道博物館(京畿Gyonggi道・儀旺Uiwang市)に保存されている旧韓国鉄道庁(現韓国鉄道:KORAIL)の通勤型車両・1000系電車の初期車両(通称:初抵抗)に関して取り上げましたが、今日は1960年代に日本で製造され、韓国に渡って活躍した旧韓国鉄道庁9100型ディーゼル動車(この形式は晩年のモノで、導入当初は別の形式を名乗っていました)について取り上げたいと思います。

この車両は60年代にソウル近郊をはじめ、韓国各地の非電化線区(導入当初の韓国鉄道庁は全て非電化路線です)でローカル輸送用に使用する為に導入された2エンジン・2扉セミクロスシートの気動車で、川崎車両(現川崎重工業)や新潟鉄工(現新潟トランシス)が製造を担当した事から、韓国でも「カワサキ動車」「ニイガタ動車」などと呼ばれ、鉄道博物館の案内板にもその名称が記されている程です。

その為日本の旧国鉄で同時期に導入され、スペック的に類似したキハ52形とデザイン的にもよく似ており、キハ52形を大陸規格用に大柄にした車両という印象を受けますが、両端に気動車を配して中間に客車を数両組み込むといった日本では考えられない使い方をするなど随分と酷使された事や、韓国では車両使用年数が短く新車導入で次々と置き換えていく傾向がある事から、統一号(現通勤列車)用に9501型都市通勤型ディーゼル動車(CDC)と呼ばれる車両が登場した90年代中頃までは残存していましたが、現在は残念ながら全車が営業運転から退役しています。

ただ現在でも現役を遠のいたとはいえ、鉄道博物館で晩年のピドゥルギ号(「鳩」の意・現在運行されている通勤列車(旧統一号)より更に格下種別の列車で、現在は廃止されています)で活躍した際の紺色とクリームの塗装を纏った美しい姿が見られますし、また随分派手な塗装に改められて現役時代には無かった冷房装置やKORAILマスコットキャラクター「チポチポ」マークの取り付けなどが行われるなど随分姿は変容したものの、鉄道博物館内の短い区間を走る「宇宙観光列車」と呼ばれるアトラクションとして使用されている稼動車両が存在する事は嬉しい事です。

写真は鉄道博物館内の保存車と、宇宙観光列車として使用されている9100型ディーゼル動車です。


リンク先サイト・「セト市交通局」の改変について(お知らせ)

2007-07-02 | Weblog
いつも「MAKIKYUのページ」にアクセス頂きありがとうございます。

リンク先サイトで、愛知県瀬戸市を走る鉄道を中心とした内容を取り扱われている「セト市交通局」ブログですが、このほど改編が行われHPへと移行、またURL変更となりましたのでご案内致します。

また同時に函クモ様のHPで、北海道八雲町の鉄道に関する情報や旅行記などを取り扱われている「八雲運転所」へのリンクを開始すると共に、従来のブログ・「セト市交通局」は、「Across The Universe」と名称を変更し、鉄道系以外の内容を扱う姉妹サイトとして引き続き公開されています。

なおこれら3サイトは全てリンク集(1)-1からのリンクとなり、それぞれのURLは以下の通りとなります。

「セト市交通局」 <相互>
http://sky.geocities.jp/seshikou2000/

「八雲運転所(函クモ)」 <相互>
http://heartland.geocities.jp/sekakumo/

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名鉄6750系電車~近代的な外観からは想像できない走行音が魅力ですが…

2007-07-02 | 鉄道[東海]

今日はリンク先サイトの一つである「セト市交通局」HPの改編に関するお知らせを掲載致しましたが、今日は同ページの再出発記念を兼ねて、「MAKIKYUのページ」では瀬戸市を走る名鉄瀬戸線の6750系電車に関して取り上げたいと思います。

この車両は名鉄の中でも、名古屋市中心部の栄町を基点に瀬戸市の尾張瀬戸までの間を走り、他路線とは完全に独立した存在となっている瀬戸線のみで活躍する電車で、正式には6650系と呼ばれる形式の一部に属しますが、平成生まれのこの車両はデザインや内装などが6650系初期の車両(MAKIKYUも一度だけ乗車した事がありますが、少数派でなかなか捕まりません)とは異なる事もあって6750系として区別されて呼ばれる事が多く、ここでも6750系として取り上げさせて頂きます。

この車両は一目見ただけでは瀬戸線で現在走っている車両の中で最も近代的な印象を受ける車両で、自動放送装置も設置されているのですが、下回りに旧型車両の再用品を用いている関係で、釣り掛け式駆動と呼ばれる旧式の動力伝達方式を用いている事がこの車両の大きな特徴となっています。

平成生まれの車両でこの様な事例は路面電車を除くと数少ない事から、この不釣合いな感じがこの車両の強烈な個性となっており、動き出すと重々しく騒がしい走行音は見た目とのギャップが激しく、その上瀬戸線は一応大都市圏を走る路線とはいえ編成も4両程度と短く、その上中心部からさほど離れていないにも関わらず無人駅が幾つも存在している状況ですので、車両だけでなく路線自体もどことなくローカルムードが漂う状況となっています。

