気ままに

大船での気ままな生活日誌

芸大のバルザックと天心像

2013-10-14 21:16:28 | Weblog
今日の上野行きは、家を早く出たので、三展制覇をもくろんでいた。ひとつは芸大美術館の興福寺仏頭展、そして、ターナー展と上海博物館展だった。しかし、予定は未定とはよく言ったもので、ものの見事にはずれてしまった。横やりが入ったのである。上野駅を降り、公園入り口でみたポスターにぐぐぐと惹かれてしまった。上野の森美術館である。種田陽平による三谷幸喜映画の世界観展。よし昼飯前にここを一丁上げて、一日4展の記録をつくるのも悪くはないと、入った。ところが、これが、また面白くて、なんと2時間近く費やしてしまった。30分のビデオも全部みてしまったし。

これで予定が狂ってしまい、結局、仏頭展だけ観て、ターナーは次回までターナー上げ、シャンハイ展はシャン、シャン、ハイと手を打って、これも、次回回し、としたのだった。仏頭展の時間を切り上げればよかったのに、言う人もいるかもしれないが、これも、また面白くて、たっぷり時間を使ってしまった。おまけに、いつもはすぐ美術館に入るのに、この日に限って、大学構内で高村光雲像をみつけたのがきっかけで、芸大銅像巡りをしてしまったのだ。

そしたら、西美にもない、ロダンのバルザックを見つけたし、通称”奥の細道”の小さな原生林の中に岡倉天心像を見つけたのだ。ハマ美の大観展でも飾られているのを観たばかりで、天心さんが呼んでくれたのかも。そのほか、いくつも銅像を見つけたが、ぼくの知らない人ばかり。あとで調べたら、橋本雅邦、安井曽太郎、藤島武二像もあるんだってね。次回、ゆっくり探してみようと思う。

高村光雲像


ロダンのバルザック像。


岡倉天心像。平櫛田中作で、のちに美校教授となり、登下校の際、初代校長の天心先生像に礼をしていたという。


これは国宝仏頭でざんす。


これは、光雲作の老猿でなくて、ほかの作家の天狗猿ざんす。


芸大でバルザックと天心像を見つけただけでうれしかったのに、上野駅構内で、漸く”秋田の行事と小百合”がみつかったのもいとうれしけりかな、カナカナミツカラナイ。

”秋田の行事と小百合”シリーズ第6弾、上野駅。東京、逗子、茅ヶ崎、大船、駒込駅に次いで6番目。この順序は、ほぼ、この地域の文化度、芸術度のレベルに比例しています。上野駅が、ベスト10内に入ってほっ!。横浜、鎌倉はまだでざんす!!明日までにポスター貼ってちょ!

秋田の行事と小百合#6 上野駅
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川瀬巴水と土屋光逸/土井コレクション展

2013-10-14 08:34:05 | Weblog

東に巴水展があれば行って、良かった言ってやり、西に巴水展があれば行って、また来るよと言ってやる。そんな巴水好きが、はじめて訪ねた礫川(こいしかわ)浮世絵美術館。東京ドームの裏にあるが、すぐに見つからず、通り過ぎてしまい、じゃあ、お昼が先だと、ラーメン屋さんに入ったら、その中華蕎麦のおいしいこと。元の道を戻ったらビルの5階にあることを知る。

土井コレクション展第5弾という。土井さんらしき方が展示室内におられ、客にお話しされているのを小耳にはさみながら見学。メインウインドウーには、巴水と光逸の芝増上寺の雪景色が並んでいる。そっくりな雰囲気。まるで、兄弟弟子みたいだが、巴水の先生は清方で、光逸の師は小林清親。おふたりの対照表が貼ってある。巴水、光逸それぞれ、明治16年(1883)と明治3年(1870)生まれ。享年は74歳と79歳、版元は渡邊庄三郎と土井貞一、生涯作品は781と154、制作期は1918~57と1932~41とある。同時期の人だが、光逸の新版画スタートは60歳過ぎということを知る。

テーマが”新版画の双璧による郷愁の東京風景”ということで、巴水は”東京二十景シリーズ”、光逸は”東京風景12枚綴り”のすべてが展示されている。巴水のはどこかで観ているものが多いが、巴水ブルーの夜の景色や雪景色にうっとり。光逸のは、これまであまりみたことがなく、思い出すのは、由比の東海道広重美術館でやはり巴水と一緒にみたこと。光逸は浜松の出身ということだ。

土井氏は彫り、摺りにも造詣が深く、彫師、摺り師の名前まで調べている。今回の、光逸の作品のはすべて、絵の枠外に職人の名前が入れられている。やはり、高い技術をもつ職人さん集団がいてこそ、いい木版画が生まれる。現在はさびしい限りだそうだ。そういえば、16世紀の西洋版画の隆盛期には、フランドルのアントワープやアムステルダムに優秀な彫師、摺り師がうんかのごとく集まってきたということだった。

本当に、版画を鑑賞するには、やはり額縁のガラス越しにみるのではなく、手に取って、摺りの微妙な違いなどを確かめながら観るのが一番です、とも言っておられた。コレクターならではの楽しみですね。

清親は、三菱一号館でたくさん見せてもらったし、今回は光逸。この二人の間をとりもちながら、真ん中で輝いているというのが巴水、これがぼくの印象だ。

さあ、次の巴水展は何処か。東か西か。千葉方面から匂ってくるぞ。楽しみじゃわい。

巴水(芝増上寺、大正14年作) 光逸(増上寺の雪、昭和8年作)


巴水(東京二十景シリーズ)

明石町の雨後


池上市の倉


月島の雪


光逸(東京風景)

根津神社


四谷荒木横町


・・・

おっ、あまちゃん総集編が始まったナ。おらあ海が好きだ。上野も好きだ。これから行くんだ 三展制覇だ!

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