チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

ダイソンDC63

2014年10月11日 | 身の回りのもの

曇り、24度、62%

 私の実家用の掃除機には、やはりダイソンを選んでしまいました。日本や香港でダイソンが売り出される前からダイソンのファンです。実際の掃除機を見た訳でもありません。勿論、使ったこともないのにファンでした。あの独特のスタイルも好きですが、ダイソンさんのこの掃除機を考え出したそのきっかけに惹かれました。ダイソンさんのお子さんはアレルギーだったそうです。ダストを少しでも少なくと考えたお父さんの発明品です。

 ここ香港は元イギリス領にも関わらず、デュアリットのトースターやダイソンの掃除機が売られるようになったのは、ここ10年程のことです。待っていましたから、出てすぐに買い求めました。DC22、あのオレンジ色の大きいものです。それまで掃除機は、普通の紙袋でゴミを集めるタイプのもので、いつかダイソンが出るときまでと、あちらこちらガムテープを張って使っていました。DC22を初めて使ったとき、喜びもですが、驚きも大変なものでした。よく吸い付きます。あっという間に少し離れた埃も吸い取って行きます。でもね、そうです、爆音でした。超爆音でした。モモさんは一向に構いませんが、音に敏感な主人には、我家で私に次いで嫌いなものでした。そのDC22が、私が留守中、お手伝いさんによって壊されて、フランスのサイクロン式掃除機を求めました。音はやや小さいのですが、はっきりいってゴミを吸いません。先日、お手伝いさんに隅々に埃が目立つね、と言うと、彼女はフランスのサイクロン式掃除機を指差して、これがよくない、とおっしゃいます。私は、それ以上何も言えませんでした。

 実家用に買う新しい掃除機は、絶対ダイソンと心に決めていました。DC22からは随分進化して小型化しています。音も、’ばくおん’ぐらいに小さくなっています。家具の掃除も一段落ついて、さてさて、試運転。これよ、これよ、と内心思う程の吸い付きの良さです。しかも本体が小さいので、小回りが利きます。ホースの付け根部分も廻るようになっています。日本では当たり前の手元のスイッチ、ここ20数年、手元スイッチなど夢の夢でしたので、つい本体のスイッチに手が伸びます。手元スイッチは便利です。

 この、DC63、本体だけのパックといろいろなヘッドが入っているパックがあります。別売でヘッドを買い求めることも出来ますが、それでは割高になりそうなので、全て入ったパックを買いました。ただ、ひとつ、DC22のときから思っていたのですが、コードが短いと思います。コードが短いのが欠点です。

 私の2代目のダイソンです。この掃除機を使いたいが為に、福岡に帰りたいと思う程です。いい電化製品は、ほんとに家事の助けになります。

 

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墓前にバラの花を

2014年10月10日 | 日々のこと

曇り、23度、74%

 福岡に滞在中、友人が孫に会いに来てくれました。その友人が孫へのプレゼントを持って来てくれました。大きな一抱えもあるバラの花束です。たった8ヶ月の女の子、こんな素敵なプレゼントがあるでしょうか。しかも、香りのいいバラです。大きなバラの花束を、小さな友人が大事に抱えて待っていてくれました。

 バラの花、孫のホテルの部屋に飾るつもりでした。でも、こんな大きな花束を入れる花瓶をホテルが貸してくれるでしょうか。私もホテルに泊まっています。誰もいない実家で枯れさせてしまうのはもったいない。夕方には、実家の墓参の予定が入っていました。折角の頂き物ですが、墓前に供える事にしました。花束を持つ私は、その香りにうっとりです。孫も小さな手で、バラの花をつかもうとします。

 門前の顔なじみの花屋さんの前を素通りして墓地へ向かいます。墓前のお供えの花といえば、菊などの日本古来の花たちです。実家の墓は墓地の奥に位置します。行きすがら、他所のお墓の花を見てもバラだけはありません。とてもウキウキして気分になりました。

