晴、9度、65%
主人の実家のお墓には納骨のドアに南京錠がついています。簡単に開け閉めできない石のドアですが、生前義母は「よく考えただろう。」と自慢げに南京錠を指差していました。小さな南京錠です。義母の四十九日は年明けです。まだ先ですがふと不安が頭をよぎりました。家の解体に伴う整理をしている時、「お墓の鍵」と書かれた紙袋を主人の実家の金庫に見つけました。 もちろん大事とってありました。
何が不安かと言うとその金庫を開ける鍵も「金庫の鍵」と書かれてあったのですが、金庫に合いません。古い大型の家庭金庫でした。結局、鍵屋さんを呼んで開けてもらいました。開けてもらったと言うより壊してもらいました。「お墓の鍵」、合うかしら?と不安に思ったのです。
お彼岸以来、「イノシシ注意」の看板が出た霊園に向かいました。もみじの紅葉が今が盛りです。鍵一つ手にしてお墓に向かいました。サイズ的にはピッタリですが、鍵穴に入りません。「ああ、やっぱり。」
義父の納骨にわたしは立ち会っていません。主人に聞いてもわかるはずはなし。小さな南京錠ですから、力ある人なら壊せます。年内に新しい鍵をつけることになるでしょう。
「金庫の鍵」、「お墓の鍵」、そう書いてあってもそれとは違うものでした。「ふふふ、お母さんらしいわ。」