みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

『おひとりさまの老後』上野千鶴子著(法研)&出版記念「みんなで老いれば怖くない!?」女性フォーラム

2007-07-12 12:27:54 | ジェンダー/上野千鶴子

上野さんから、できたてのほやほやの最新刊が届いた。
おしゃれな装丁の『おひとりさまの老後』(上野千鶴子著・法研)。

発行日は今日、7月12日。
今朝の朝日新聞の一面の下に、広告が載っていた。

発行は、「法研」。家庭医学書や健康、社会保障関係の本、
月刊「介護保険」も出している出版社。

届いてすぐに読んだ。
初めての書き下ろしというのが意外だけど、めちゃおもしろい。
もう一度、じっくりと熟読。
読むほどに奥が深く、共感するところが多い。


『おひとりさまの老後』(上野千鶴子著・法研)

はじめに
第1章 ようこそシングルライフへ

なあーんだ、みんな最後はひとりじゃないの
ひとり世帯が増えている
ひとが、ひとりになるまでのプロセス
「ふたり」が「ひとり」になるとき
カップルアゲインの可能性は?
「ひとりでおさみしいでしょう」は大きなお世話

第2章 どこでどう暮らすか
最低条件は自分だけの住まい
女の持ち家率は高い
非婚おひとりさまの場合は?
おひとりさまの住宅事情
コレクティブハウスという選択
都会に住むか、地方で暮らすか?
個室は介護の基本
安全な暮らしをどう確保するか

第3章 だれとどうつきあうか
ひとりで、ふたりで、みんなと
大切な友人のネットワーク
ハイテクが支えるコミュニケーション
いっしょにごはんを食べる相手はいる?
孤独とのつきあい方
忘れられていくということ
孤独をまぎらわすか、向き合うか?
さみしいときはさみしいと言える

第4章 おカネはどうするか
老後はやっぱりカネ、か?
ひとり暮らしにいくらかかるか
不時の出費をどうするか
年金はいくらもらえるか
ゆとりをどう捻出するか
老後にもキャッシュフローを
ストックをフロー化するには
個人年金を準備しよう

第5章 どんな介護を受けるか
介護されることを受け入れる勇気
介護される側にもノウハウがいる
介護される側の心得10カ条

第6章 どんなふうに「終わる」か
だれになにを遺すか
遺言をどう書くか
おカネのほかにはなにを遺すか
遺すと困るものもある
どんな死に方をするか
孤独死は怖いか
孤独死でなにが悪い
どんなふうに弔われたいか
お墓はどうするか
おひとりさまの死に方5カ条

あとがき

「介護される側の心得10カ条」の一部を引用して紹介します。

わたしがケアの研究をしているのは、自分がいずれ「賢い消費者」になりたいと思うからだ。そして賢い消費者でなければ、自分のほしいサービスが得られないと知っているからだ。これまでの研究成果にもとづいて、「よいケアを受ける方法」、いいかえれば、「介護される側の心得」10カ条を、以下に述べてみよう。
 


「介護される側の心得10カ条」は、こんな言葉で結んである。

こう書いてみれば、この10カ条はあらゆるコミュニケーションの基本とも言うべきものだ。ケアという関係は介護する側とされる側の相互行為であり、したがってコミュニケーションだとわたしは主張してきたが、ほかのどんなコミュニケーションにもあてはまる基本的な原則が並んだ。そして、コミュニケーションには、いっぽうだけの当事者というのはいないから、「介護する側のノウハウ」があれば、「介護される側のノウハウ」もあって当然だろう。・・・・・・・・・  
 
「おひとりさま」はもちろん、「おひとりさま予備軍」にも、
「家族と暮らしている人」にも、ぜったいにおススメです。
7月中旬には書店に並ぶとのことだから、
あとは本をお買い求めになってお読みください(笑)。

本といっしょに、第2回 女性フォーラム in GINZA
『おひとりさまの老後』出版記念「みんなで老いれば怖くない!?」
 の案内も届いた。

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日時:2007年7月17日(火)17時30分から19時(開場17時)
会場:「法研」本社ビ8階ホール(中央区銀座1-10-1)
会費:1000円
申込方法:お名前・連絡先をご記入の上、
     FAXまたはTELでお申し込みください。
FAX03-2562-3689 TEL03-3562-7673
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「定員80名になり次第、締め切らせていただきます」とのことなので、
関心のある方はお早めに。

と書いてるうちに、激しい雷雨になり、パソコンの電源を切った。

薪ストーブの上では、谷汲ゆり園の生産者の
純白のカサブランカが、昨夜から開きはじめた。
  
開く様子を、うっとりと見とれていた。

朝からさらに開いて、香りもすばらしい。

小ぶりだけど、わたしの手よりずーっと大きい。

床の花瓶のカサブランカは、一茎に8輪の大きなつぼみ。


  

雨のなか、庭ではレッドカサブランカがひとつ開いた。


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最後まで読んでくださってありがとう
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 明日もまた見に来てね
 


コメント (3)
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いよいよ今日、参議選告示です/愛知・日進市長選 公開討論会開かれる

2007-07-12 05:01:30 | 選挙関連
「愛知・日進市長選 公開討論会開かれる」の記事が、
インターネット新聞janjanにアップされました。
(6月6日と書いてあるのですが、7月6日の間違いではないかしら??)

各候補者の主張、読み比べると興味深いです。
こういう記事(評論)は、話題にしても公選法に触れませんので、
各候補者の政策を抜粋して紹介します。
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愛知・日進市長選 公開討論会開かれる 2007/07/08 

 愛知県日進市長選(15日告示、22日投開票)の「マニフェスト型公開討論
会」が6月6日午後6時半から、日進市民会館で開かれた。主催は社団法人・愛
知中央青年会議所。立候補を表明済みの元市議・白井えり子(56)、元市議・
寺本芳樹(51)、元市部長の萩野幸三(65)のいずれも新人3氏が出席し
た。およそ1000人(主催者発表)の聴衆が詰めかけ、各候補の主張を熱心に
聞きいった。
 テーマは(1)日進市に対する想い・発展について(2)少子・高齢化の問題
(3)教育・コミュニティーの問題(4)日進市の財政・環境──の4つ。テー
マごとに、立候補予定者が持ち時間3分以内で主張を述べた後、討論の時間とな
り、主張の補足などを行った。最後に演壇中央に候補者が1人ずつ進み出て、自
己アピールを行い閉会した。
・・・・・・・・・・・・ (略) ・・・・・・・・・・・・・・
 テーマごとにくじ引きで選ばれた発言順で、各候補の主張を簡潔に引用してみ
た。

(1)日進市に対する思い・発展について 
 萩野氏:民間10年、役所30年の経験を生かし、市民の目線で行政に対する
声を拾い上げ市政に結びつけたい。首長は議論ではなく結果主義。問われている
のは実行力だ。必ず約束したマニフェストは実現したい。すべて市民にお任せで
はなく最後には行政が判断したい。

 白井氏:自分たちの町は自分たちで作るという想いが市議につながり、誇りに
思える町、住み続けたいと思える町にしたいと活動してきた。特に子どもたち、
お年寄りがいきいきと暮らせる町にするためにこれまで様々な実地活動をしてき
たし、今後も現実的な問題から活動を続けたい。

 寺本氏:市民から議員になって市政に疑問を持って改革したいと思った。国か
ら地方に権限が移譲される時代の流れのなかで、危機意識を持って、民間企業並
みの自治体経営を行っていかなければ、日進市の発展はないと思う。

(2)少子・高齢化の問題について 
 寺本氏:どちらもこれという決め手がない。できることは何でもやる必要があ
る。まず安心して子どもを育てられる環境を行政としてつくりたい。また高齢者
といってもさまざまなケースがあり、それぞれの環境に配慮した行政を行いた
い。更に働きたいという場合はシルバーセンターを積極的に活用したい。

 萩野氏:日進は子どもが増えていて、その対策が必要だ。義務教育で学校でか
かるすべての経費を無料化する。中学校までのすべての医療費も無料化する。高
齢者の介護保険料を半額まで引き下げる。現市政では進まなかった地域における
福祉施設やふれあい施設の建設を進めたい。

 白井氏:日進では現在、年間1000人ほどの子どもが生まれている。とくに
都市部の団地などで高齢者の方が増えている。安心して子どもたちを育てられる
町、一生住み続けたいと思える町にするよう、現場の声を聞き適切に対応した
い。また昼間に地域にいる高齢者の方々には様々な分野で大きく町づくりに関与
していただきたい。

(3)教育・コミュニティ問題 
 白井氏:市への転入が83%という住民構成から、学校を教育の場だけではな
く、地域コミニュティの核として位置づけ活用したい。新たに建設する小学校も
一般市民も活用できる施設を併設した複合施設とする方向で進めている。

 寺本氏:それぞれ生徒数が300人、1200人という、いびつな生徒数の小
学校がある。新たに必要とされる小学校の建設に際しては規模を配慮して適正な
サイズに揃えたい。また地域市民会議を設置し地域のニーズを掴み、政策に生か
したい。

 萩野氏:中学校で英語の他に第2外国語の導入を押し進めたい。また子どもが
安心して遊べる校庭の芝生化を進めたい。各小中学校で相談員制度の拡充をはか
りたい。また今ある自治会、PTAなど幅広い組織を有効に利用し地域の連携を
はかるようにしたい。

(4)日進市の発展・財政 
 寺本氏:道路整備、下水整備が立ち遅れている。地域に合った独自の道路計
画、下水計画を立てるべきだ。快適で住みよくなったと実感できる町づくりをし
たい、まず計画作りから進めたい。また交通機関の整備として「くるりんバス」
の拡充や、さらに買い物バスを創設したい。

 荻野氏:図書館建設に市民を入れた審議会での議論で7年もかかった。議論よ
りも実行がまず先だ。更に企業誘致を進め、新たな財源を確保し道路計画などを
進めたい。財政的に安定している今、町づくりには歩車道が分離した道路の建設
が必要だ。

 白井氏:堅実にやることがこれからの財政。個人市民税が市の歳入の約53%
を占めていることから、歩いて移動できるコンパクトな町づくりをし、恵まれた
環境を選んで新住民が増える方策を探りたい。車依存の社会から、移動手段につ
いては歩くことや自転車利用も新たに検討の対象としたい。自然環境維持に全力
を注ぎたい。
・・・・・・・・・・  (以下略)  ・・・・・・・・・・・・・
(2007.7.8 janjan)
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いよいよ今日は、参議院選挙の公示日。

こちらも各政党の党首の第一声と、各候補者の主張を
じっくりと聞き比べてみましょう。

以下は、中日新聞の社説です。
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【社説】参院選きょう公示 年金、政治とカネ、憲法…
中日新聞 2007年7月12日

 参院選がきょう公示される。発足十カ月になる安倍政権に評価が下る。年金、政治とカネ、憲法、税と、争点は明確だ。与野党逆転はあるか。熱い戦いを期待する。
 今回の参院選ほど、多くの政策課題で争点がはっきりしているのは珍しい。十一日の日本記者クラブ主催の党首討論会でも、争点が次々と浮かび上がった。
 二十九日の投票日へ、さらに論点を詰める選挙戦を望む。有権者は分かりやすい選択肢を求めている。

