前原外相:辞任論広がる 「首相に判断いただく」と表明

前原誠司外相は5日夜、北九州市で記者会見し、政治資金規正法で禁じられている韓国籍の在日外国人から政治献金を受けていた問題について「政府全 体や予算(審議)にどういう影響を与えるのか。私心を捨ててどう判断をするか大局的に考えなくてはいけない。最後は(菅直人)首相に報告して判断をいただ く」と述べ、近く進退について判断し、扱いを首相に委ねる考えを表明した。政府・民主党内では前原氏の辞任論が広がっている。
前原氏はこれに先立ち北九州市の党会合で講演。前原氏に近い城井崇衆院議員はあいさつで「政治とカネの問題も、説明責任、けじめをつけなければな らない。前原外相もしっかり対応いただけると信じている」と述べた。また、前原氏に近い中堅衆院議員は5日、「本人が傷付かないよう早期辞任もある」と指 摘した。
民主党が子ども手当法案の修正協議で協力を得たい公明党の山口那津男代表は5日、毎日新聞に「献金を受け取った事実は認めている。外相という要職にあることを自覚して自発的に対処すべきだ」と辞任を求めた。
菅政権にとっては、野党が過半数を占める参院での11年度予算案審議だけではなく、年度内成立を目指す予算関連法案の与野党修正協議にも影響することは必至の情勢。前原氏はこうした国会情勢も踏まえ判断する意向。
民主党幹部は「月曜日には参院予算委員会で公明党から質問されるので大変だ」と指摘。別の党幹部も「何かあったらすぐ辞任というのは良くないが、菅首相は前原氏を交代させざるを得なくなる」と語った。
首相は5日、公邸で枝野幸男、福山哲郎正副官房長官と会談。前原氏の調査や説明を待つことで一致した。
政府内には、自民党が国民年金の第3号被保険者の切り替え漏れ問題で細川律夫厚生労働相への参院での問責決議案提出を検討する動きを見せており、前原氏が辞任すれば野党側をさらに勢いづかせるとの懸念もある。
政権を支える重要閣僚を更迭すれば弱体化は免れず、政府・与党内には「外相の在任時にもらっているわけではない」(党幹部)として擁護論も根強くある。首相は前原氏の進退について慎重に判断するとみられる。【西田進一郎、野口武則】
法律はどうなっているの?・・公民権停止でしょ!それなら議員辞職でしょ。はっきりせよ。