 友人は、きっと実家の壷を思ってでしょう、バラの丈を切り詰めないで花束にしてくれていました。墓前の花立てにちょうどの長さです。ご覧のようになんとも華やかなお墓になりました。孫にとっては初めての墓参りです。私の父母には、ひ孫を見せることが出来ませんでした。墓の中で喜んでいてくれると思います。

 暑さが残る夕方、墓地ですから蚊がいます。急ぎ墓掃除をしていると、あらあら、ひと月前に私が墓前に供えたクヌギがひとつ、コロンと転がっていました。台風の風にも飛ばされず、コロン。

 孫との初めての墓参り、香りのいいたくさんのバラが彩りを添えてくれました。ありがとう。

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半年ぶりに孫に会いました。

2014年10月09日 | 日々のこと

  晴れ、17度   福岡

 孫に半年ぶりに合いました。お宮参り以来です。お宮参りですから、産まれて100日前後です。小さくて小さくて、抱くのすら壊れそうでした。それがもうすぐ8ヶ月になろうとしています。声を上げて笑いますし、ニコニコと表情も豊かです。

 息子たち夫婦は、東京からやって来ました。つまり、孫にとっては初めての飛行機、初めてのホテルでのお泊まりです。両親たちは早起きをして、孫が興奮しないように、疲れないように、自分たちはクタクタになってやって来ました。飛行機の中でもいい子にしていたようです。

 孫たちを福岡によんだのは、義父義母に会わせるためでした。勿論、言うまでもありません、ひ孫にあった義父も義母も大喜びです。大喜びと言うか、目の輝き、肌艶までいいように思います。体の中からじんわりと喜びがにじみ出ているようです。赤ちゃんパワーです。

 足が丈夫なのか、掴まり立ちをしようと踏ん張ります。おしめで大きくなったお尻がすっと立つときもあれば、持ち上がらないこともあります。立ち上がらないときの困ったような顔、可愛いものです。女の子ですから、声が細く、眠たくて泣くときもちっとも気になりません。両親に似た色の白い子です。

 たった3日の再会です。しかもこの3日の間、私は家に片付けばかりしています。会うのはご飯のときだけ。じっと私を見て、ニッと笑います。ニコニコではありません。ニッと笑います。そのニッとは、私が誰かを知っていれくれるような笑いです。

 義父義母にも会わせることが出来ました。孫はこの旅のことは記憶に残らないでしょう。そう思って、写真を一杯撮りました。幸せな気持ちにしてくれます。

 お嫁さんの家には黒パグのボブちゃん、我家にはモモさんがいます。つまり、パグ一家です。次は、モモさんにも会いに、香港にも来て欲しいですね。

 この5日間、いやはや疲れました。実家の荷物の運び入れ、掃除で疲れました。車に乗ると目がつぶれそうになる程です。それなのに、孫の顔を見るや、疲れもすっ飛んでしまいます。今日、私は香港に戻ります。次に会えるのは何時でしょう。今度は伝い歩きをしてるかな。

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松本家具の椅子たち

2014年10月08日 | 身の回りのもの

晴れ、15度    福岡

 私の実家は建てられて、そうですね、80年程も経っているでしょうか。その当時建てられた普通の日本の木造家屋です。なんといっても、暗い感じの家の中でした。その家の改築が、ほぼ終わろうとしています。とにかく明るい家の中にと工務店の方にはお願いしました。床は白い木製、壁は白漆喰。昔からの梁、柱はそのまま、そんな家に変わりました。その家に、一昨日、元々あった家具類を戻しました。私の年よりももっと歳をとった家具たちは、全て松本の民芸家具と呼ばれる物です。材は、水目桜。古い家の梁や柱と同じ色です。

 1年5ヶ月前に、家の改築を避けて、倉庫に預けました。思いがけず長い倉庫暮らしをした家具たちです。その中でも、椅子の多さが目立ちます。「ここ。」とは、まだ、場所を決めてはいませんが、広い部屋のそこかしこに置いてみました。

