曇り、26度、86%
結婚して以来ずっと、テーブルにテーブルクロスをかけてきました。結婚当初は、安っぽいテーブルを隠すためでした。いつも市販のテーブルクロスではありません。買って来た布の両端を、さっと縫ってクロスに仕立てます。ミシンがない頃は手縫いでした。クロスを替えると、気分が変わります。部屋の気分が変わります。たった布切れ一枚の話です。
毎月、月初めに新しいクロスに替えます。非常に食べこぼしの多い方が一人いらっしゃるので、月の途中でクロスをもう一度買えることも屢々。原則ひと月そのクロスで通します。
先日友人が、食卓の写真をアップしていました。もちろん、テーブルの上にあるお料理や出来立てのパンが話題なのですが、布好きの私は、どうしてもクロスに目が行きます。しかも、鳥の柄でした。素敵なクロスねと、コメントすると彼女から返ってきたお返事は、IKEAのよ、でした。彼女はオーストラリアにいます。いやはや、IKEAの力は凄い、日本だって、香港だって、オーストラリアだって、同じ物が売られています。モモさんの子分、ネズミちゃんを台湾の友人も、このオーストラリアの友人も日本の友人もみんな持っています。そこで、この鳥柄のクロスを求めにIKEAへ早速出向きました。ところが、鳥柄の布なんてありません。
一度、日本のIKEAの布売り場の写真を見たことがあります。天井まで届くくらいの布見本がずらりと飾られています。日本より早くにオープンした香港のIKEAですが、布売り場はほんの手狭なスペースです。香港の方達、自分でチクチクしたりなさいません。町中、カーテン屋さんはちょっと探せば見つかります。そんなお国柄、布には重点を置かない香港IKEAです。でも、執拗に私はひと月に3度も足を運びました。3度目、ありました。布のコーナーに曲がった途端、鳥たちが目に飛び込んできます。
家に帰ると、すぐにミシンで両端をかがりました。昨日は、一日、我家のテーブルでは鳥たちがさえずっているようです。
沢山の布をクロスにしました。今では手持ちのクロスは、20枚程。一年に、1,2度テーブルを飾ります。それでも、漂白をかけ洗濯して使うので、段々退色して行きます。退色してもいい感じの布もありますが、どうしても疲れが見え始めた布は、テーブルクロスには使えません。すると、椅子のマットカバーや台所のトースターなどの埃避けに作り変えます。
香港に来た当初は、ローラアッシュレーの小花に凝りました。次が、ソレイアードの南仏の色に惹かれました。インドのウッドブロックプリントも数枚持っています。そして、最近は、こうして、明るいIKEAの北欧の色遣いを楽しんでいます。
布が大好きです。私がどこかに旅したいと言うと、主人が決まって聞きます。布?焼き物?はい、そのどちらかです。