みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

ターシャ・テューダーの言葉『思うとおりに歩めばいいのよ』『生きていることを楽しんで』

2007-07-17 11:08:14 | 花/美しいもの
大好きな「ターシャ・テューダーの言葉」シリーズの4冊のうち、
最初の本と、最新刊の特別編を紹介します。

素敵な絵のかずかずを紹介できないのは残念ですが、
本の帯と、と、前書きのターシャから読者へのメッセージと、
もくじと、それぞれの章で、こころに残ったページの言葉を、
すこしだけおすそ分けします。

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 『思うとおりに歩めばいいのよ ターシャ・テューダーの言葉』
(ターシャ・テューダー著/メディアファクトリー/2002)

自信のない子供だったのに、こんなに大胆不敵な87歳になってしまったわ。

バーモントの山奥で、ガーデニングと動物とのナチュラルライフを満喫する絵本画家ターシャの、自由な精神あふれる言葉の宝石箱。



「わたしの絵や絵本が日本のみなさまに愛され喜ばれていることを、とても嬉しく思っています。
わたしは、ほかの方に「どう生きなさい」と、アドバイスするようなものは持ち合わせていませんが、
自分がどう生きてきたか、
自分がどう生きたいと思っているのかという哲学はもっています。
そんなわたしの生き方に、日本のみなさまが、
興味を持ってくださるとしたら、そんな価値があるとしたら、
わたしには二重の喜びです。  
                --ターシャ・テューダー」

 
Ⅰ 幸福とは心が充たされること


心は一人ひとり違います。
その意味では、人はいつも"ひとり"なのよ。

Ⅱ 世界を好きなように造れる職業

一生は短いんですもの。
やりたくないことに時間を費やすなんて、もったいないわ。

Ⅲ 子どもの気持ちは、ちょっとしたことで楽しくなる

親が子どもにしてやれることで、特に大切なのは、
子ども時代に楽しい思い出をたくさん作ってやることです。
わたしは成功したと思います。
子ども達に聞いてみてちょうだい。
きっと、そうだと言うでしょう。
わたしは子ども達のために、
あたたかい家庭を作りたいと思いました。
子どもの気持ちは、ちょっとしたことで楽しくなるものです。

Ⅳ ガーデニングとガーリックと山羊の乳

庭の植物は全部好きよ。
それぞれに好さがあって、どれもかわいいわ。

Ⅴ 価値のある良いことは、時間も手間もかかるもの

手作りのプレゼントは,贈り物を二回するのと同じ。
手作りする行為と、プレゼントそのものとで。
ミトンやソックスを編むのは、
みんなの手足がいつも暖かいようにと願うから。
いちばん大事なことですもの。

Ⅵ 死さえ怖くないのは、人生に悔いがないから

人には、自然とのふれあいが必要です。
わたし達はみな宇宙の一部なの。
宇宙を傷めることは、自分の体を傷つけているのと同じことよ。



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『生きていることを楽しんで ターシャ・テューダーの言葉 特別編 』
(ターシャ・テューダー著/メディアファクトリー/2006)

私はいくつに見られようと平気よ。今の自分にできることをすれば、91歳でも堂々と生きられるわ。

憧れの絵本画家ターシャが自らの価値観を余すことなく書き下ろした特別編。本編の写真はすべて2006年に撮影。


だれでも十代の頃は、すばらしい未来を夢見、どんな冒険が待っているのだろうと、胸をふくらませたことでしょう。わたしもそうでした。
おとなになり、結婚をし、子どもが生まれてもまだ、未来は大きな神秘に満ちていました。
やがて人生も半ばを過ぎる頃、ふと振り返ってみると、わたしはいつの間にか、その大きな神秘を歩んできました。
日々の喜び、わくわくするような小さな成果の積み重ね、家族や友人との心温まる交流--それこそが、人生という航海で出会う冒険の数々だったことに気づいたのです。
身の回りのちょっとした出来事の中にある大きな喜びに目を向けてみると、人生ってすごい冒険だと思わずにはいられません。
                   --ターシャ・テューダー