 袖付きのラダーバックチェア。 4つもあるなんて、すっかり忘れていました。腰をかける部分は藁のような物を編んであります。真ん中がやや窪み、小さな私などにはすっぽりと感じる椅子たちです。

  長く玄関に置かれ、雨漏りの害を一番受けた椅子。修理が必要ですが、この椅子のスタイルが好きで、捨てることが出来ず残しました。2脚あります。きっと、また玄関に置くことになるように思います。

 小さ頃、グングン揺すって、 私は、このロッキングチェアを背中におぶったように前倒れになったことがありましたね。水目桜の家具は、とても重い家具です。、ちょっと向こうずねを打っても、青あざを作ります。

 見出し写真の長椅子、3人掛けです。家中の壁が白漆喰になったおかげで、この椅子たちのフォルムの美しさが、際立ってきました。保管中に少しカビが付いてしまいました。厳禁の水拭きを敢行しました。汚れが取れた椅子たちは、すっきりした顔をしています。これからは福岡に帰る度に、この家具たちを油で磨き上げてやりましょう。私よりお年寄りです。皆さんお疲れですが、経年の艶を取り戻してくれると信じています。

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「染織」日本美術全集

2014年10月07日 | 

晴れ、15度、75%  福岡

 おかげさまで、昨日は雨が降ることも無く、実家の荷物を預けてあった倉庫から出し、実家に戻すことが出来ました。1年5ヶ月、久しぶりに見る家具たちです。このブログを長く読んでくださっている方達はご存知ですが、約2年かけて実家の荷物の整理をしました。母が施設に入ってから始めた整理です。始めた当初は、家も壊し、土地も手放すつもりで始めました。それが、主人の厚意で、家を残すことに、しかも、大改築を行いました。一時期は、屋根と柱だけの家になりました。今すぐ住むわけではありません。家も今日キッチンが入ります。庭ももう一息。この改築中に母が逝きました。完成を見せることが出来ませんでした。

 実家の整理、残したものは家具と壷などで衣類や本はほとんど全て捨てました。本にいたっては何百キロも市の焼却所に持ち込みました。本を捨てたことは、随分胸にしこりになって残っていました。本整理なんて、見て即座に要る要らない本を決めます。内容の確認なんてしませんでした。物を減らすことに主眼を置いた整理です。バサバサと捨てました。

 残した本の一冊が「染織」です。講談社50周年記念、日本美術全集。刊行、昭和35年、私が3歳のときの本です。全11冊、確か、全部揃っていた中からこの一冊だけを残しました。「日本画」「洋画」「陶工」などの題字がありました。なんでこの「染織」だけ残したのか、おそらく興味があったからに違いありません。55年前の本、カラー写真のページは僅かです。

 父の仕事の関係で、沢山の美術関係の本がありました。バタバタと荷物を開けたり、拭き掃除をする中、ちょっと座って本を開け一休み。うっすらと湿った本のページです。その冷たさが、膝に心地よく感じます。気が付くと陽が沈み始めています。ゆっくりはしていられません。本を閉じました。

 9日までに家具の拭き上げ、少し残した本と食器を棚に戻して返るつもりです。今日はどんな再会が待ち受けているでしょうか。

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半日2分、一日4分、私の腕時計

2014年10月06日 | 身の回りのもの

雨、19度、92%    福岡

 私が毎日身に付ける腕時計、手巻きです。腕時計を買って貰った中学の初めから考えると、自動巻の腕時計を使ったのは10年間程のことです。自動巻は便利です。電池さえ入れ替えると動き続けてくれます。なのに手巻きや体の振動で巻き上げる時計にまた戻ってしまいました。手巻きを選んだのではなく、好きだなと思って求めてから、手巻きだと分かった時計です。

 しかも、ここ2年身につけている小ぶりな腕時計は、半日できっかり2分、一日で4分進みます。あまりにも正確に進みます。一日巻いてやらないと、もう止まっています。まあ、手のかかる奴です。縦の長さは2センチ程でしょうか、私にしては小さな時計です。ずっと、男物やボーイズサイズを使ってきましたが、重たくなってきました。たかだか時計ですが、重たいと感じるようになったのです。

 毎日身に付ける時計です。すっきりした時計を探しました。ダイヤモンドがついたような時計は、私にはちっとも似合いません。すっきりして、自己主張の少ない時計、探すときはフェイスで選びました。ところが、裏返してみると、 時計の中が小さな窓からみえています。小刻みにムーブメントが動いています。これを見た途端、機械好きの私は、これっと決めました。裏側のこの小さな窓、当然ですが、裏がこんなになっているなんて誰も分かりません。身に付ける時に、ちらっと私だけが見ます。自己満足のなにものでもありません。

 この時計を求める時、これが最後の腕時計になるだろうと思って求めました。考えたら、時計時計、と随分買い求めたものです。宝石には興味があまりありません。自分の身に沿ってくれる時計、私の時間を一緒に歩いてくれる腕時計です。この時計、22年間続けた仕事を辞めた後に自分へのお疲れさまの意味で買いました。これからの私の時間を一緒に過ごしてくれる腕時計です。一日2回巻いてやり、その度に2分針を戻してやります。私の小さな毎日の仕事です。

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モモさん、今日からお留守番

2014年10月05日 | もも

小雨、25度、86%

 今日、福岡に帰ります。実家の改築が始まって1年5ヶ月、預けてあった実家の家具を戻すところまでやっとたどり着きました。長い道のりだったと思います。お仏壇を家からこんなに永いこと出してしまって、申し訳ないと思っています。そんな訳で、昨日は朝から、大忙し。掃除や洗濯は、お手伝いさんがやってくれますが、主人とモモさんのご飯の準備をしていました。大したものは作りません。それでも、荷造りしながら家の中はごたごた。

 食パンを焼いて冷ましている間、奥の部屋で用事をしていると、リビングからコトッと音がしました。気にもしないで、しばらくしてリビングに行くと、はい、見出し写真のような状態になっていました。うっかり、椅子をほんのわずか後ろにひいたままでした。私の顔を見ても悪びれること無く、起きてもきません。コトッと音がした時、見に来ていたら、きっと、テーブルの上で、モモさんパンをクンクン、いえ、あの鼻水攻撃を仕掛けていたと思います。パクリと食いつかないのですが、頑として見張り番をしています。

 この所、フランスパンのようなパンばかり焼いていました。久しぶりの食パンの香り、バターをたっぷり入れて焼きました。でも、確か、オーブンを開けたときはソファーの上で寝ていたモモさんです。匂いに吊られて起きてきたのでしょう。最近は、私が外から帰っても気付かずに寝ているのに、いやはや、食べものの力は恐ろしい。

 福岡には、私より遅れて東京から息子夫婦もやって来ます。そうです、半年ぶりに孫にも会えます。私のことですから、あれもこれもと欲張って、うんと疲れて香港に戻って来ると思います。うんと疲れていても、この方、モモさんの顔を思い浮かべると必死で家に帰ります。たった5日です、待っててくださいね、モモさん。

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モモさんの意思表示

2014年10月04日 | もも

雨、24度、95%  雷注意報

 我家のモモさん、ほとんど規則正しい生活です。一人しかいませんから、遊ぶ相手も私か主人、段々寝る時間も長くなってきました。寝てる姿を見ることが長くなりました。狭い家ですが、家の中は何処へでも勝手に行きます。この勝手、要するにモモさんの意志です。モモさんがしたいことです。それとは別に、モモさんが私や主人にして欲しいことを訴えることもあります。自分一人では開けられないドアの前でガリガリしたり。

 朝一番は、主人のベットから私を起こしにやって来ます。隣にいる主人起こせばよさそうなのに、私を起こします。今日のように雨が降っていて、私がまだ寝ていたいときは、目を突いたり髪を引っ掻いたり、あらゆる手を尽くします。これはお腹が空いたというより、単に起きて欲しいようです。

