気ままに

大船での気ままな生活日誌

やなせたかしさん さようなら

2013-10-15 20:47:53 | Weblog
やなせたかしさんがお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りします。
でも、94歳まで、ほとんどお元気ですごされたのだから、うらやましい人生。

あんぱんまんなどの漫画家、絵本作家であり、また詩人でもあったやなせさん。有名な”手のひらを太陽に”も好きだけど、この”ノニ”も好きだった

ノニ (やなせたかし)

ああすればよかったノニ
こうすればよかったノニ
ノニノニ言ってもかえらない

今頃後悔しても駄目なノニ
人生終わりそうなノニ
それでもノニノニ
くりかえす


かとおもえば、どきんちゃんのような娘にもやさしい目を向ける。

ドキンちゃんの歌 (やなせたかし)

私はドキンちゃん なるべく楽しく暮らしたい
お金はたくさんあるのがいい おいしいものも食べたいし 
遊んで毎日暮らしたい
そんな私よ ドキン・ドキン
わがままなのよ ドキン・ドキン・ドキン




そうそう、こんな詩もあったっけ。

こぼれたバン屑は (やなせたかし)

こぼれたパン屑は
もうなんの役にも
たたないようにみえる
でもないような虫に
とってはありがたい
天のおめぐみで
生きられる


・・・・・

この日、ぼくは辻堂駅で”秋田の行事と小百合”をみつけた。シリーズ第7弾。東京、逗子、茅ヶ崎、大船、駒込、上野駅に次いで7番目。この順序は、ほぼ、この地域に住む人々の文化度のレベルにばっちり比例しています。 
横浜、鎌倉駅がんばって!ベスト10からはずれるぞ。


米寿のときのやなせたかしさん。さようなら。





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種田陽平による三谷幸喜映画の世界観展

2013-10-15 11:36:43 | Weblog
三谷幸喜の演劇は、すぐチケットが完売になるほどの人気で、まだ観たことはないが、三谷映画は観ている。最近では、ステキな金縛り、THE有頂天ホテルなど。だから、上野駅で”三谷幸喜映画の世界観展”のポスターを目にしたときに、つい、ふらふらと夢遊病者のように上野の森美術館に迷い込んでしまったのだ

でも、今回の展覧会の主役は、三谷幸喜ではなく、種田陽平である。三谷の映画はロケ撮影はほとんどせずに、セット内で行われるが、その、巨大”舞台装置”をつくるのが種田陽平である。

たとえば、”マジックアワー”では、スタジオ内に守加護(すかご)という港町全体をつくってしまう。港ホテルもまるで本物みたい。だからホテルの二階の客室の窓からはパラダイス通りを見渡すことができるのだ。

”THE有頂天ホテル”では、日本の戦後の復興期がはじまる頃に誕生したホテルをイメージしてつくられた。横浜のホテルニューグランドをリサーチして、HOTEL AVANTIが完成した。AVANTIはイタリア語で”どうぞこちらへ”の意味。そのホテルの看板、フロア案内、宿泊用のガウン、スリッパなども展示されているが、本物そっくり。ホテル全体をつくるわけにはいかないが(笑)、ミニチュアはつくり、その写真をパンフに載せ、フロントカウンターに置き、さりげなく観客にみせるようにしているのだそうだ、(気付かなかった

”素敵な金縛り”では裁判シーンが見せ場のひとつだが、日本の法廷は見栄えが悪いので、アメリカ映画に出てくるようなクラッシクなすり鉢状の法廷にしつらえた。西田敏行演じる落ち武者の幽霊の赤い陣羽織も展示されていて、映画のシーンを想いだし、吹き出してしまった。

そして、未公開の最新作の”清洲会議”では、信長の死後、後継者を決める会議が清洲城で行われる。清洲城も史料に残っていないが、当時の建築物を参考にしてミニチュアを構築。そして、柴田勝家の居室の、ユーモラスな虎が描かれた襖絵が展示されている。ほかに、お市と秀吉の扇子とか、金平糖入れ、秀吉がお市に贈る獅子香炉、おかしな”でくのぼう”など小道具も置いてある。三谷映画では小道具も芝居にうまく取り入れてくれるので、小道具担当者もやりがいがあるらしい。おまけに、ここでは、30分のビデオの中で、三谷さんが清洲会議のセットを詳しく説明してくれる。各武将の控室の襖絵や屏風なども、ずいぶん考えているようだ。映画は総合芸術だということがよく分かる。

種田陽平は三谷映画だけではなく、台湾、中国など国際的にも活躍していて、その紹介もある。それぞれの監督から絶賛の言葉が贈られていた。せっかく作ったセットを壊してしまうのはもったいないですね、という問に、種田はこう答える。美術部の仕事は”終わらない学園祭”みたいなもので、一つの祭りが終われば、次の祭りに。

でも、彼らの作品は映画の中で永遠に残るのだ。さあ、11月9日から始まる”清洲会議”、今度は、三谷さんだけでなく、種田さんもよく観ようと思う。

上野の森美術館


”素敵な金縛り”の法廷風景。ここは撮影可能。


”清洲会議”の清洲城


”清洲会議”
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