雨、25度、95%
GAIL TSUKIYAMAという、作家を知っている人は少ないようです。日本の名前を持った作家なのに、何故か翻訳されていません。本屋で、本を探すとき、日本人の名前を見ると、やはり手に取ってしまいます。KAZUO ISHIGUROやGEIL TSUKIYAMAは、こうして私が出会った作家です。
GAIL TSUKIYAMAは、父親がハワイ出の日本人、母親が香港人です。彼女の初めて1991年に出された、「Women of the silk」から出版されている6冊は全て読んでみました。
「The Street of a Thousand Blossaoms」
本の題名から想像しても解るように、舞台は、日本や中国です。しかも、時代は第2次世界大戦前後。GAIL TSUKIYAMAGA が日本に住んだことがあるのか、はっきりしません。アメリカ在住、カリホルニアで教鞭をとっている、おそらく私より若干お若い方です。その彼女が描く日本、おそらく彼女のイマジネーションが作り上げた物のはずです。ところが、その作られた小世界が、今の日本人作家が書く物より、もっと、日本らしさが香ります。
第一作の「Women of Silk」の書評を読んだことがありますが、図書館で時代の下調べに時間を費やしたそうです。日本のみならず、母親の出身地である香港も登場します。しかも出てくる土地は、我が家の周辺です。香港の中でも、ピークからの風が吹きおりてくるこの土地の匂いを感じる作品です。
必ず女性が、しかも東洋人の女性が主人公です。私が、彼女の作品に惹かれるのは、そんなところにあるのかもしれません。昨日、8月7日に彼女の7冊目の新作が出ることを知りました。5年ぶりの本です。早速、注文しました。香港の本屋にではありません。Amazonにです。Amazon.jp,Amazon.ukではなく、Amazonに頼みました。8月の終わりまでには入手出来そうです。