 お腹が空くと、台所に立っている私の足をガリガリ。勿論、何か私が食べていれば、ください攻撃をかけてきます。これは、動物の一番の要求ですから、モモさんも必死です。

 散歩に行きたい時は、伸びをして催促されます。背中を反らせて伸びをすると、散歩に連れて行けの合図です。散歩の間も、自分が行きたい方に行けないと分かると、その場で頑として動きません。強硬手段に出ます。おとなしく、飼い主について来るなどということはありません。こう書いて来るとモモさんは、したい放題です。

 して欲しくないときは、単純に逃げて行きます。歯磨き、耳の掃除、時々、お風呂。ほとんどテーブルの下です。

  モモさんはいつもは、ネズミちゃんと遊びます。それがどうした拍子かに、ミーを連れて出てきます。このミーが出たときは、私への面当てです。膝の上に乗りたいのに、別のことをして夢中な私への面当て、長電話のときも、ミーをくわえて登場です。このミーのぬいぐるみは私の物です。私が、ギャーと驚くと、ポトンと口から落とします。

 遊び相手は主人か私、して欲しいのはネズミちゃんごっこです。ネズミちゃんの争奪戦をして遊びます。朝、昼、晩、食事が終わると、見出し写真のように、私の前にネズミちゃんを持ってきます。たまには、はっはっ言ってネズミちゃんをくわえて家を歩いています。 すると、物の隅にネズミを隠しています。隠す前、必ず、床を掻くところを見ると、土であればさしずめ埋められていることになります。土のない生活ですが、トイレが終われば後ろ足で、アスファルトの道路をガリガリ。本能なんですね。モモさんは玉を2つ付けたままです。モモさんの子供を欲しいとずっと思ってきました。そろそろ諦めています。モモさんが、何かを作ることは出来ません。そんな思いもあって、モモさんが隠したネズミちゃんの写真を撮り貯めています。

 嬉しい時、美味しいものを食べた時、急に子供のときの顔に戻ります。イヤな時は耳が垂れています。嫌いな犬に怒ったときも、グットいい顔になります。

 動物ですから、心があります。感情があります。したいことをする。して欲しいことを訴える、言葉は通じませんが、目を見るだけで気持ちは通じます。こんなモモさんとの毎日です。

 

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「着せ綿」 重陽節の和菓子

2014年10月03日 | 菓子

曇り、26度、86%

 昨日は、旧暦の9月9日、五節句のひとつ重陽節でした。ここ香港は、一日の国慶節と続いて2連休、学生たちの道路の占拠は続いています。

 重陽節は、昔は五節句の中でも一番重きが置かれた節句だったそうですが、今の日本ではほとんど行事が行われない節句です。この重陽節の行事のひとつが、「着せ綿」です。9月8日の夜に、菊の花に当時は高価だった綿を被せて、翌朝つまり9月9日の朝にその綿に残った菊の露で体を清めると、無病息災と言われていたそうです。この「着せ綿」のことを知ったのは、随分昔のことです。その時は。「被綿」と書いて「きせわた』と読ませていました。紫式部の和歌でした。「被綿」を「きせわた」と読めなかったので覚えています。今でも、この菊に綿を被せる行事は京都などでは続いているそうです。菊の香りと菊に溜まった露、この歳になって奥床しいことだと感心します。

 十月には何の和菓子を作ろうかと考えていると、「着せ綿」とい文字が目に飛び込んできました。ところが、「着せ綿』と昔和歌で習った「被綿」が同じ事だと気付くまでに、やや時間が要りました。「着せ綿」の横にある和菓子の写真を見てもピンと来ません。幾つかの店の、「着せ綿」を見るうちに京都の末富の「着せ綿』を見た途端、あっ、菊の上に綿が、と気付きました。

