曇り、27度、91%
7月1日は、香港中国返還記念日です。節目の良い15年目、中国の胡錦濤主席も、香港にやって来ています。新しい香港政庁の長官の就任式も行われました。一国二制度を表すように、ヘリコプターもビクトリア湾を行き交う船も、中国と香港の旗を揚げていました。
式典の執り行われるワンチャイ、胡錦濤主席の宿泊ホテルも近くにあるので、警官の物々しい警戒です。町は至って、静かなもの。今日が振替休日になるので、のんびりしています。とは言っても、昨晩の花火は、市民の注目の的でした。香港の花火は春節の2日目、と昔は一日だけだったのが、こうして返還記念日にも花火があがるようになりました。今回の目玉は、15という数字が打ち上げられるというのです。
ビクトリア湾には、昼過ぎから打ち上げのための船が停泊します。その位置の確認か、ヘリコプターが幾度も空を舞っていました。花火を見るために、多くの人が、トンローワン、ワンチャイの格好の場所を、早々と確保します。
我が家はというと、家から花火を見ます。 この我が家からの花火の景色、年々狭くなってきました。どんどん空を埋めるようにビルが建ちます。15の数字が見えなくても、音と空いっぱいの明るさを楽しみました。
15年は、あっと過ぎたように思います。夜中を境に、警官の徽章が一斉に付け替えられました。赤いエリザベス2世のマークの入ったポストもなくなりました。香港が、どんな風に変わって行くのかと心配もありました。基本的には、中国寄りになったものの、経済的にも香港は変わっていないように感じます。変わったのは、経済力を付けた中国です。
色んなことを思いながら、花火を見ていました。 いつだったでしょう?アメリカのクリントン大統領と江澤民主席が香港に来ていたことがあります。あのときの花火は、空から降ってくるように見えたものです。我が家から見える空が、ずっと広かったからかもしれません。 花火も終わって、今朝のビクトリア湾は、静かなものです。