Ⅰ 何もしなければ何も生まれない

失敗や間違いを犯さない人など、いません。
がっかりしてあきらめてしまうという選択もあるけれど、
それから学び、未来を信じて希望を持ち続け、
前を向いて歩んでいくという選択もあるのよ。

Ⅱ 老いていく自分を慈しむ

何事にもそれに適した季節があります。
若い人たちには若い人の季節があり、
高齢者には若者とは違う季節がある。
それぞれの季節に楽しめることを見つけようとすればいいのでは?

Ⅲ わたしを育ててくれた人達

グウェンおばさんは、いつまでも子どもの心を持った楽しい人でした。
いくらでも本を読んでくれたし、
子ども向けの劇を作り、演出してくれたりしました。
夜遅くまで起きていてもかったし、
チョコレートを好きなだけ食べていいといわれたこともありました。
両親の仕事の忙しさや離婚で、
家庭的なぬくもりを知らなかったので、
グウェンおばさんの温かい家庭は、夢のようでした。
グウェンおばさんには心から感謝しています。

Ⅳ それぞれの子どもに、それぞれふさわしいことを

親が、自分ができなかったことを、
子どもにさせてやりたいと思う気持ちはわかりますが、
その結果、子どもに干渉しすぎるようになっているのは残念なことです。
子どもは、のびのびとした楽しい子ども時代を過ごし、
その間に自分で感じ、考え、夢を見、決断し、実験する必要があるのです。
子どもは大人のミニ版ではないのですから。

Ⅴ 完璧なのは咲いたばかりの花くらい

家事も仕事も完璧になんて、いくわけがありません。
そもそも、わたしには、完璧にこなしているものなんて、ひとつもないわ。
ただ、問題が起きたらそれを克服しようとベストを尽くし、
仕事では絵の腕を上げようと努力しているだけ。
だいたい、世の中に、完璧なものなんて、まずないでしょう--
完璧なのは、開花したばかりの花や、
生まれたての赤ん坊くらいじゃない?

Ⅵ 自分の家を好きなようにできる一人暮らしの楽しさ

わたしにとって、自然とは、
植物、コーギ、ヤギ、初春の若葉、川の流れ、
美しい満月、秋のブナの紅葉、
雪の汚れのなさ・・・挙げきれないわ。

Ⅶ 絵本作りと旅

想像は人生に欠かせないものです。
想像がなかったら、世界は、味気ないこと極まりないでしょう。
人生の楽しみは半減し、文学や芸術、発明も、滞ってしまうでしょう。

Ⅷ この世は生きている人のもの

生きていれば、落ち込むこともあります。
状況を好転できると思ったら、ぜひ努力すべきです。
でも、変えられないなら、
それを受け入れて歩み続けるしかありません。
何があっても「生きてることを楽しもう」という気持ちを忘れないで。

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完璧なのは、咲いたばかりの花くらい


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「女性の出番だ」(中日春秋)/「いのちは大切にされているか」 &比例投票先世論調査(朝日新聞) 

2007-07-17 09:39:13 | ほん/新聞/ニュース
台風が去ったと思ってほっとした昨日の午前中、
新潟を中心に大地震が起きた。

時間がたつにつれて、被害に大きさが報道され、胸がつぶれる思いだ。
じゅうぶんな水や食べ物、安心して眠れる場所が、
人間らしい暮らしが、すべての被災者にすみやかに確保されることを願っている。

ところで、

12日に参議院選挙が始まって、新聞各社が特集を組んでいる。
15日には、日進市長選も告示され
「激戦愛知の前哨戦」「無党派層の動向注視」と注目されている。


2007.7.16朝日新聞

奇しくも、15日の中日春秋 (中日新聞コラム)は、「男女共同参画白書」に触れて、
「女性が日本を救う」「女性の出番はきている」と結んでいる。

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【コラム】中日春秋 (中日新聞2007年7月15日) 
 日本が先進国ではないと言われれば、多くの人が反発するだろう。でも政府が閣議決定している二〇〇七年度版の「男女共同参画白書」を読むと、反発できそうにない

▼女性の社会参画の現状を、アジアや欧米などの十一カ国と比較した数字が載っている。働く女性の割合で見ると、約41%と各国とほぼ同水準だが、管理職に占める割合は約10%にすぎない。フィリピンの約58%、米国の約43%に比べて著しく低く、十二カ国中の十位にとどまる

▼国会議員に占める割合は十一位、国家公務員に占める割合もデータがない二カ国を除いて最下位。これでは白書も「日本の女性の社会参画は、国際的に見ても全般的に低い水準」と書かざるを得ない

▼政府は二〇年までに、管理職など「指導的地位に女性が占める割合」を少なくとも30%程度にする目標を掲げている。達成できたとしても国際的に高い水準と誇れそうにないが、先進国の仲間には入れてもらえるだろう

▼『メガトレンド』などのベストセラーがある米国の未来学者ジョン・ネイスビッツ氏はかつて「女性が日本を救う」と話していたという。日本は男性という「半分の能力」だけを使って発展してきた。その社会に、企業に問題があると思うならもう半分の能力、女性を登用すればいい。必ず変革できる。これがネイスビッツ氏の日本分析になる

▼年間の自殺者が三万人を超え、うつ病で苦しむ人も増えている。利益優先の中で信頼を失う企業が後を絶たない。これ以上の事例を挙げなくても、とうに女性の出番は来ている。
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ほんと、国政も地方政治も、政策決定の場にこそ女性の出番が必要だと思う。

こんどの参院選で、政党やマスコミは、選挙の最大の争点を「年金」としている。
いま起きている年金のことは、たしかに大問題だけど、
年金制度がちゃんと法的に整備され運用されていれば起こらなかった事件で、
これは「負の政策」というべきで、争点は年金だけではない。

ということで、参院選の争点で、いいなと思った視点の記事。
朝日新聞の早野透さんのコラム「ポリティカにっぽん」。
「いのちは大切にされているか」。


2007.7.16 朝日新聞

 「12日、天下分け目の参院選がスタート。各党党首が第一声をあげたその夜、東京新宿駅前の雑踏のなかで、がんと闘いながら比例区に立候補したYさんが妻や支援の人たちに囲まれて第一声をあげた。がん対策や自殺対策、年金、非正規雇用の問題など、静かに心をこめて語るY氏の言葉に耳を傾けながら、こんどの参院選のほんとの争点は何か、私はとつおい考えた。
Yさんは58歳、民主党の現職の参院議員。一昨年暮れ、胸腺にがんを発見、余命半年と宣告された。「がん患者になり、でも一年半、生かされて、私は国会議員の仕事は人々のいのちを守ることと思ったんです」と第一声の演説を始めた。・・・・・・」

「・・・・参院選公示前の6日、「生きるということ」というフォーラムが都内で開かれた。福祉ジャーナリストの大熊由紀子さん、乳がん女性のリーダー俵萌子さん、在宅ケアに取り組む医師山崎章郎さんからが「がんイコールリタイアではない」「がん患者はサポートしてくれる周りの人々との交流の中に生きる意味を発見する」など語り合った。借金の保証人になった父が辞さした悲しみを、その娘が語った。Yさんが立ち、「生きるって何だろう。月並みだけど、人間らしく普通に暮らしたい、最後まで人間の尊厳を持って生きるということではないか。それを守るのが政治の責任。だから、戦争をしてはいけない」と結んだ。
柳沢伯夫厚労相の「女性は産む機会」発言も、久間章生防衛相の「原爆投下はしょうがない」発言も、共通するのは「いのち」の営みを軽んずる感覚である。人々を「上」から見下してあれこれ詮議し、「下」を差配する感覚である。・・・・・・」

