気ままに

大船での気ままな生活日誌

カイユボット展

2013-10-24 12:38:39 | Weblog
ブリヂストン美術館で開催されているカイユボット展を観てきた。都市の印象派、日本初の回顧展というサブタイトルも付いている。ぼくがカイユボットを知ったのが昨年、パリのオルセー美術館で、彼の”床に鉋をかける人々”を観たとき。そのとき、ガイドさんから、この人は、お金持ちの人で、自分で絵を描くだけではなく、自分と同年輩の、当時は、貧乏な印象派の画家たちの絵を買ってあげたり、アパートの賃貸料を払ってあげたりの支援をしたえらい人だと聞いた。だから、このカイユボット展は見逃せないと思っていた。

はじめに、その”床に鉋をかける人々”。今回、来日はしていないけど、ぼくのきっかけの絵なので参考までに。


この絵のことだと思うけど、”床削り”と共に、第2回目の印象派展に初出品したのが”ピアノを弾く若い男”。両作品が画家デビューの作といっていいという解説があった。ブリヂストン美術館が最近購入した。その頃のピアノも展示室内に置いてあり、雰囲気を出していた。


どういう顔をした人かというと、自画像は5点ほどあるそうだが、そのうち3点が展示されている。20歳代のものから40代のものまで。167センチくらいの身長で、なかなかハンサムだったようだ。これはちょっと老いがはじまった40代の頃。45歳で亡くなっているから、もう晩年。


パリ八区に住んで、パリの都市風景をよく描いた。”ヨーロッパ橋”では、当時は珍しい鉄製の橋を中心に行き交う人々を、ブルジョア、労働者階級をそれぞれ描き入れている。他の絵でもそう。


街角の何気ない風景にも目を向ける。人々はやはり、それぞれの階級が登場。”建物のペンキ塗り”、第3回印象派展出品。


”パリの通り雨”シカゴの作品の習作とのこと。


そして、別荘のあったイエール川での風景。ベリソワール(一人乗りの平底のカヌー)で遊ぶ人々。12才の頃から夏休みを過ごした特別な地。舟の設計まで手がけたそうだ。5点ほどのボート作品がある。

イエール川のベリソワール(ワシントン・ナショナルギャラリー)


シルクハットをかぶったボート漕ぎ


酉年にとって、衝撃の静物画も。 あのシャルダンのような。


ちょうど、学芸員さんによるスライドトークもあり、楽しく観ることができた。カイユボットフアンになった日だった。














コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする