曇、6度、64%
ヒヤシンスの球根を園芸店でもらったのはつい3週間前のことでした。「売れ残りですが、おひとつどうぞ。」といつものお兄さん。球根はネットに入ったままいろんな種類がありました。チューリップ、水仙、ヒヤシンス、クロッカス。どれも秋の終わりには植え付ける球根たちばかりです。緑の小さな芽が出ているものもあります。欲張りなので、5個入りのヒヤシンスを選びました。お兄さんのお勧めで家に帰りすぐに水栽培にしました。
5個はミックスで色は何が出るかわかりません。赤が3個白が2個。まあゆっくりと待つつもりです。「咲くのは五月ごろかなあ。」二日もすると、白い根が球根の水際に目立ち始めました。そして白い球根2つの水が濁ります。朝一番水を換えても数時間で濁ります。白い球根一つは三日目で水際にカビが発生しました。カビを取ってもすぐに生えてきて腐り始めました。すぐさま捨てました。カビは伝染します。今までの経験からもヒヤシンスの白い球根は傷みが出やすい品種です。
白ひと玉はカビがあるものの、芽が出ています。赤玉の根の発育は順調です。真っ白な勢い良い根を、緑の芽もぐんぐん大きくなりすぐに葉と花芽に分割しました。花芽は最初緑で何色に染まるかわかりません。2日前、一番大きな花芽が開き始めました。紫です。しかもグッと深いビロードのような紫です。 昨日全開しました。朝起きてくると部屋の中がヒヤシンスの匂いで満ちています。赤玉残り2つも今朝は花芽が頭一つ出てきて開花間近です。
園芸やのカゴの中で放って置かれた球根たち、じっと球根の中の栄養で春の準備を進めていたのでしょう。幾度お客さんの手に取られたのか、結局私のところで花開きました。まさかの3週間目です。生き物の持つ生命力を信じています。家の中にも春の訪れです。