「・・・・・・こんどの参院選の争点は、年金であり、教育であり、憲法であり、消費税であり、主張する外交であり、「戦後レジームからの脱却」であり、「美しい国」であるかもしれない。だが、その奥底にあるほんとの争点は、「いのちを大切にすること」から出発しているかどうかということなんだなと私も思った。・・・・・・」


早野さんの言葉に、強く共感する。


昨日の朝日新聞の一面には、比例代表の「世論調査」の数字が載った。
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比例投票先 民主30%、自民23% 本社連続世論調査

朝日新聞 2007年07月16日

 朝日新聞社が14、15の両日実施した参院選の第10回連続世論調査(電話)で、「いま投票するとしたら」として聞いた比例区の投票先は、民主が30%(前回26%)と伸び、自民は23%(同22%)だった。選挙区でも民主32%(同28%)、自民26%(同25%)と、民主が増加傾向だ。安倍内閣の支持率は30%(同31%)、不支持は55%(同51%)で、不支持は就任以来、最高を記録した。
 参院選が公示され、投票先を明らかにする人が増えている。そのなかで民主の伸びが目立つ。
 5月12、13日の第1回調査の投票先は、比例区が自民28%、民主21%、選挙区が自民31%、民主22%と、自民がともに優位だった。比例区では第5回に民主が初めて自民を上回り、一度は互角となったものの、第8回以降再びリード。今回、大きな差をつけた。選挙区も第5~8回は競り合っていたが、第9回で民主がやや上回り、今回さらに水をあけた。自民、民主以外の今回の比例区投票先は公明5%、共産4%、社民3%など。
 選挙の結果、与党と野党のどちらの議席が多数を占めてほしいかでは、「野党」が54%(前回48%)とこれまでで最多となった。「与党」は29%(同29%)だった。
 年金記録の問題で国民の怒りが「まだ続いている」と思う人は88%と依然として高い。自分の年金に対する不安が「解消していない」人も50%と半数にのぼる。「解消した」は11%、「もともと不安はない」は33%だった。
 赤城農水相の事務所費をめぐる政治資金問題で安倍首相の対応が「適切ではなかった」とみる人は71%に達した。「適切だった」は15%にとどまる。投票先を決めるとき「政治とカネ」の問題を「重視する」は68%にのぼる。

 ●首相の印象「悪化」45パーセント
 今回の世論調査では、「最近の発言や行動をみて安倍首相の印象がよくなったか」どうかを聞いた。「よくなった」が6%にとどまるのに対し、「悪くなった」が45%にのぼった。「変わらない」も45%。参院選では安倍首相を「選挙の顔」と押し立てる自民だが、有権者の首相を見る目は厳しいようだ。民主の小沢代表は「よくなった」が10%、「悪くなった」が14%で、「変わらない」が71%と最も多かった。
 安倍首相の印象が「悪くなった」は男性で47%、女性で43%。民主支持層では「よくなった」が3%、「悪くなった」が59%。無党派層でも「よくなった」は2%、「悪くなった」が49%だった。自民支持層で「悪くなった」が26%と、「よくなった」の15%を上回るのも目を引く。
 参院選公示前からメディアに積極的に登場するなど国民へのアピールを狙った安倍首相だが、いまのところ効果はあまり出ていない形だ。
 小沢代表の印象は「変わらない」が男女、年代を問わず圧倒的。無党派層でも「変わらない」が79%と多く、「よくなった」7%、「悪くなった」11%だった。

 〈調査方法〉全国の有権者を対象に「朝日RDD」方式で電話調査した。対象者の選び方は無作為3段抽出法。有効回答は1118人、回答率は65%。連続調査は5月12、13日から毎週末に実施している。
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「政治」は、いのちを守り、一人ひとりが幸せに生きるためにこそある。
わたしたちの、一票一票の積み重ねで、政治はかえることができる。
わたしたちが望むなら、
「女性の出番」も「いのちを大切にする政治」も実現できる、とわたしは思う。

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