政権の信頼が問われる
 党首討論でもそうだったが、争点の一番は年金問題だ。
 安倍晋三首相は“消えた年金”について「打てる手段、打てる政策をすべて出している」と、対策に万全を期していることを強調した。
 公明党の太田昭宏代表は「必ず全額受け取れるようにしたい」と、与党の立場から首相を後押しした。
 いずれも年金不信を払拭(ふっしょく)しようとしている。政府・与党は数年前に年金問題で「百年安心」を唱えて、当時導入した制度に胸を張った。
 しかし、その制度のもとでいま、国民の不安と怒りが燃えさかる。
 該当者が不明の五千万件の納付記録、入力されずに放置された千四百万件余の記録…。
 消えた記録はもっとあるのではないか。そうなれば、もう年金制度は信じられない。有権者の多くが、まだ隠された情報があるのではないかと疑っている。首相はこれにしっかり答えねばならない。
 民主党の小沢一郎代表は「自称『百年安心の年金』か、抜本改革かだ」と訴えている。
 だが、民主党の提唱する全額税方式の最低保障年金も、今の消費税率を維持したままで、財源が足りるのか疑問がつきまとう。
 安倍政権の「百年安心」年金を信じるのか、小沢民主党の年金改革に乗るのか。有権者が判断するにはまだ材料が足りない。双方とも議論を掘り下げ、分かりやすく有権者に伝える努力をすべきだ。

いまだに説明がない
 年金制度と消費税問題は切り離せない。その税制について首相は「秋に議論する」の一点張りだ。首相は「消費税を上げないとは、言っていない」と述べたり、そのときにならなければ分からないような言い方をしている。野党が明確な発言を求めるのも、もっともなことだ。

 「政治とカネ」問題の対立軸は実に分かりやすい。
 赤城徳彦農相の事務所費問題。領収書をつけて内訳を公表するかどうか。党首討論でも野党が公表を迫ったのに対し、首相と公明党の太田氏は必要ないとの認識を示している。
 昨年暮れの佐田玄一郎前行革相の不正経理問題を皮切りに、自殺した松岡利勝前農相の「何とか還元水」問題など閣僚による「政治とカネ」をめぐる騒ぎが続いてきた。
 その都度、首相は問題の閣僚をかばい、彼らはいまだに説明責任を果たしていない。
 こうした政権のありようを是とするか非とするか、これも選挙戦の大事な争点である。

 参院議員の任期は六年ある。先の国会で国民投票法が成立した。安倍自民党は、二〇一〇年の改憲発議を目指す政権公約を明らかにしている。首相の狙い通りに進めば、この選挙で選ばれる人たちが、改憲作業に手を染めることになる。
 党首討論でも各党の違いがそれなりに示された。改憲に意欲を見せる首相に、小沢氏は「緊急の必要性はない」と述べた。
 共産党の志位和夫委員長と社民党の福島瑞穂党首は改憲阻止。これを選挙戦で訴えていくと宣言した。公明党の太田氏は九条第一、二項の維持を訴えた。
 改憲の動きが具体化するにつれ、九条護持論も盛り上がりを見せている。参院選の候補者たちは九条を変えるか変えないか、なぜそうすべきなのか、を語るべきだ。首相は海外での武力行使を認めるのかと問われて、返答を留保している。これではいけない。
 参院選は衆院選と違って、与野党が逆転しても直ちに政権交代にはつながらない。有識者らからなる「新しい日本をつくる国民会議」(21世紀臨調)は参院選を「政権審判の選挙」と位置づけて、安倍政権の政策や実績に有権者が点数をつけるよう提言している。
 「戦後レジーム(体制)からの脱却」を繰り返す首相は、教育基本法改正、防衛庁の省昇格、役人の天下り規制などを、そのシンボルに掲げている。

有権者の力量も試される
 この選挙では、その路線自体に、有権者が是非の答えを出すことになる。これまで示された「目次」だけでなく、具体的な政策の中身が選択のポイントとなる。
 首相は「約束したことは必ず実行していく」と言っている。その約束は信頼に足るか。与野党逆転を訴える野党もまた、実のある政策を提起しているか。じっくり聞いて、見極める力量を有権者も備えたい。
 暮らしにかかわる大事な選挙である。有権者の力量も試される。
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