 練りきりで作った「着せ綿』、中は黄味あんにしました。末富の綿は、もっとたっぷりのっています。綿をたっぷりのせるには、かなりの技術が必要でした。そこで、私の「着せ綿」は、ほんのちょっぴり。この綿も練りきりです。練りきりとは、白あんと求肥を混ぜて、口当たりをよくした餅の皮と思ってください。色付けにも難儀しました。茶室は暗いので、しっかりと色を付けるのがお茶用の和菓子だそうですが、明るい陽のもとでは、時として嫌らしい色にみえます。菊の花びらを刻むのは、素人の私には超難関です。 左端の職人さんが使う道具も持っていますが、つい手に取ってしまうのが、幼稚園の子供たちが粘土細工で使う竹べらです。素人の私にはもってこいの道具です。折角持っている職人さんの道具、使わなければいつまで経っても使い熟せないと分かっているのですが。

 白あんや小豆のあんと違って、黄味あん(卵の黄身を白あんに混ぜます。)はふんわりやさしい甘さです。和菓子は、すんなりとお腹に納まります。

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鳥柄のクロス IKEA

2014年10月02日 | 身の回りのもの

曇り、26度、86%

 結婚して以来ずっと、テーブルにテーブルクロスをかけてきました。結婚当初は、安っぽいテーブルを隠すためでした。いつも市販のテーブルクロスではありません。買って来た布の両端を、さっと縫ってクロスに仕立てます。ミシンがない頃は手縫いでした。クロスを替えると、気分が変わります。部屋の気分が変わります。たった布切れ一枚の話です。

 毎月、月初めに新しいクロスに替えます。非常に食べこぼしの多い方が一人いらっしゃるので、月の途中でクロスをもう一度買えることも屢々。原則ひと月そのクロスで通します。

 先日友人が、食卓の写真をアップしていました。もちろん、テーブルの上にあるお料理や出来立てのパンが話題なのですが、布好きの私は、どうしてもクロスに目が行きます。しかも、鳥の柄でした。素敵なクロスねと、コメントすると彼女から返ってきたお返事は、IKEAのよ、でした。彼女はオーストラリアにいます。いやはや、IKEAの力は凄い、日本だって、香港だって、オーストラリアだって、同じ物が売られています。モモさんの子分、ネズミちゃんを台湾の友人も、このオーストラリアの友人も日本の友人もみんな持っています。そこで、この鳥柄のクロスを求めにIKEAへ早速出向きました。ところが、鳥柄の布なんてありません。

 一度、日本のIKEAの布売り場の写真を見たことがあります。天井まで届くくらいの布見本がずらりと飾られています。日本より早くにオープンした香港のIKEAですが、布売り場はほんの手狭なスペースです。香港の方達、自分でチクチクしたりなさいません。町中、カーテン屋さんはちょっと探せば見つかります。そんなお国柄、布には重点を置かない香港IKEAです。でも、執拗に私はひと月に3度も足を運びました。3度目、ありました。布のコーナーに曲がった途端、鳥たちが目に飛び込んできます。

 家に帰ると、すぐにミシンで両端をかがりました。昨日は、一日、我家のテーブルでは鳥たちがさえずっているようです。

 沢山の布をクロスにしました。今では手持ちのクロスは、20枚程。一年に、1,2度テーブルを飾ります。それでも、漂白をかけ洗濯して使うので、段々退色して行きます。退色してもいい感じの布もありますが、どうしても疲れが見え始めた布は、テーブルクロスには使えません。すると、椅子のマットカバーや台所のトースターなどの埃避けに作り変えます。

 香港に来た当初は、ローラアッシュレーの小花に凝りました。次が、ソレイアードの南仏の色に惹かれました。インドのウッドブロックプリントも数枚持っています。そして、最近は、こうして、明るいIKEAの北欧の色遣いを楽しんでいます。

 布が大好きです。私がどこかに旅したいと言うと、主人が決まって聞きます。布?焼き物?はい、そのどちらかです。

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