みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「栗の渋皮煮」と「栗きんとん」と「イチジクのコンポート」の作り方一挙公開

2007-09-29 20:32:03 | おいしいもの/食について
原稿締め切りの20日からかかりっきりだった
『む・しの音通信』63号の発送を終えて、ほっと一息。

彼岸花とか、白ホトトギスとか、アップしたいお花の画像も多いのだけど、
今日のところは、「色気より食い気」ということで、昨日の続き。

手作り「栗きんとん」と「栗の渋皮煮」と
「イチジクのコンポート」の作り方を紹介します。

栗きんとんも渋皮煮も、第一条件は当然ですが、「おいしい栗を使うこと」。
シンプルで素材の味を生かす栗のお菓子なのです。

美山のふれあいばざーるで入手したのは、利平栗(右)と筑波栗(左)。

ほんとは、山県産の利平栗だけ使いたかったのですが、
9月では、まだ出回っていないのです。
  
右の利平栗は、大粒で皮の色が濃くて、
てっぺんのおヒゲが長いのが特徴。


シンプルな茹で栗を半分に切ると、一目瞭然。
他の栗は薄い黄色か灰白色ですが、利平栗の実は濃い黄色です。
少ししかなければ、めんどうだけど茹で栗で食べるのが、
素朴で、いちばんおいしいのです。、

ということで、今日は、茹で栗と栗きんとんと渋皮煮を
同時に作ります。

まずは、栗を60度くらいの熱湯につけてさめるまで放置。
これで鬼皮がかなり柔らかくなります。

大きな栗を選んで、渋皮煮用に鬼皮を剥き始めます。
皮の中の毛が渋皮についているので、ていねいに取り除きます。
むいていて気づいたのですが、利平栗は、ほとんど黒い筋がなくて、
渋皮がきれいで、つるんとしています。
皮を剥くときは、ぺティナイフの刃をたてないで、寝かせて使うのがコツ。
お尻のほうは薄いので、渋皮に傷をつけてしまったら、
ざっと剥いて、栗きんとんにまわします(右)。

大きなのが少なくなったら、残りは茹で栗にします。

「栗の渋皮煮」は手間と時間がかかるので、
まずは、誰でも簡単にできる栗きんとんから。

  

茹で栗は水から30分くらい煮るだけ。
栗きんとんにするには、少し余分に煮て、栗を十分やわらかくします。
傷ついた栗は、栗をゆでている上で、蒸します。
鬼皮がないので、早く火が通ります。

ゆでた栗を半分に切って、スプーンで実を取り出します。
渋皮がついている栗は熱いうちなら、きれいにむけます。
小さいなべに剥いた実を入れ、栗をつぶして、
ほんの少しの和三盆糖を入れて、焦げないように練るだけです。



さめると栗が硬くなってつぶしにくくなるので、
手早く混ぜます。
すぐに食べるなら、火にかけなくて、甘みを混ぜて練るだけでOK。
あとはふきんに包んで、ぎゅっと絞るだけ。

 
わたしは、そのままラップに包んで、アルミ板に載せて冷凍しました。 

あとは、自然解凍して食べるだけ。
やわらかくなったら、もう一度ぎゅっと絞ると水っぽくならないで、
おいしく食べられます。

《栗の渋皮煮の作り方》
黒い筋をていねいに取り除いた渋皮のついた栗に水を入れ、
渋みを抜くための重曹を小さじいっぱいくらい入れて火にかけ、
沸騰さしたら15分くらい煮ます。
真っ黒なアクが出るので黒いお湯を捨て、また水を入れて沸騰させます。
このとき、栗を空気に触れさせないこと。
渋皮が完全にやわらかくなる前に、水を流しながら、
竹串などで、黒い筋をていねいに取り除き、
一つずつブラシで汚れを取ります。

重曹をたくさん使うと味が悪くなるので、
わたしは水がきれいになるまで、沸騰させては水を換え・・・
を何度も繰り返します。
5回目くらいでこのくらいきれいになります。


ここから蜜で甘みをつけはじめます。
今回は、使わないでほってあったメープルシュガーを使いました。
といっても、100グラム袋の半分くらいしか残ってなかったので
甘みは通常の「渋皮のみつ煮」レシピの5分の一くらい。

一度にシュガーを全部をいれずに、火を止めて冷ます、を繰り返し、
何度かに分けて、糖分を濃くしていきます。
一度に全部入れて火にかけると、中まで甘みが浸透しないので、
面倒だけど、ここはひと手間かけてくださいね。

  

お砂糖が多い場合は、シロップを多く残すのでしょうけど、
そこに少し残っている程度です。
甘みが物足りない場合は、仕上げに麦芽糖(水あめ)を入れると、
栗の表面に照りが出て甘くなります。




ながくなりましたが、
イチジク・ホワイトゼノアのコンポートも作りました。

蜂蜜をからませて、ことこと煮るだけです。
イチジクから水分が出るまでは、焦げないように注意。


  





好みに煮詰めてできあがり。

どれも買うとけっこうお高いのですが、
だれでも簡単にできますから、ぜひ挑戦してくださいね。

この地方に「お手間入りをありがとう」という言葉があります。
20数年前、甘いものが好きなつれあいの母親に、
天然酵母のアンパンをつくってあげたら、言われた言葉。
うつくしいことばだなぁ、と思いました。
お金をかけなくても、手間ヒマを惜しまなければ、
シンプルだけど、おいしいものが食べられます。

やわらかい庄屋長なすの料理いろいろ。


  



  


  

秋刀魚の塩焼き


気がつけば、ひょろひょろと花芽が伸びてきたコルチカム。
  

明日、晴れるといいな。


写真をクリックすると拡大。その右下のマークをクリックするとさらに拡大
最後まで読んでくださってありがとう
「一期一会」にクリックを 
 明日もまた見に来てね
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする