こんばんわ。
東博の表慶館でのユネスコ無形文化遺産特別展、”体感!日本の伝統芸能”、その3です。歌舞伎、文楽、能楽、雅楽、組踊の5種の伝統芸能が展示されているが、今回は能楽です。写真撮影自由でついパチリパチリと。
能と狂言を合わせて”能楽”と呼ぶ。定年後、お能を見始めたのは過去ブログを検索すると、2008年に近所の鎌倉芸術館ホールで見た能楽が最初のようだ。そのときの狂言は”咲嘩(さっか)で、能は”隅田川”であった。そのときのブログタイトルが”お能と狂言は面白い”とある。しかし、そのあとは余り続いていない(汗)。5,6回程度かな。なかなか近くでみられないいうこともあるが、ただ、能面や装束の展覧会はよく見ている。2010年のサントリー美術館の国立能楽堂コレクション展”能の雅/狂言の妙”、同年、根津美術館の”能面の心・装束の華/ 物語をうつす姿、2013年、観阿弥生誕680年 世阿弥生誕650年記念 ・風姿花伝/観世宗家展”(松屋銀座)などである。ほかに東博の常設展示では、いつでも、能装束と能面は見ることができるので、お能は比較的身近である。一応、白洲正子の”お能の見方(トンボの本)も持っている。
少し、お能と狂言の歴史を辿ると、鎌倉時代の猿楽に遡る。老人の神が登場する祝祷芸の”翁猿楽”をもって寺社の祭祀に参勤していたが、その余興だった演劇的な能を、室町時代、観阿弥・世阿弥父子が芸術的に大成したものである。世阿弥の目指したお能は、古典文学を典拠とする優美な主人公が、心に秘めた情念を音楽や舞の情調に託して描き出すというものである。とくに、死者の霊が仮の姿で現れ、後半には在りし日の姿で恋心や修羅の妄執を語る”複式夢幻能”は世阿弥が完成した形式である。(カタログ説明より)
さて、本展でも能装束と能面がたくさん展示されている。。
能面、天冠 、鬘扇/明皇貴妃花軍花車
能面
小面(こおもて)若い女性
増女(ぞうおんな)神や仏の相の面になっている。従って使用される曲目もその主人公が女神・天女・神仙女等の曲に用いられる。
泥眼(でいがん) 嫉妬と恨みの表情をもつ。
三光尉(さんこじょう)猟師や樵夫などたくましい面立ち。
般若(はんにゃ)女性の怨霊を表現する面
能装束
紅白段四季草花塩釜模様唐織
白地鱗模様摺箔 / 黒地紋尽模様縫箔
黒地立浪模様半切
紅白段雲龍模様厚板
楽器 太鼓 、大鼓、小鼓、笛
狂言
厳粛・優美な歌舞劇、仮面劇である能に対し、狂言は笑いの要素の会話劇である。
狂言装束 紺地亀甲散模様素襖 ほか
狂言面(乙)ぽっちゃりして可愛らしい顔。100歳を越えた老人の恋物語である『枕物狂【まくらものぐるい】』の恋の相手にふさわしい。
能舞台 3月に初公開となる復曲能”岩船”をテーマにしたもの。舞台にも上がれる。
通常の能舞台の風景(MOA美術館)
(つづく)
では、おやすみなさい。
いい夢を。
タモリステーションで二時間ほど楽しませてもらった。タモリが最後に、こんな風景を生きている間に見られるなんて、幸せなこと、とつぶやいた。同感!