そのためつい最近まで大手私鉄では名鉄と並んで釣り掛け駆動の車両(5000系列)を多数走らせていた東武鉄道でもこの手の車両が消滅した今日では、この車両は中京圏に限らず全国各地のレールファンから注目を集める存在となっていますが、一方では凄まじい騒音や振動などはサービス面では不都合で一般乗客や沿線からは不評を買う存在にもなっていますし、軌道保守の面でも問題がありますので、早急な改善が必要な状況になっています。

瀬戸線は優等列車も一応設定されてはいるものの線形なども決して良いとは言えず、他線とは独立した存在の路線でさほど高速運転の必要もありませんので、その気になればこの車両でもまだ使い続ける事が出来なくないとは思いますが、現在手狭で老朽化している喜多山にある車両基地に代わって建設中の新車両基地では塗装設備を省略し、瀬戸線所属車両を全て無塗装ステンレス車に置き換えると言われていますので、現在の同線所属車両は近い内に転属か廃車を余儀なくされる状況で、この車両は平成生まれとはいえ旧式の下回りでは他の転用先も考えられない事から、廃車の公算が高いと言われています。

しかしながら下回りは旧式とはいえ、車体は平成生まれという事もあって客室設備などは決して見劣りするものではなく、また下回りも交換による高性能化を想定している様ですし、名鉄では特急政策の変更(セントレア関連以外の特急は、本線以外も基本的に一部特別車編成へ)でまだ耐用年数には達していないパノラマスーパー全車特別車編成に大量の廃車が出る見込みですので、一部ではこのパノラマスーパーの下回りを活用した車体新造車が登場するとも言われている様ですが、それこそ
この6750系にパノラマスーパーの下回りを転用して高性能化し、何処かの支線ででも使い続けて欲しいと感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?
(そうすれば車体と下回り双方の耐用年数を考えても妥当な気がしますし、近年全廃となりましたが旧型の下回りを転用して車体を新造した小田急(旧)4000形などは、後年下回りを他車両から転用したものに取り替えて高性能化していますので、名鉄でも出来なくはない気がしますが…)


JR東日本 455系電車(磐越西線色)~この派手な装いも…

2007-07-01 | 鉄道[東北]

昨日は災害の影響で、長い間不通となっていた福井県の越美北線が全線復旧した喜ばしいニュースがあり、また昨日・今日の2日間は東急東横線で登場当時の姿にリバイバルした8000系電車のさよなら運転(他の編成に関しても風前の灯火といった状況です)なども行われていますが、東急8000系のさよなら運転に関する記事を公開した際には、福島県の磐越西線(電化区間:郡山~会津若松~喜多方)を走る455系電車も…というコメントを頂き、この電車ももう引退という事で、今日はこの磐越西線を走り続けた455系電車に関して取り上げたいと思います。

この車両は国鉄時代に急行形車両として製造された交直両用の電車で、国鉄時代は東京~東北方面を結ぶ急行列車などで使用されたもので、近年は新型車両の導入で大きく数を減らしているものの、JR転換から20年以上経過した現在でもまだ走り続けています。

国鉄末期には急行列車の特急格上げや快速格下げなどで急行列車が大幅に削減された事もあり、JRに引き継がれてからの同系は、本来の用途である急行用とはかけ離れたローカル運用で用いられる状況となっているのは皮肉ですが、急行用のデッキ付きでボックスシートが並ぶ座席配置は混雑対応の面で難があり、車端部はロングシートに改造されていますが、それでも混雑対応には難があり、仙台近郊などでは車両構造が災いして列車遅延なども多発する状況でしたが、ボックスシート主体の座席は長時間乗車となる際の評判も良く、デッキ付きの構造も保温性の面では優れていますので、これは一長一短といった所です。

近年は老朽化も進行している事から更新工事が行われた車両も多数存在し、この車両は内装などが改められていますが、同時に先頭車のライト配置を角型に改めていますので、外観を一目見ただけでも容易に識別できます。

磐越西線で運行されていた同系も近年は大半がこの更新工事施工車で占められており、同線用に運用されている車両は近年、白と赤にグレーという随分派手な装いに改められて活躍していましたが、この塗装は1編成(3両)で一体となる大胆でユニークな塗装は個性的でMAKIKYUとしても悪くない気がしますが、登場当時の原型とは大きくかけ離れている事もあって評判は大きく分かれる様です。

また同線で活躍していた車両の中には、一編成だけグリーン車と指定席(普通車)として運用する為に、先頭1両の座席を取り替えて大幅にグレードアップした改造車両が存在していた事も特徴ですが、近年は455系のグリーン車や指定席での運用設定がなくなった事もあって他編成と共通で使用されており、これはグリーン車部分は座席数が少ないものの特急のグリーン車に匹敵する豪華な座席を装備していましたので、MAKIKYUも一度だけ遭遇した際には随分乗り得な車両という感を受けたものです。
(それも割安な青春18きっぷでの乗車でしたが…)

しかしこの車両の活躍も車両の老朽化や、最新型のE721系電車導入に伴って遂に引退を余儀なくされて大胆な装いも見納め、また上に記した話も思い出となり、これからの磐越西線(電化区間)はE721系電車導入による玉突きとなる719系電車が活躍する事になります。

この車両の導入によって一部では両数減少による混雑なども懸念されている様ですが、719系も東北地方では割合居住性の面で評判が良く、既に磐越西線と同様に高速バスとの競合が激しい仙山線快速などでも運用実績のある車両ですので、今後の磐越西線における719系の活躍も期待したいものです。