チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

芭蕉布 着物

2012年07月09日 | きもの

晴れ、27度、84%

 香港、昨日の昼間は晴れ上がり、やや湿度も低めになりました。先月から気になっていた、着物の入れ替え。数少ない枚数ですが、年に2、3度は、点検していないとカビが心配です。着物専用のタンスもありませんので、畳紙紙に包んで、洋服ダンスの一番下においてあります。

 夏物の着物は、たった3枚。この暑さ、湿度の高い香港では、着物を着ようと思うのに、まずヨイショ。実際に着るのに、またヨイショ。後片付けで、もう一つヨイショ。着物専門のクリーニング屋さんもありません。

 盛夏用の着物のひとつが、沖縄の芭蕉布です。 イトバショウの繊維から作られる、芭蕉布。一時は、生産が途絶えたこともあったそうです。今では、国の重要無形文化財です。

 とても腰が強く、なかなか体に馴染みません。しかも、滅多に着ませんしね。着れば、風通しよく軽やかでいられるのは、解っているのですが。しわも気になります。どんなにお行儀よく座っていても、立つと後ろ姿は、惨めになっています。

 この芭蕉布の着物、私の贅沢品のひとつです。昔は、働く人の労働着だったそうです。暑い、沖縄の照りつける太陽の下、芭蕉布は風をはらんで、着心地が良かったはずです。

 この芭蕉布には、 赤い、羅の帯を合わせます。インカの鳥が織り込まれた羅の帯も 軽く涼しげです。

 芭蕉布、最近は琉球藍で染めた、優しいブルーもあります。この生成りの色と全く違う趣です。着物を手にすると、日本人で良かったとつくづく思います。木を育て、カイコを育て、糸をより、織物を作る。そうした、ひとつひとつの手仕事が、いとおしく感じられるのも、私の年齢のおかげです。

コメント (4)
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